基礎問題集
数学B 数列「数列・確率」の問題41 解説
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解説
注意
画像の右下が切れており、特に設問(3)末尾の読取りには不確実性がある。以下では「その多項式の最も次数の高い項の係数を求めよ」と解釈した場合の解答解説を述べる。
方針・初手
点Pの座標は毎回右に進むので、一度ある座標を通過すると二度と戻らない。したがって、「途中で座標が $n$ になる」という事象は、「ある回数目の終了時にちょうど座標が $n$ になる」という事象を、時刻ごとに重複なく足し合わせればよい。
表の回数を $h$、裏の回数を $t-h$ として、$t$ 回目終了時の座標を式で表すのが初手である。
解法1
まず $k=2$ の場合を考える。
$t$ 回目までに表が $h$ 回、裏が $t-h$ 回出たとする。このとき点Pの座標は
$$ 2h+(t-h)=t+h
$$
である。これが $n$ に等しいためには
$$ t+h=n
$$
すなわち
$$ h=n-t
$$
であればよい。
特に $j=h$ とおくと、$t=n-j$ であり、裏の回数は
$$ t-h=(n-j)-j=n-2j
$$
となる。よって、$j$ 回表が出て、$n-2j$ 回裏が出る並びの確率を足せばよい。
ただし、裏の回数は負であってはならないので
$$ 0 \leq j \leq \left\lfloor \frac{n}{2} \right\rfloor
$$
である。
したがって、$k=2$ のとき
$$ p_n=\sum_{j=0}^{\left\lfloor n/2 \right\rfloor} {}_{n-j}C_j \alpha^j(1-\alpha)^{n-2j}
$$
である。
これを用いて、まず $p_1,p_2,p_3$ を求める。
$n=1$ のとき
$$ p_1=(1-\alpha)
$$
である。
$n=2$ のとき
$$ p_2=(1-\alpha)^2+\alpha
$$
であるから、
$$ p_2=1-\alpha+\alpha^2
$$
である。
$n=3$ のとき
$$ p_3=(1-\alpha)^3+2\alpha(1-\alpha)
$$
であるから、
$$ p_3=1-\alpha+\alpha^2-\alpha^3
$$
である。
次に、$k=3$ の場合を考える。
$t$ 回目までに表が $h$ 回、裏が $t-h$ 回出たとする。このとき点Pの座標は
$$ 3h+(t-h)=t+2h
$$
である。これが $n$ に等しいためには
$$ t+2h=n
$$
すなわち
$$ t=n-2h
$$
である。
このとき裏の回数は
$$ t-h=(n-2h)-h=n-3h
$$
であるから、
$$ 0 \leq h \leq \left\lfloor \frac{n}{3} \right\rfloor
$$
を満たす $h$ について足し合わせればよい。
したがって、$k=3$ のとき
$$ p_n=\sum_{h=0}^{\left\lfloor n/3 \right\rfloor} {}_{n-2h}C_h \alpha^h(1-\alpha)^{n-3h}
$$
である。
このうち $h=0$ の項は
$$ (1-\alpha)^n
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} p_n-(1-\alpha)^n &= \sum_{h=1}^{\left\lfloor n/3 \right\rfloor} {}_{n-2h}C_h \alpha^h(1-\alpha)^{n-3h} \end{aligned} $$
となる。
$n \geq 3$ のとき、右辺の各項
$$ {}_{n-2h}C_h \alpha^h(1-\alpha)^{n-3h}
$$
の次数は
$$ h+(n-3h)=n-2h
$$
である。
$h \geq 1$ の範囲で最も次数が高くなるのは $h=1$ のときであり、その次数は
$$ n-2
$$
である。
$h=1$ の項は
$$ \begin{aligned} {}_{n-2}C_1 \alpha(1-\alpha)^{n-3} &= (n-2)\alpha(1-\alpha)^{n-3} \end{aligned} $$
である。
この最高次の項は、$(1-\alpha)^{n-3}$ の最高次の項
$$ (-1)^{n-3}\alpha^{n-3}
$$
から生じるので、
$$ (n-2)\alpha(1-\alpha)^{n-3}
$$
の最高次の項は
$$ (n-2)(-1)^{n-3}\alpha^{n-2}
$$
である。
したがって、$p_n-(1-\alpha)^n$ を $\alpha$ の多項式と見たとき、最も次数の高い項の係数は
$$ (n-2)(-1)^{n-3}
$$
である。
解説
この問題の要点は、点Pが右にしか進まないため、座標 $n$ に到達する時刻が高々1回しかないことである。そのため、各時刻で座標が $n$ になる確率を単純に足し合わせてよい。
$k=2$ では、表の回数を $j$ とすると、座標 $n$ に到達するまでに必要な裏の回数が $n-2j$ となる。よって、全体の投げた回数は $n-j$ 回であり、その中で表 $j$ 回の並びを選ぶため、係数は ${}_{n-j}C_j$ になる。
$k=3$ でも同様に、表の回数を $h$ とすると、裏の回数は $n-3h$、全体の投げた回数は $n-2h$ である。最高次の係数を求める部分では、$h=1$ の項だけが最高次数 $n-2$ を作ることに注意すればよい。
答え
**(1)**
$$ p_1=1-\alpha
$$
$$ p_2=(1-\alpha)^2+\alpha=1-\alpha+\alpha^2
$$
$$ p_3=(1-\alpha)^3+2\alpha(1-\alpha)=1-\alpha+\alpha^2-\alpha^3
$$
**(2)**
$$ p_n=\sum_{j=0}^{\left\lfloor n/2 \right\rfloor} {}_{n-j}C_j \alpha^j(1-\alpha)^{n-2j}
$$
**(3)**
設問末尾を「最も次数の高い項の係数を求めよ」と読むと、その係数は
$$ (n-2)(-1)^{n-3}
$$
である。