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数学B 数列「数学的帰納法」の問題28 解説

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数学B 数列 数学的帰納法 問題28の問題画像
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解説

方針・初手

漸化式

$$ a_{n+1}=a_n^2-2

$$

は、$a_n=2\cos x$ とおくと倍角公式により $a_{n+1}=2\cos 2x$ となる。また、$a_n=2f(x)$ とおいても同様に $a_{n+1}=2f(2x)$ となる。

したがって、$0<\alpha\leqq 2$ では三角関数、$\alpha>2$ では $f(t)$ を用いて倍々に角または変数が進む形を考える。

解法1

(1)

倍角公式より、

$$ \cos 2\theta=2\cos^2\theta-1

$$

である。

さらに、

$$ \cos 4\theta=2\cos^2 2\theta-1

$$

であるから、

$$ \begin{aligned} \cos 4\theta &=2(2\cos^2\theta-1)^2-1 \\ &=2(4\cos^4\theta-4\cos^2\theta+1)-1 \\ &=8\cos^4\theta-8\cos^2\theta+1 \end{aligned}

$$

となる。

よって、

$$ \cos 2\theta=2\cos^2\theta-1,\qquad \cos 4\theta=8\cos^4\theta-8\cos^2\theta+1

$$

である。

(2)

$0<\alpha\leqq 2$ より、$0\leqq \beta<\dfrac{\pi}{2}$ として

$$ \alpha=2\cos\beta

$$

と表せる。

ここで、一般項は

$$ a_n=2\cos(2^{n-1}\beta)

$$

と推測できる。

これを数学的帰納法で証明する。

まず $n=1$ のとき、

$$ 2\cos(2^{1-1}\beta)=2\cos\beta=\alpha=a_1

$$

より成り立つ。

次に、ある自然数 $n$ について

$$ a_n=2\cos(2^{n-1}\beta)

$$

が成り立つと仮定する。このとき、

$$ \begin{aligned} a_{n+1} &=a_n^2-2 \\ &={2\cos(2^{n-1}\beta)}^2-2 \\ &=4\cos^2(2^{n-1}\beta)-2 \\ &=2{2\cos^2(2^{n-1}\beta)-1} \\ &=2\cos(2^n\beta) \end{aligned}

$$

である。

これは $n+1$ の場合の式である。したがって、すべての自然数 $n$ について

$$ a_n=2\cos(2^{n-1}\beta)

$$

が成り立つ。

(3)

$$ f(t)=\frac{1}{2}(3^t+3^{-t})

$$

とする。

まず、

$$ \begin{aligned} f(2t) &=\frac{1}{2}(3^{2t}+3^{-2t}) \\ &=\frac{1}{2}{(3^t+3^{-t})^2-2} \\ &=\frac{1}{2}{(2f(t))^2-2} \\ &=2f(t)^2-1 \end{aligned}

$$

である。

次に、

$$ f(4t)=2f(2t)^2-1

$$

より、

$$ \begin{aligned} f(4t) &=2(2f(t)^2-1)^2-1 \\ &=2(4f(t)^4-4f(t)^2+1)-1 \\ &=8f(t)^4-8f(t)^2+1 \end{aligned}

$$

となる。

したがって、

$$ f(2t)=2f(t)^2-1,\qquad f(4t)=8f(t)^4-8f(t)^2+1

$$

である。

(4)

$\alpha=2f(c)$ より、

$$ \alpha=3^c+3^{-c}

$$

である。

ここで、

$$ x=3^c

$$

とおく。$c>0$ であるから $x>1$ である。また、

$$ \alpha=x+\frac{1}{x}

$$

だから、

$$ x^2-\alpha x+1=0

$$

を得る。

これを解くと、

$$ x=\frac{\alpha\pm\sqrt{\alpha^2-4}}{2}

$$

である。

$\alpha>2$ のとき、

$$ \frac{\alpha+\sqrt{\alpha^2-4}}{2}>1,\qquad 0<\frac{\alpha-\sqrt{\alpha^2-4}}{2}<1

$$

である。したがって、$x=3^c>1$ に合うのは

$$ 3^c=\frac{\alpha+\sqrt{\alpha^2-4}}{2}

$$

である。

よって、

$$ c=\log_3\frac{\alpha+\sqrt{\alpha^2-4}}{2}

$$

である。

(5)

$\alpha=2f(c)$ と表されているとき、一般項は

$$ a_n=2f(2^{n-1}c)

$$

と推測できる。

これを数学的帰納法で証明する。

まず $n=1$ のとき、

$$ 2f(2^{1-1}c)=2f(c)=\alpha=a_1

$$

より成り立つ。

次に、ある自然数 $n$ について

$$ a_n=2f(2^{n-1}c)

$$

が成り立つと仮定する。このとき、(3) より $f(2t)=2f(t)^2-1$ であるから、

$$ \begin{aligned} a_{n+1} &=a_n^2-2 \\ &={2f(2^{n-1}c)}^2-2 \\ &=4f(2^{n-1}c)^2-2 \\ &=2{2f(2^{n-1}c)^2-1} \\ &=2f(2^n c) \end{aligned}

$$

である。

これは $n+1$ の場合の式である。したがって、すべての自然数 $n$ について

$$ a_n=2f(2^{n-1}c)

$$

が成り立つ。

また、$f(t)=\dfrac{1}{2}(3^t+3^{-t})$ であるから、

$$ a_n=3^{2^{n-1}c}+3^{-2^{n-1}c}

$$

とも書ける。

解説

この漸化式の本質は、$x^2-2$ という形が倍角公式と対応している点にある。

$2\cos x$ に対しては、

$$ (2\cos x)^2-2=2\cos 2x

$$

となるため、$0<\alpha\leqq 2$ の範囲では三角関数で表すのが自然である。

一方、$\alpha>2$ では $2\cos x$ の範囲を超えるため、同じ構造を持つ関数

$$ f(t)=\frac{1}{2}(3^t+3^{-t})

$$

を用いる。これは双曲線関数の $\cosh$ 型の関数であり、

$$ (2f(t))^2-2=2f(2t)

$$

という同じ形の倍角公式を持つ。

したがって、初期値が $2\cos\beta$ のときは角が $\beta,2\beta,4\beta,\ldots$ と進み、初期値が $2f(c)$ のときは変数が $c,2c,4c,\ldots$ と進む。

答え

**(1)**

$$ \cos 2\theta=2\cos^2\theta-1

$$

$$ \cos 4\theta=8\cos^4\theta-8\cos^2\theta+1

$$

**(2)**

$$ a_n=2\cos(2^{n-1}\beta)

$$

**(3)**

$$ f(2t)=2f(t)^2-1

$$

$$ f(4t)=8f(t)^4-8f(t)^2+1

$$

**(4)**

$$ c=\log_3\frac{\alpha+\sqrt{\alpha^2-4}}{2}

$$

**(5)**

$$ a_n=2f(2^{n-1}c)

$$

すなわち、

$$ a_n=3^{2^{n-1}c}+3^{-2^{n-1}c}

$$

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