基礎問題集
数学B 数列「数列・確率」の問題32 解説
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解説
方針・初手
2枚の硬貨の状態を、表の枚数によって分類する。すなわち、2枚とも表、表と裏が1枚ずつ、2枚とも裏の3状態だけを考えればよい。
表と裏が1枚ずつの状態では、表の硬貨だけを投げるので、次は「表と裏が1枚ずつ」または「2枚とも裏」にしかならない。この非対称性に注意する。
解法1
操作を $n$ 回行った後の状態について、
- 2枚とも表である確率を $a_n$
- 表と裏が1枚ずつである確率を $b_n$
- 2枚とも裏である確率を $c_n$
とおく。
最初は2枚とも表であるから、
$$ a_0=1,\quad b_0=0,\quad c_0=0
$$
である。
各状態から1回操作したときの遷移を考える。
2枚とも表のときは2枚とも投げるので、次の状態は
$$ 2枚とも表:\frac14,\quad 表と裏が1枚ずつ:\frac12,\quad 2枚とも裏:\frac14
$$
である。
2枚とも裏のときも2枚とも投げるので、同様に
$$ 2枚とも表:\frac14,\quad 表と裏が1枚ずつ:\frac12,\quad 2枚とも裏:\frac14
$$
である。
表と裏が1枚ずつのときは、表になっている硬貨だけを投げる。したがって、表が出れば再び表と裏が1枚ずつ、裏が出れば2枚とも裏となるから、
$$ 表と裏が1枚ずつ:\frac12,\quad 2枚とも裏:\frac12
$$
である。
よって漸化式は
$$ \begin{aligned} a_{n+1}&=\frac14a_n+\frac14c_n,\\ b_{n+1}&=\frac12a_n+\frac12b_n+\frac12c_n,\\ c_{n+1}&=\frac14a_n+\frac12b_n+\frac14c_n \end{aligned}
$$
となる。
ここで、常に
$$ a_n+b_n+c_n=1
$$
であるから、
$$ b_{n+1} =\frac12(a_n+b_n+c_n) =\frac12
$$
である。
したがって、$n\geq 1$ では
$$ b_n=\frac12
$$
が成り立つ。
まず $n=1$ のときは、初期状態が2枚とも表なので、2枚とも投げて両方裏になる確率は
$$ c_1=\frac14
$$
である。
次に $n\geq 1$ のとき、$b_n=\frac12$ であるから、
$$ a_n+c_n=1-b_n=\frac12
$$
である。
したがって、
$$ a_{n+1} =\frac14(a_n+c_n) =\frac14\cdot\frac12 =\frac18
$$
である。また、
$$ c_{n+1} =\frac14(a_n+c_n)+\frac12b_n =\frac14\cdot\frac12+\frac12\cdot\frac12 =\frac18+\frac14 =\frac38
$$
となる。
これは $n\geq 1$ に対して成り立つので、$n+1\geq 2$、すなわち $n\geq 2$ では
$$ c_n=\frac38
$$
である。
解説
この問題では、2枚の硬貨を個別に区別して追う必要はない。「2枚とも表」「表と裏が1枚ずつ」「2枚とも裏」の3状態にまとめれば十分である。
注意すべき点は、表と裏が1枚ずつのときには、投げるのが表の硬貨だけであることだ。このため、その状態から2枚とも表になることはない。一方、2枚とも表または2枚とも裏のときは2枚とも投げるので、同じ確率分布で3状態に分かれる。
また、$b_{n+1}=\frac12$ がすぐに出るため、2回目以降は確率分布が固定される。したがって、長い漸化式を解く必要はなく、状態の分類と遷移確率を正確に立てることが中心である。
答え
求める確率は
$$ \begin{cases} \dfrac14 & (n=1),\\[6pt] \dfrac38 & (n\geq 2) \end{cases}
$$
である。