基礎問題集
数学B 数列「数学的帰納法」の問題37 解説
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解説
方針・初手
$\alpha,\beta$ は2次方程式 $x^2-3x+5=0$ の解なので、解と係数の関係から
$$ \alpha+\beta=3,\qquad \alpha\beta=5
$$
である。$\alpha^n+\beta^n$ を数列として扱い、漸化式を作って $5$ で割った余りを調べる。
解法1
$a_n=\alpha^n+\beta^n$ とおく。
$\alpha,\beta$ は方程式 $x^2-3x+5=0$ の解であるから、
$$ \alpha^2=3\alpha-5,\qquad \beta^2=3\beta-5
$$
が成り立つ。
$n\geqq 2$ に対して、それぞれに $\alpha^{n-2},\beta^{n-2}$ をかけると、
$$ \alpha^n=3\alpha^{n-1}-5\alpha^{n-2},\qquad \beta^n=3\beta^{n-1}-5\beta^{n-2}
$$
である。これらを加えると、
$$ a_n=3a_{n-1}-5a_{n-2}
$$
を得る。
ここで
$$ a_0=\alpha^0+\beta^0=2,\qquad a_1=\alpha+\beta=3
$$
であるから、この漸化式によりすべての $a_n$ は整数である。
次に、漸化式を $5$ で割った余りで考えると、
$$ a_n=3a_{n-1}-5a_{n-2}\equiv 3a_{n-1}\pmod{5}
$$
である。
$a_1=3$ より、
$$ a_1\equiv 3^1\pmod{5}
$$
である。また、$a_k\equiv 3^k\pmod{5}$ とすると、
$$ a_{k+1}\equiv 3a_k\equiv 3\cdot 3^k=3^{k+1}\pmod{5}
$$
となる。
したがって数学的帰納法により、すべての正の整数 $n$ について
$$ a_n\equiv 3^n\pmod{5}
$$
が成り立つ。
すなわち
$$ \alpha^n+\beta^n\equiv 3^n\pmod{5}
$$
であるから、
$$ \alpha^n+\beta^n-3^n\equiv 0\pmod{5}
$$
となる。
よって、$\alpha^n+\beta^n-3^n$ はすべての正の整数 $n$ について $5$ の整数倍である。
解説
この問題では、$\alpha,\beta$ が実数である必要はない。実際、この2次方程式の判別式は負であるが、$\alpha^n+\beta^n$ は対称式なので、解と係数の関係を用いて整数列として扱える。
重要なのは、$\alpha,\beta$ が同じ方程式を満たすことから、$\alpha^n+\beta^n$ に対する漸化式
$$ a_n=3a_{n-1}-5a_{n-2}
$$
を作ることである。これを $5$ で割った余りで見ると $-5a_{n-2}$ が消え、単純に
$$ a_n\equiv 3a_{n-1}\pmod{5}
$$
となる。これにより $a_n$ の余りが $3^n$ と一致することが分かる。
答え
すべての正の整数 $n$ について、
$$ \alpha^n+\beta^n-3^n\equiv 0\pmod{5}
$$
である。したがって、$\alpha^n+\beta^n-3^n$ は $5$ の整数倍である。