基礎問題集
数学B 数列「数学的帰納法」の問題33 解説
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解説
方針・初手
左辺を $S_n$ とおき、$n$ について数学的帰納法で示す。右辺には $(-1)^n$ が含まれるので、帰納法の計算では $(-1)^{n+1}$ と $(-1)^{n+2}$ の符号関係を丁寧に処理する。
解法1
左辺を
$$ S_n=2\sum_{k=1}^{n}(-1)^{k+1}k(k-1)
$$
とおく。示すべき式は
$$ S_n=(-1)^{n+1}n^2+\frac{(-1)^n-1}{2}
$$
である。
まず $n=1$ のとき、
$$ S_1=2\cdot (-1)^2\cdot 1\cdot 0=0
$$
である。一方、右辺は
$$ (-1)^2\cdot 1^2+\frac{(-1)^1-1}{2} =1+\frac{-1-1}{2} =0
$$
となる。よって $n=1$ のとき成り立つ。
次に、ある自然数 $n$ について
$$ S_n=(-1)^{n+1}n^2+\frac{(-1)^n-1}{2}
$$
が成り立つと仮定する。このとき、
$$ \begin{aligned} S_{n+1} &=S_n+2(-1)^{n+2}(n+1)n \\ &=(-1)^{n+1}n^2+\frac{(-1)^n-1}{2} +2(-1)^{n+2}n(n+1) \end{aligned}
$$
である。ここで $(-1)^{n+1}=-(-1)^{n+2}$、また $(-1)^n=(-1)^{n+2}$ であるから、
$$ \begin{aligned} S_{n+1} &=-(-1)^{n+2}n^2+\frac{(-1)^{n+2}-1}{2} +2(-1)^{n+2}n(n+1) \\ &=(-1)^{n+2}(n^2+2n)+\frac{(-1)^{n+2}-1}{2} \\ &=(-1)^{n+2}{(n+1)^2-1}+\frac{(-1)^{n+2}-1}{2} \\ &=(-1)^{n+2}(n+1)^2 +\left\{-(-1)^{n+2}+\frac{(-1)^{n+2}-1}{2}\right\} \\ &=(-1)^{n+2}(n+1)^2+\frac{-(-1)^{n+2}-1}{2}. \end{aligned}
$$
さらに $-(-1)^{n+2}=(-1)^{n+1}$ であるから、
$$ \begin{aligned} S_{n+1} &= (-1)^{n+2}(n+1)^2+\frac{(-1)^{n+1}-1}{2} \end{aligned} $$
となる。これは、求める式で $n$ を $n+1$ に置き換えた形である。
したがって、数学的帰納法により、すべての自然数 $n$ について
$$ \begin{aligned} 2\sum_{k=1}^{n}(-1)^{k+1}k(k-1) &= (-1)^{n+1}n^2+\frac{(-1)^n-1}{2} \end{aligned} $$
が成り立つ。
解法2
偶数番目と奇数番目を組にして直接計算する。
**(i)**
$n=2m$ のとき
$k=2j-1,2j$ を組にすると、
$$ \begin{aligned} &2{(2j-1)(2j-2)-(2j)(2j-1)} \\ &=2(2j-1){(2j-2)-2j} \\ &=-4(2j-1) \end{aligned}
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} 2\sum_{k=1}^{2m}(-1)^{k+1}k(k-1) &=\sum_{j=1}^{m}{-4(2j-1)} \\ &=-4\sum_{j=1}^{m}(2j-1) \\ &=-4m^2. \end{aligned}
$$
一方、右辺は
$$ (-1)^{2m+1}(2m)^2+\frac{(-1)^{2m}-1}{2} =-4m^2+0 =-4m^2
$$
である。したがって $n$ が偶数のとき成り立つ。
**(ii)**
$n=2m-1$ のとき
$n=2m-2$ までの和は、(i) の結果より
$$ 2\sum_{k=1}^{2m-2}(-1)^{k+1}k(k-1) =-4(m-1)^2
$$
である。ここに最後の項 $k=2m-1$ を加えると、
$$ \begin{aligned} 2\sum_{k=1}^{2m-1}(-1)^{k+1}k(k-1) &=-4(m-1)^2+2(2m-1)(2m-2) \\ &=-4(m^2-2m+1)+2(4m^2-6m+2) \\ &=4m^2-4m. \end{aligned}
$$
一方、右辺は
$$ \begin{aligned} (-1)^{2m}(2m-1)^2+\frac{(-1)^{2m-1}-1}{2} &=(2m-1)^2+\frac{-1-1}{2} \\ &=(2m-1)^2-1 \\ &=4m^2-4m. \end{aligned}
$$
したがって $n$ が奇数のときも成り立つ。
以上より、すべての自然数 $n$ について与えられた等式が成り立つ。
解説
この問題は、左辺に $(-1)^{k+1}$ があるため、項の符号が交互に変わる。したがって、数学的帰納法で処理する場合は、$(-1)^n$、$(-1)^{n+1}$、$(-1)^{n+2}$ の関係を正確に扱うことが重要である。
また、交代和は偶数番目と奇数番目を組にすると整理しやすい。解法2では $n$ の偶奇で場合分けし、各組の和を直接求めている。計算量はやや増えるが、式の意味は見通しやすい。
答え
すべての自然数 $n$ について、
$$ \begin{aligned} 2\sum_{k=1}^{n}(-1)^{k+1}k(k-1) &= (-1)^{n+1}n^2+\frac{(-1)^n-1}{2} \end{aligned} $$
が成り立つことを示した。