基礎問題集
数学B 数列「3項間漸化式」の問題3 解説
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解説
方針・初手
漸化式
$$ x_{n+2}=\frac{2}{x_{n+1}}+x_n
$$
には分数が含まれるが、$y_n=x_nx_{n+1}$ を考えると、両辺に $x_{n+1}$ をかけることで一次的な漸化式になる。
その後、得られた $x_nx_{n+1}$ の値を用いて $x_{n+2}$ と $x_n$ の関係を作り、奇数番目の項を積で表す。
解法1
まず、$y_n=x_nx_{n+1}$ とおく。
与えられた漸化式の両辺に $x_{n+1}$ をかけると、
$$ x_{n+1}x_{n+2}=2+x_nx_{n+1}
$$
となる。左辺は $y_{n+1}$、右辺の $x_nx_{n+1}$ は $y_n$ であるから、
$$ y_{n+1}=y_n+2
$$
を得る。
また、
$$ y_1=x_1x_2=1\cdot 2=2
$$
である。したがって、数列 ${y_n}$ は初項 $2$、公差 $2$ の等差数列であるから、
$$ y_n=2+2(n-1)=2n
$$
である。よって、
$$ x_nx_{n+1}=2n
$$
がすべての自然数 $n$ について成り立つ。
次に、これを用いて $x_{n+2}$ と $x_n$ の関係を求める。
$$ x_nx_{n+1}=2n
$$
より、
$$ \frac{2}{x_{n+1}}=\frac{x_n}{n}
$$
である。これをもとの漸化式に代入すると、
$$ x_{n+2} =\frac{2}{x_{n+1}}+x_n =\frac{x_n}{n}+x_n =\frac{n+1}{n}x_n
$$
となる。したがって、
$$ x_{n+2}=\frac{n+1}{n}x_n
$$
が成り立つ。
最後に、奇数番目の項 $x_{2k+1}$ を求める。上で示した式において $n=1,3,5,\ldots,2k-1$ を順に代入すると、
$$ x_3=\frac{2}{1}x_1,\quad x_5=\frac{4}{3}x_3,\quad x_7=\frac{6}{5}x_5,\quad \ldots,\quad x_{2k+1}=\frac{2k}{2k-1}x_{2k-1}
$$
である。これらをすべて掛け合わせると、中間の項が消えて、
$$ x_{2k+1} =\frac{2}{1}\cdot\frac{4}{3}\cdot\frac{6}{5}\cdots\frac{2k}{2k-1}x_1
$$
となる。$x_1=1$ であるから、
$$ x_{2k+1} =\frac{2\cdot 4\cdot 6\cdots 2k}{1\cdot 3\cdot 5\cdots (2k-1)}
$$
である。
ここで、
$$ 2\cdot 4\cdot 6\cdots 2k=2^k k!
$$
であり、また
$$ (2k)!=(1\cdot 3\cdot 5\cdots (2k-1))(2\cdot 4\cdot 6\cdots 2k)
$$
だから、
$$ 1\cdot 3\cdot 5\cdots (2k-1) =\frac{(2k)!}{2^k k!}
$$
である。したがって、
$$ x_{2k+1} =\frac{2^k k!}{\dfrac{(2k)!}{2^k k!}} =\frac{4^k(k!)^2}{(2k)!}
$$
となる。
解説
この問題の核心は、もとの漸化式をそのまま扱わず、$x_nx_{n+1}$ という積に注目する点である。
分数型の漸化式
$$ x_{n+2}=\frac{2}{x_{n+1}}+x_n
$$
は一見扱いにくいが、両辺に $x_{n+1}$ をかけると
$$ x_{n+1}x_{n+2}=2+x_nx_{n+1}
$$
となり、$y_n=x_nx_{n+1}$ によって等差数列に変換できる。
また、(2) は (1) の結果 $x_nx_{n+1}=2n$ を使えばすぐに導ける。ここを独立に処理しようとすると計算が複雑になるため、(1) の結果を利用するのが自然である。
(3) では、$x_{n+2}$ と $x_n$ の関係が得られているので、偶数番目と奇数番目がそれぞれ独立にたどれる。今回は $x_{2k+1}$ を求めるため、$n$ に奇数を代入して積を作ればよい。
答え
**(1)**
$$ y_n=2n
$$
**(2)**
$$ x_{n+2}=\frac{n+1}{n}x_n
$$
**(3)**
$$ x_{2k+1}=\frac{4^k(k!)^2}{(2k)!}
$$