基礎問題集
数学B 数列「2項間漸化式」の問題15 解説
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解説
方針・初手
階差 $b_n=a_{n+1}-a_n$ を導入すると、もとの漸化式の非同次項 $n/3$ の差が一定値になる。したがって、まず $b_n$ の漸化式を作り、それを解いてから
$$ a_n=a_1+\sum_{k=1}^{n-1}b_k
$$
によって $a_n$ を求める。
解法1
**(1)**
$b_n=a_{n+1}-a_n$ とする。
もとの漸化式より
$$ a_{n+2}=t a_{n+1}+\frac{n+1}{3}, \qquad a_{n+1}=t a_n+\frac{n}{3}
$$
であるから、辺々を引くと
$$ \begin{aligned} b_{n+1} &=a_{n+2}-a_{n+1} \\ &=t(a_{n+1}-a_n)+\frac{1}{3} \\ &=t b_n+\frac{1}{3}. \end{aligned}
$$
また、
$$ b_1=a_2-a_1=\left(t a_1+\frac{1}{3}\right)-a_1=\frac{1}{3}
$$
である。
よって、$b_n$ の満たす漸化式は
$$ b_1=\frac{1}{3}, \qquad b_{n+1}=t b_n+\frac{1}{3}
$$
である。
**(2)**
$b_{n+1}=t b_n+\dfrac{1}{3}$ を繰り返し用いると、
$$ \begin{aligned} b_n &=t^{n-1}b_1+\frac{1}{3}\left(1+t+\cdots+t^{n-2}\right) \\ &=\frac{1}{3}t^{n-1}+\frac{1}{3}\cdot \frac{t^{n-1}-1}{t-1}. \end{aligned}
$$
ここで $t>1$ より $t-1\neq 0$ である。整理すると
$$ \begin{aligned} b_n &=\frac{1}{3}\left(t^{n-1}+\frac{t^{n-1}-1}{t-1}\right) \\ &=\frac{1}{3}\cdot \frac{t^n-1}{t-1}. \end{aligned}
$$
したがって、
$$ b_n=\frac{t^n-1}{3(t-1)}
$$
である。
**(3)**
$a_1=0$ であり、$b_k=a_{k+1}-a_k$ だから、
$$ a_n=\sum_{k=1}^{n-1}b_k
$$
である。よって
$$ \begin{aligned} a_n &=\sum_{k=1}^{n-1}\frac{t^k-1}{3(t-1)} \\ &=\frac{1}{3(t-1)}\left\{\sum_{k=1}^{n-1}t^k-(n-1)\right\}. \end{aligned}
$$
等比数列の和より
$$ \sum_{k=1}^{n-1}t^k=\frac{t^n-t}{t-1}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} a_n &=\frac{1}{3(t-1)}\left\{\frac{t^n-t}{t-1}-(n-1)\right\} \\ &=\frac{t^n-t-(n-1)(t-1)}{3(t-1)^2} \\ &=\frac{t^n-nt+n-1}{3(t-1)^2}. \end{aligned}
$$
したがって、一般項は
$$ a_n=\frac{t^n-nt+n-1}{3(t-1)^2}
$$
である。
**(4)**
$n=4$ を代入すると、
$$ a_4=\frac{t^4-4t+3}{3(t-1)^2}.
$$
ここで
$$ t^4-4t+3=(t-1)^2(t^2+2t+3)
$$
であるから、
$$ a_4=\frac{t^2+2t+3}{3}.
$$
条件 $9<a_4<34$ は
$$ 9<\frac{t^2+2t+3}{3}<34
$$
であり、両辺に $3$ をかけて
$$ 27<t^2+2t+3<102
$$
すなわち
$$ 24<t^2+2t<99
$$
となる。
左側の不等式は
$$ t^2+2t-24>0
$$
であるから、
$$ (t+6)(t-4)>0.
$$
$t>1$ より、
$$ t>4
$$
を得る。
右側の不等式は
$$ t^2+2t-99<0
$$
であり、
$$ (t+11)(t-9)<0
$$
だから、
$$ -11<t<9
$$
である。
これと $t>4$ を合わせて、
$$ 4<t<9
$$
となる。
解説
この問題の中心は、もとの漸化式を直接解くよりも、階差 $b_n=a_{n+1}-a_n$ を考える点にある。
もとの漸化式の非同次項は $\dfrac{n}{3}$ であり、$n$ に依存している。しかし、隣り合う式を引くと
$$ \frac{n+1}{3}-\frac{n}{3}=\frac{1}{3}
$$
となり、定数項だけが残る。そのため、$b_n$ は一次の非同次漸化式として扱いやすくなる。
また、$a_n$ は階差の和として求められる。ここで $t>1$ なので、$t-1$ で割る操作に問題はない。最後の不等式では、一般項から $a_4$ を求めてもよいが、$a_4$ は直接計算しても
$$ a_4=\frac{t^2+2t+3}{3}
$$
と簡単に出るため、そこから二次不等式に帰着させればよい。
答え
**(1)**
$$ b_1=\frac{1}{3}, \qquad b_{n+1}=t b_n+\frac{1}{3}
$$
**(2)**
$$ b_n=\frac{t^n-1}{3(t-1)}
$$
**(3)**
$$ a_n=\frac{t^n-nt+n-1}{3(t-1)^2}
$$
**(4)**
$$ 4<t<9
$$