基礎問題集
数学B 数列「数学的帰納法」の問題42 解説
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解説
方針・初手
整数の平方を $3$ で割った余りは $0$ または $1$ である。この性質から、$x^2+y^2$ が $3$ で割り切れるなら、$x,y$ はともに $3$ で割り切れることが分かる。
あとは、$x=3X,\ y=3Y$ とおいて指数を下げる操作を繰り返せばよい。
解法1
まず、整数 $a$ について、$a$ を $3$ で割った余りは $0,1,2$ のいずれかである。
それぞれ平方すると、
$$ 0^2\equiv 0,\quad 1^2\equiv 1,\quad 2^2\equiv 1 \pmod{3}
$$
であるから、整数の平方を $3$ で割った余りは $0$ または $1$ である。
したがって、$x^2+y^2$ が $3$ で割り切れるためには、
$$ x^2+y^2\equiv 0 \pmod{3}
$$
でなければならない。
ここで $x^2,y^2$ の余りはそれぞれ $0$ または $1$ であるから、和が $0$ になるのは
$$ x^2\equiv 0,\quad y^2\equiv 0 \pmod{3}
$$
の場合だけである。よって
$$ x\equiv 0,\quad y\equiv 0 \pmod{3}
$$
となり、$x,y$ はともに $3$ の倍数である。
これで (1) が示された。
次に (2) を示す。
$x^2+y^2$ が $27$ で割り切れるとする。特に $3$ で割り切れるので、(1) より、ある整数 $X,Y$ を用いて
$$ x=3X,\quad y=3Y
$$
と書ける。
これを代入すると、
$$ x^2+y^2=9X^2+9Y^2=9(X^2+Y^2)
$$
である。
いま $27\mid x^2+y^2$ であるから、
$$ 27\mid 9(X^2+Y^2)
$$
となる。したがって
$$ 3\mid X^2+Y^2
$$
である。
再び (1) を用いると、$X,Y$ はともに $3$ の倍数である。よって、ある整数 $A,B$ を用いて
$$ X=3A,\quad Y=3B
$$
と書ける。
したがって
$$ x=3X=9A,\quad y=3Y=9B
$$
となるので、$x,y$ はともに $9$ の倍数である。
これで (2) が示された。
最後に (3) を示す。
$n$ を正の整数とし、
$$ 3^{2n-1}\mid x^2+y^2
$$
とする。
まず (1) より、$x,y$ はともに $3$ の倍数である。したがって、ある整数 $X,Y$ を用いて
$$ x=3X,\quad y=3Y
$$
と書ける。
これを代入すると、
$$ x^2+y^2=9(X^2+Y^2)
$$
であるから、
$$ 3^{2n-1}\mid 9(X^2+Y^2)
$$
となる。
$n\geqq 2$ のとき、両辺から $9=3^2$ の分だけ指数を下げて、
$$ 3^{2n-3}\mid X^2+Y^2
$$
を得る。
ここで、同じ議論を $X,Y$ に対して繰り返す。つまり、$x,y$ がともに $3$ で割り切れることを一度示すたびに、$x,y$ から $3$ をくくり出し、条件の指数は $2$ ずつ下がる。
これを $n$ 回繰り返すと、
$$ x=3^n u,\quad y=3^n v
$$
を満たす整数 $u,v$ が存在する。
したがって、$x,y$ はともに $3^n$ の倍数である。
解説
この問題の核心は、平方数の $3$ に関する余りが $0$ または $1$ に限られることである。
特に、
$$ 3\mid x^2+y^2
$$
ならば、$x^2$ と $y^2$ のどちらか一方だけが $3$ で割り切れる、ということは起こらない。両方とも $3$ で割り切れる必要がある。
(2) や (3) では、この事実を一度使うだけで終わらせず、$x=3X,\ y=3Y$ とおいて同じ形に戻すことが重要である。$x,y$ から $3$ をくくると、$x^2+y^2$ からは $3^2$ がくくり出されるので、指数が $2$ ずつ減る。この構造が $3^{2n-1}$ と $3^n$ の関係を生んでいる。
答え
**(1)**
$x^2+y^2$ が $3$ で割り切れるならば、$x,y$ はともに $3$ の倍数である。
**(2)**
$x^2+y^2$ が $27$ で割り切れるならば、$x,y$ はともに $9$ の倍数である。
**(3)**
正の整数 $n$ について、$x^2+y^2$ が $3^{2n-1}$ で割り切れるならば、$x,y$ はともに $3^n$ の倍数である。