基礎問題集
数学B 数列「等差数列・等比数列」の問題1 解説
数学Bの数列「等差数列・等比数列」にある問題1の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$P_n$ の $x$ 座標を $x_n$ とおく。放物線 $y=x^2$ 上の2点を結ぶ直線の傾きは、2点の $x$ 座標の和で表せる。したがって、まず傾きの条件を $x_n$ の漸化式に直す。
解法1
$P_n=(x_n,x_n^2)$ とおく。$P_1$ は原点であるから、
$$ x_1=0
$$
である。
直線 $P_nP_{n+1}$ の傾きは
$$ \frac{x_{n+1}^2-x_n^2}{x_{n+1}-x_n}
$$
である。直線の傾きが定まっているので $x_{n+1}\ne x_n$ であり、よって
$$ \frac{x_{n+1}^2-x_n^2}{x_{n+1}-x_n} =x_n+x_{n+1}
$$
となる。
条件より、
$$ x_n+x_{n+1}=\frac{1}{n(n+2)}
$$
である。したがって
$$ x_{n+1}=\frac{1}{n(n+2)}-x_n
$$
を得る。
ここで
$$ y_n=(-1)^n x_n
$$
とおく。上の漸化式を変形するために、$x_n=(-1)^n y_n$ を代入すると、
$$ (-1)^{n+1}y_{n+1}+(-1)^n y_n=\frac{1}{n(n+2)}
$$
である。両辺を $(-1)^n$ で割ると、
$$ -y_{n+1}+y_n=\frac{(-1)^n}{n(n+2)}
$$
すなわち
$$ y_{n+1}=y_n+\frac{(-1)^{n+1}}{n(n+2)}
$$
となる。
また、$y_1=(-1)^1x_1=0$ であるから、$n\geqq 2$ のとき
$$ y_n=\sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^{k+1}}{k(k+2)}
$$
である。
ここで
$$ \frac{1}{k(k+2)}=\frac{1}{2}\left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}\right)
$$
を用いると、
$$ \begin{aligned} y_n &=\frac{1}{2}\sum_{k=1}^{n-1}(-1)^{k+1}\left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}\right)\\ &=\frac{1}{2}\left\{\sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^{k+1}}{k} -\sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^{k+1}}{k+2}\right\}. \end{aligned}
$$
第2項で $j=k+2$ とおくと、
$$ \begin{aligned} \sum_{k=1}^{n-1}\frac{(-1)^{k+1}}{k+2} &= \sum_{j=3}^{n+1}\frac{(-1)^{j+1}}{j} \end{aligned} $$
である。したがって、途中の項は打ち消し合い、
$$ \begin{aligned} y_n &=\frac{1}{2}\left\{1-\frac{1}{2} -\left(\frac{(-1)^{n+1}}{n}+\frac{(-1)^{n+2}}{n+1}\right)\right\}\\ &=\frac{1}{4} -\frac{1}{2}\left(\frac{(-1)^{n+1}}{n}+\frac{(-1)^{n+2}}{n+1}\right). \end{aligned}
$$
よって $x_n=(-1)^n y_n$ だから、
$$ \begin{aligned} x_n &=(-1)^n\left\{ \frac{1}{4} -\frac{1}{2}\left(\frac{(-1)^{n+1}}{n}+\frac{(-1)^{n+2}}{n+1}\right) \right\}\\ &=\frac{(-1)^n}{4} +\frac{1}{2n} -\frac{1}{2(n+1)}\\ &=\frac{(-1)^n}{4}+\frac{1}{2n(n+1)}. \end{aligned}
$$
これは $n=1$ のときも
$$ \frac{(-1)^1}{4}+\frac{1}{2\cdot 1\cdot 2} =-\frac{1}{4}+\frac{1}{4}=0
$$
となり、$x_1=0$ を満たす。
したがって、すべての正の整数 $n$ について
$$ x_n=\frac{(-1)^n}{4}+\frac{1}{2n(n+1)}
$$
である。
解説
この問題の要点は、放物線 $y=x^2$ 上の2点 $(a,a^2),(b,b^2)$ を結ぶ直線の傾きが
$$ \frac{b^2-a^2}{b-a}=a+b
$$
となることである。
これにより、図形の条件が
$$ x_n+x_{n+1}=\frac{1}{n(n+2)}
$$
という漸化式に変わる。この漸化式は $x_{n+1}$ と $x_n$ の符号が交互に入れ替わる型なので、$y_n=(-1)^n x_n$ とおくと和の形に直せる。
さらに
$$ \frac{1}{k(k+2)}=\frac{1}{2}\left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}\right)
$$
と分解すると、交代符号つきの和でも多くの項が打ち消し合う。ここを見抜けるかが計算を短くするポイントである。
答え
$P_n$ の $x$ 座標は
$$ \boxed{\frac{(-1)^n}{4}+\frac{1}{2n(n+1)}}
$$
である。