基礎問題集
数学B 数列「数列・確率」の問題30 解説
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解説
方針・初手
和 $\sum_{k=1}^{n}a_k$ の偶奇だけを考えればよい。
カードの数字が偶数である確率は $\frac{2}{5}$、奇数である確率は $\frac{3}{5}$ である。偶数を足しても和の偶奇は変わらず、奇数を足すと和の偶奇が反転する。この性質から漸化式を作る。
解法1
$n=1$ のとき、和が偶数になるのは偶数のカード $2,4$ を引いた場合であるから、
$$ p_1=\frac{2}{5}
$$
である。
$n=2$ のとき、和が偶数になるのは、2回とも偶数を引く場合、または2回とも奇数を引く場合である。よって、
$$ p_2=\left(\frac{2}{5}\right)^2+\left(\frac{3}{5}\right)^2 =\frac{4}{25}+\frac{9}{25} =\frac{13}{25}
$$
である。
次に、$p_{n+1}$ を $p_n$ を用いて表す。
$n$ 回目までの和が偶数である確率は $p_n$、奇数である確率は $1-p_n$ である。
$n+1$ 回目までの和が偶数になるのは、次の2通りである。
**(i)**
$n$ 回目までの和が偶数で、$n+1$ 回目に偶数を引く場合
この確率は
$$ p_n\cdot \frac{2}{5}
$$
である。
**(ii)**
$n$ 回目までの和が奇数で、$n+1$ 回目に奇数を引く場合
この確率は
$$ (1-p_n)\cdot \frac{3}{5}
$$
である。
したがって、
$$ p_{n+1} =\frac{2}{5}p_n+\frac{3}{5}(1-p_n)
$$
である。整理すると、
$$ p_{n+1} =\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n
$$
となる。
この漸化式を解く。定数解を $\alpha$ とすると、
$$ \alpha=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}\alpha
$$
より、
$$ \frac{6}{5}\alpha=\frac{3}{5}
$$
であるから、
$$ \alpha=\frac{1}{2}
$$
である。
よって、漸化式
$$ p_{n+1}=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n
$$
から
$$ p_{n+1}-\frac{1}{2} =-\frac{1}{5}\left(p_n-\frac{1}{2}\right)
$$
を得る。
したがって、数列 $\left\{p_n-\frac{1}{2}\right\}$ は公比 $-\frac{1}{5}$ の等比数列である。初項は
$$ p_1-\frac{1}{2} =\frac{2}{5}-\frac{1}{2} =-\frac{1}{10}
$$
であるから、
$$ p_n-\frac{1}{2} =-\frac{1}{10}\left(-\frac{1}{5}\right)^{n-1}
$$
となる。これを整理すると、
$$ p_n =\frac{1}{2}+\frac{1}{2}\left(-\frac{1}{5}\right)^n
$$
である。
解説
この問題では、実際に出た数字そのものではなく、偶数か奇数かだけに注目するのが重要である。
偶数を足すと偶奇は変わらず、奇数を足すと偶奇が反転するため、「現在の和が偶数か奇数か」という状態だけを追えば十分である。このような問題では、状態を確率で表して漸化式を作るのが典型的な処理である。
また、漸化式
$$ p_{n+1}=\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n
$$
はそのままでは等比数列ではないため、定数解 $\frac{1}{2}$ を引いて
$$ p_{n+1}-\frac{1}{2} =-\frac{1}{5}\left(p_n-\frac{1}{2}\right)
$$
の形に変形するのがポイントである。
答え
**(1)**
$$ p_1=\frac{2}{5},\qquad p_2=\frac{13}{25}
$$
**(2)**
$$ p_{n+1} =\frac{2}{5}p_n+\frac{3}{5}(1-p_n) =\frac{3}{5}-\frac{1}{5}p_n
$$
**(3)**
$$ p_n =\frac{1}{2}+\frac{1}{2}\left(-\frac{1}{5}\right)^n
$$