基礎問題集
数学B 数列「数列の和」の問題47 解説
数学Bの数列「数列の和」にある問題47の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$x$ を整数に固定し、そのとき許される整数 $y$ の個数を数える。
図形は、$|x|\leq n$ では下側の境界が $y=n^2-x^2$、上側の境界が $y=4n^2-x^2$ である。一方、$n<|x|\leq 2n$ では下側の境界は $x$ 軸、すなわち $y=0$ である。
したがって、$x$ の範囲を $|x|\leq n$ と $n<|x|\leq 2n$ に分けて数える。
解法1
まず、$|x|\leq n$ のときを考える。
この範囲では、格子点の $y$ 座標は
$$ n^2-x^2\leq y\leq 4n^2-x^2
$$
を満たす整数である。したがって、各 $x$ に対する $y$ の個数は
$$ (4n^2-x^2)-(n^2-x^2)+1=3n^2+1
$$
である。
このような整数 $x$ は
$$ -n,-n+1,\dots,n
$$
の $2n+1$ 個あるから、この部分の格子点の個数は
$$ (2n+1)(3n^2+1)
$$
である。
次に、$n<|x|\leq 2n$ のときを考える。
この範囲では、格子点の $y$ 座標は
$$ 0\leq y\leq 4n^2-x^2
$$
を満たす整数である。$|x|=k$ とおくと、$k=n+1,n+2,\dots,2n$ であり、$x=\pm k$ の2通りがある。
したがって、この部分の格子点の個数は
$$ 2\sum_{k=n+1}^{2n}(4n^2-k^2+1)
$$
である。
よって、求める個数を $N$ とすると、
$$ N=(2n+1)(3n^2+1)+2\sum_{k=n+1}^{2n}(4n^2-k^2+1)
$$
である。
ここで、
$$ \sum_{k=n+1}^{2n}k^2 =\sum_{k=1}^{2n}k^2-\sum_{k=1}^{n}k^2
$$
より、
$$ \begin{aligned} \sum_{k=n+1}^{2n}k^2 &=\frac{2n(2n+1)(4n+1)}{6}-\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}\\ &=\frac{n(2n+1)(7n+1)}{6} \end{aligned}
$$
となる。
したがって、
$$ \begin{aligned} 2\sum_{k=n+1}^{2n}(4n^2-k^2+1) &=2\left\{n(4n^2+1)-\frac{n(2n+1)(7n+1)}{6}\right\}\\ &=\frac{n(10n^2-9n+5)}{3} \end{aligned}
$$
である。
また、
$$ (2n+1)(3n^2+1)=6n^3+3n^2+2n+1
$$
だから、
$$ \begin{aligned} N &=6n^3+3n^2+2n+1+\frac{n(10n^2-9n+5)}{3}\\ &=\frac{28n^3+11n+3}{3} \end{aligned}
$$
となる。
解法2
まず、上側の放物線 $y=4n^2-x^2$ と $x$ 軸で囲まれた部分全体の格子点を数える。
この部分では、整数 $x$ は $-2n\leq x\leq 2n$ を満たし、各 $x$ に対して
$$ 0\leq y\leq 4n^2-x^2
$$
である。
したがって、格子点の個数は
$$ \sum_{x=-2n}^{2n}(4n^2-x^2+1)
$$
である。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} \sum_{x=-2n}^{2n}(4n^2-x^2+1) &=(4n+1)(4n^2+1)-2\sum_{x=1}^{2n}x^2\\ &=(4n+1)(4n^2+1)-\frac{2n(2n+1)(4n+1)}{3}\\ &=\frac{32n^3+10n+3}{3} \end{aligned}
$$
である。
ただし、この中には、下側の放物線 $y=n^2-x^2$ と $x$ 軸で囲まれた部分のうち、下側の放物線より下にある格子点が余分に含まれている。
境界は含むので、取り除くべき点は
$$ 0\leq y<n^2-x^2
$$
を満たす格子点である。これは $|x|\leq n$ の範囲で生じる。
各整数 $x$ に対して、その個数は $n^2-x^2$ 個であるから、取り除く個数は
$$ \sum_{x=-n}^{n}(n^2-x^2)
$$
である。これを計算すると、
$$ \begin{aligned} \sum_{x=-n}^{n}(n^2-x^2) &=(2n+1)n^2-2\sum_{x=1}^{n}x^2\\ &=(2n+1)n^2-\frac{n(n+1)(2n+1)}{3}\\ &=\frac{4n^3-n}{3} \end{aligned}
$$
である。
したがって、求める個数は
$$ \frac{32n^3+10n+3}{3}-\frac{4n^3-n}{3} =\frac{28n^3+11n+3}{3}
$$
である。
解説
この問題では、図形の境界が放物線であるため、面積ではなく $x$ 座標ごとの縦方向の格子点数を数えるのが基本である。
注意すべき点は、$|x|\leq n$ では下側の境界が $y=n^2-x^2$ であり、$n<|x|\leq 2n$ では下側の境界が $x$ 軸になることである。この切り替わりを無視すると、中央部分の格子点を余分に数えてしまう。
また、境界を含むので、$y=n^2-x^2$ 上の格子点は数える対象に含まれる。したがって補集合で数える場合は、取り除くのは $y<n^2-x^2$ の点であり、$y=n^2-x^2$ の点は取り除かない。
答え
求める格子点の個数は
$$ \frac{28n^3+11n+3}{3}
$$
である。