基礎問題集
数学B 数列「数学的帰納法」の問題32 解説
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解説
方針・初手
漸化式は $n$ 番目の条件に $a_{n+1}$ が一次式として現れる形である。したがって、$a_1,a_2,\ldots,a_n$ がすでに分かっているとして、$n$ 番目の関係式から $a_{n+1}$ を決定する。
結論は $a_n=n$ であることを数学的帰納法で示す。
解法1
$a_n=n$ がすべての正の整数 $n$ について成り立つことを示す。
まず、条件 i) より
$$ a_1=1
$$
であるから、$n=1$ のときは成り立つ。
次に、ある正の整数 $n$ に対して
$$ a_1=1,\ a_2=2,\ \ldots,\ a_n=n
$$
が成り立つと仮定する。このとき、条件 ii) をこの $n$ に対して用いると、
$$ a_1a_2+a_2a_3+\cdots+a_{n-1}a_n+a_na_{n+1} =2(a_1a_n+a_2a_{n-1}+\cdots+a_na_1)
$$
である。
帰納法の仮定より、左辺の $a_na_{n+1}$ 以外はすべて具体的に計算できる。左辺は
$$ \begin{aligned} a_1a_2+a_2a_3+\cdots+a_{n-1}a_n+a_na_{n+1} &=1\cdot2+2\cdot3+\cdots+(n-1)n+na_{n+1} \\ &=\sum_{k=1}^{n-1}k(k+1)+na_{n+1} \end{aligned}
$$
である。ここで
$$ \begin{aligned} \sum_{k=1}^{n-1}k(k+1) &=\sum_{k=1}^{n-1}(k^2+k) \\ &=\frac{(n-1)n(2n-1)}{6}+\frac{(n-1)n}{2} \\ &=\frac{(n-1)n(n+1)}{3} \end{aligned}
$$
となる。
また、右辺は
$$ \begin{aligned} 2(a_1a_n+a_2a_{n-1}+\cdots+a_na_1) &=2\sum_{k=1}^{n}k(n+1-k) \\ &=2\left\{(n+1)\sum_{k=1}^{n}k-\sum_{k=1}^{n}k^2\right\} \\ &=2\left\{(n+1)\frac{n(n+1)}{2}-\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}\right\} \\ &=\frac{n(n+1)(n+2)}{3} \end{aligned}
$$
である。
したがって、条件 ii) は
$$ \begin{aligned} \frac{(n-1)n(n+1)}{3}+na_{n+1} &= \frac{n(n+1)(n+2)}{3} \end{aligned} $$
となる。これを整理すると、
$$ \begin{aligned} na_{n+1} &=\frac{n(n+1)(n+2)}{3}-\frac{(n-1)n(n+1)}{3} \\ &=\frac{n(n+1){(n+2)-(n-1)}}{3} \\ &=n(n+1) \end{aligned}
$$
である。$n$ は正の整数なので $n\neq 0$ であり、
$$ a_{n+1}=n+1
$$
を得る。
よって、$a_1=1,\ldots,a_n=n$ が成り立つならば $a_{n+1}=n+1$ も成り立つ。数学的帰納法により、すべての正の整数 $n$ に対して
$$ a_n=n
$$
である。
解説
この問題では、条件 ii) の左辺だけに $a_{n+1}$ が含まれている点が重要である。右辺は $a_1,\ldots,a_n$ だけで構成されるため、$a_1,\ldots,a_n$ が分かっていれば $a_{n+1}$ を一意に決められる。
帰納法の仮定を使うと、左辺は $\sum_{k=1}^{n-1}k(k+1)+na_{n+1}$、右辺は $2\sum_{k=1}^{n}k(n+1-k)$ となる。あとは標準的な和の公式で計算すればよい。
答え
$$ a_n=n
$$