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数学B 数列「共役無理数」の問題2 解説

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数学B数列共役無理数問題2
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数学B 数列 共役無理数 問題2の問題画像
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解説

方針・初手

$(2+\sqrt{3})^n$ を $a_n+b_n\sqrt{3}$ と表しているので,次の項はこれに $2+\sqrt{3}$ を掛けて係数を比較すればよい。

また,$2+\sqrt{3}$ の共役は $2-\sqrt{3}$ であり,

$$ (2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})=1

$$

となる。この性質を使うと,$a_n^2-3b_n^2$ の値が求まる。

解法1

**(1)**

定義より,

$$ (2+\sqrt{3})^n=a_n+b_n\sqrt{3}

$$

である。両辺に $2+\sqrt{3}$ を掛けると,

$$ (2+\sqrt{3})^{n+1}=(a_n+b_n\sqrt{3})(2+\sqrt{3})

$$

となる。右辺を展開すると,

$$ \begin{aligned} (a_n+b_n\sqrt{3})(2+\sqrt{3}) &=2a_n+a_n\sqrt{3}+2b_n\sqrt{3}+3b_n \\ &=(2a_n+3b_n)+(a_n+2b_n)\sqrt{3} \end{aligned}

$$

である。

一方,

$$ (2+\sqrt{3})^{n+1}=a_{n+1}+b_{n+1}\sqrt{3}

$$

だから,係数を比較して,

$$ a_{n+1}=2a_n+3b_n,\qquad b_{n+1}=a_n+2b_n

$$

である。

**(2)**

$(2+\sqrt{3})^n=a_n+b_n\sqrt{3}$ の両辺で $\sqrt{3}$ を $-\sqrt{3}$ に置き換えると,

$$ (2-\sqrt{3})^n=a_n-b_n\sqrt{3}

$$

である。

したがって,

$$ \begin{aligned} (a_n+b_n\sqrt{3})(a_n-b_n\sqrt{3}) &=(2+\sqrt{3})^n(2-\sqrt{3})^n \\ &={(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})}^n \end{aligned}

$$

となる。

ここで,

$$ (2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})=4-3=1

$$

だから,

$$ {(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})}^n=1^n=1

$$

である。

一方,左辺は,

$$ (a_n+b_n\sqrt{3})(a_n-b_n\sqrt{3})=a_n^2-3b_n^2

$$

であるから,

$$ a_n^2-3b_n^2=1

$$

がすべての自然数 $n$ に対して成り立つ。

**(3)**

まず $a_4,b_4$ を求める。

$$ (2+\sqrt{3})^2=4+4\sqrt{3}+3=7+4\sqrt{3}

$$

より,

$$ (2+\sqrt{3})^4=(7+4\sqrt{3})^2

$$

である。これを展開すると,

$$ \begin{aligned} (7+4\sqrt{3})^2 &=49+56\sqrt{3}+48 \\ &=97+56\sqrt{3} \end{aligned}

$$

したがって,

$$ a_4=97,\qquad b_4=56

$$

である。

よって,求める整数 $x,y$ は,

$$ 97x+56y=1

$$

を満たす。

これを $56$ で割った余りで考えると,

$$ 97x\equiv 1 \pmod{56}

$$

である。$97\equiv 41 \pmod{56}$ だから,

$$ 41x\equiv 1 \pmod{56}

$$

となる。

ユークリッドの互除法を用いると,

$$ \begin{aligned} 56&=41+15 \\ 41&=2\cdot 15+11 \\ 15&=11+4 \\ 11&=2\cdot 4+3 \\ 4&=3+1 \end{aligned}

$$

である。これを逆にたどると,

$$ \begin{aligned} 1&=4-3 \\ &=4-(11-2\cdot 4) \\ &=3\cdot 4-11 \\ &=3(15-11)-11 \\ &=3\cdot 15-4\cdot 11 \\ &=3\cdot 15-4(41-2\cdot 15) \\ &=11\cdot 15-4\cdot 41 \\ &=11(56-41)-4\cdot 41 \\ &=11\cdot 56-15\cdot 41 \end{aligned}

$$

したがって,

$$ 41(-15)\equiv 1 \pmod{56}

$$

より,

$$ x\equiv -15 \pmod{56}

$$

である。つまり,

$$ x=-15+56k

$$

と表せる。

条件 $|x|<50$ より,

$$ -50<-15+56k<50

$$

である。これを満たす整数 $k$ は,

$$ k=0,\ 1

$$

である。

**(i)**

$k=0$ のとき

$$ x=-15

$$

である。このとき,

$$ 97(-15)+56y=1

$$

より,

$$ -1455+56y=1

$$

だから,

$$ 56y=1456

$$

となる。よって,

$$ y=26

$$

である。

**(ii)**

$k=1$ のとき

$$ x=41

$$

である。このとき,

$$ 97\cdot 41+56y=1

$$

より,

$$ 3977+56y=1

$$

だから,

$$ 56y=-3976

$$

となる。よって,

$$ y=-71

$$

である。

したがって,条件を満たす整数の組は,

$$ (x,y)=(-15,26),\ (41,-71)

$$

である。

解説

この問題では,$2+\sqrt{3}$ とその共役 $2-\sqrt{3}$ を組み合わせることが重要である。

(1) は係数比較による漸化式の導出である。$(2+\sqrt{3})^{n+1}$ を直接展開するのではなく,$(2+\sqrt{3})^n$ に $2+\sqrt{3}$ を掛けることで,$a_n,b_n$ から $a_{n+1},b_{n+1}$ を表せる。

(2) は共役を使う典型問題である。$2+\sqrt{3}$ と $2-\sqrt{3}$ の積が $1$ になるため,$a_n^2-3b_n^2$ が常に $1$ になる。

(3) は一次不定方程式である。$a_4,b_4$ を求めたあと,$97x+56y=1$ を解く。最後に $|x|<50$ の条件を忘れずに適用する必要がある。

答え

**(1)**

$$ a_{n+1}=2a_n+3b_n,\qquad b_{n+1}=a_n+2b_n

$$

**(2)**

$$ a_n^2-3b_n^2=1

$$

**(3)**

$$ (x,y)=(-15,26),\ (41,-71)

$$

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