基礎問題集
数学B 数列「数学的帰納法」の問題41 解説
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解説
方針・初手
漸化式の形から、$a_{n+1}-\sqrt{6}$ を $a_n-\sqrt{6}$ で表すことを狙う。実際に計算すると平方の形が現れるので、(2), (3) はこの式を使えば自然に示せる。
解法1
まず、与えられた漸化式
$$ a_{n+1}=\frac{a_n}{2}+\frac{3}{a_n}
$$
に $a_1=3$ を代入する。
$$ a_2=\frac{3}{2}+\frac{3}{3} =\frac{3}{2}+1 =\frac{5}{2}
$$
さらに、
$$ a_3=\frac{a_2}{2}+\frac{3}{a_2} =\frac{5}{4}+\frac{3}{5/2} =\frac{5}{4}+\frac{6}{5} =\frac{25+24}{20} =\frac{49}{20}
$$
次に、$a_n>\sqrt{6}$ を数学的帰納法で示す。
$n=1$ のとき、
$$ a_1=3>\sqrt{6}
$$
であるから成り立つ。
$n=k$ のとき $a_k>\sqrt{6}$ と仮定する。このとき $a_k>0$ であり、
$$ \begin{aligned} a_{k+1}-\sqrt{6} &=\frac{a_k}{2}+\frac{3}{a_k}-\sqrt{6} \\ &=\frac{a_k^2-2\sqrt{6}a_k+6}{2a_k} \\ &=\frac{(a_k-\sqrt{6})^2}{2a_k} \end{aligned}
$$
となる。仮定より $a_k>\sqrt{6}$ だから、分母 $2a_k$ は正であり、分子 $(a_k-\sqrt{6})^2$ も正である。したがって
$$ a_{k+1}-\sqrt{6}>0
$$
すなわち
$$ a_{k+1}>\sqrt{6}
$$
である。
よって、数学的帰納法により、すべての自然数 $n$ について
$$ a_n>\sqrt{6}
$$
が成り立つ。
最後に、(3) を示す。上で得た式より、
$$ a_{n+1}-\sqrt{6} =\frac{(a_n-\sqrt{6})^2}{2a_n}
$$
である。
また、(2) より
$$ a_n>\sqrt{6}>2
$$
だから、
$$ 2a_n>4
$$
である。したがって
$$ \frac{1}{2a_n}<\frac{1}{4}
$$
が成り立つ。
ここで $(a_n-\sqrt{6})^2>0$ であるから、両辺に掛けて
$$ \frac{(a_n-\sqrt{6})^2}{2a_n} < \frac{1}{4}(a_n-\sqrt{6})^2
$$
となる。よって
$$ a_{n+1}-\sqrt{6} < \frac{1}{4}(a_n-\sqrt{6})^2
$$
が示された。
解説
この問題の中心は、漸化式そのものを扱うのではなく、極限として現れそうな値 $\sqrt{6}$ との差を調べることである。
特に
$$ \begin{aligned} a_{n+1}-\sqrt{6} &= \frac{(a_n-\sqrt{6})^2}{2a_n} \end{aligned} $$
という恒等式が決定的である。この形から、$a_n>\sqrt{6}$ なら次の項も $\sqrt{6}$ より大きいことが分かり、さらに差が平方のオーダーで小さくなることも分かる。
(3) では、単に式変形するだけでなく、係数
$$ \frac{1}{2a_n}
$$
が $\frac14$ より小さいことを示す必要がある。そのために (2) の結果 $a_n>\sqrt{6}>2$ を使う。
答え
**(1)**
$$ a_2=\frac{5}{2},\qquad a_3=\frac{49}{20}
$$
**(2)**
すべての自然数 $n$ について、
$$ a_n>\sqrt{6}
$$
が成り立つ。
**(3)**
すべての自然数 $n$ について、
$$ a_{n+1}-\sqrt{6} < \frac{1}{4}(a_n-\sqrt{6})^2
$$
が成り立つ。