基礎問題集
数学B 確率分布・統計的推測「推定」の問題5 解説
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解説
方針・初手
A産の大豆であるかどうかを、確率 $p$ のベルヌーイ試行とみなす。標本数を $n$、標本比率を $\hat p$ とすると、$n$ が十分大きいとき、母比率 $p$ の95%信頼区間は正規近似により
$$ \hat p \pm 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}}
$$
で与えられる。
ここでは $p \simeq 0.2$ と考えられているので、$p(1-p)$ を $0.2 \cdot 0.8$ として、信頼区間の幅が $0.02$ 以下になるように $n$ を決める。
解法1
標本比率 $\hat p$ の標準誤差は
$$ \sqrt{\frac{p(1-p)}{n}}
$$
である。
95%信頼区間の半幅は
$$ 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}}
$$
だから、信頼区間全体の幅は
$$ 2 \cdot 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}}
$$
である。
問題ではこの幅を $0.02$ 以下にしたいので、
$$ 2 \cdot 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}} \leqq 0.02
$$
を満たせばよい。
いま $p \simeq 0.2$ より、
$$ p(1-p) \simeq 0.2 \cdot 0.8 = 0.16
$$
である。したがって、
$$ 2 \cdot 1.96\sqrt{\frac{0.16}{n}} \leqq 0.02
$$
となる。
両辺を整理すると、
$$ 3.92\sqrt{\frac{0.16}{n}} \leqq 0.02
$$
であり、
$$ \sqrt{\frac{0.16}{n}} \leqq \frac{0.02}{3.92}
$$
である。両辺を2乗して、
$$ \frac{0.16}{n} \leqq \left(\frac{0.02}{3.92}\right)^2
$$
となるから、
$$ n \geqq 0.16\left(\frac{3.92}{0.02}\right)^2
$$
である。
ここで
$$ \frac{3.92}{0.02}=196
$$
だから、
$$ n \geqq 0.16 \cdot 196^2
$$
となる。
$$ 196^2=38416
$$
より、
$$ n \geqq 0.16 \cdot 38416 = 6146.56
$$
である。
したがって、必要な標本数は
$$ n \geqq 6147
$$
である。
解説
この問題では、標本比率の信頼区間の幅を使って標本数を逆算する。
注意すべき点は、「信頼区間の幅」が半幅ではなく、上端と下端の差を表していることである。したがって、条件式は
$$ 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}} \leqq 0.02
$$
ではなく、
$$ 2 \cdot 1.96\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}} \leqq 0.02
$$
とする。
また、95%信頼区間を簡便に
$$ \hat p \pm 2\sqrt{\frac{p(1-p)}{n}}
$$
と近似する場合は、
$$ 4\sqrt{\frac{0.16}{n}} \leqq 0.02
$$
より
$$ n \geqq 6400
$$
となる。したがって、概算としては $6400$ 粒程度といえる。
答え
厳密に $1.96$ を用いれば、
$$ 6147 \text{粒以上}
$$
である。
95%信頼区間を約 $2$ 倍の標準誤差で見積もるなら、
$$ 6400 \text{粒程度}
$$
である。