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数学B 数列「2項間漸化式」の問題53 解説

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数学B数列2項間漸化式問題53
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数学B 数列 2項間漸化式 問題53の問題画像
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解説

方針・初手

余弦項 $2\cos\left(\dfrac{2\pi x_n}{3}\right)$ は、$x_n$ を $3$ で割った余りだけで決まる。

ここで直接 $x_n$ をすべて求めにいくより、数列 $y_n$ の増分

$$ y_{n+1}-y_n

$$

が余弦項と一致することを示すのが速い。そうすれば、差 $x_n-y_n$ は単純な階差数列になる。

解法1

$z_n=x_n-y_n$ とおく。示したい式は

$$ z_n=\frac{n(n-1)}{2}

$$

である。

まず $n=1$ のとき、

$$ z_1=x_1-y_1=0-0=0

$$

であり、

$$ \frac{1\cdot 0}{2}=0

$$

だから成り立つ。

次に、ある $n$ で

$$ z_n=\frac{n(n-1)}{2}

$$

が成り立つと仮定する。このとき

$$ x_n=y_n+\frac{n(n-1)}{2}

$$

である。$n$ を $3$ で割った余りで場合分けして、$x_n$ の余りを調べる。

**(i)**

$n=3m+1$ のとき

このとき $y_n=y_{3m+1}=3m$ である。また、

$$ \frac{n(n-1)}{2} =\frac{(3m+1)3m}{2}

$$

は $3$ の倍数である。したがって

$$ x_n\equiv 0 \pmod{3}

$$

である。

**(ii)**

$n=3m+2$ のとき

このとき $y_n=y_{3m+2}=3m+2$ である。また、

$$ \frac{n(n-1)}{2} =\frac{(3m+2)(3m+1)}{2} \equiv 1 \pmod{3}

$$

である。よって

$$ x_n\equiv 2+1\equiv 0 \pmod{3}

$$

である。

**(iii)**

$n=3m+3$ のとき

このとき $y_n=y_{3m+3}=3m+4$ である。また、

$$ \frac{n(n-1)}{2} =\frac{(3m+3)(3m+2)}{2}

$$

は $3$ の倍数である。したがって

$$ x_n\equiv 1 \pmod{3}

$$

である。

以上より、帰納法の仮定のもとで

$$ x_n\equiv \begin{cases} 0 \pmod{3} & (n\equiv 1,2 \pmod{3}),\\ 1 \pmod{3} & (n\equiv 0 \pmod{3}) \end{cases}

$$

となる。

したがって、余弦項は

$$ 2\cos\left(\frac{2\pi x_n}{3}\right) =

\begin{cases} 2 & (n\equiv 1,2 \pmod{3}),\\ -1 & (n\equiv 0 \pmod{3}) \end{cases}

$$

である。

一方、$y_n$ の定義から

$$ y_{n+1}-y_n =

\begin{cases} 2 & (n\equiv 1,2 \pmod{3}),\\ -1 & (n\equiv 0 \pmod{3}) \end{cases}

$$

である。よって常に

$$ 2\cos\left(\frac{2\pi x_n}{3}\right)=y_{n+1}-y_n

$$

が成り立つ。

したがって、

$$ \begin{aligned} z_{n+1} &=x_{n+1}-y_{n+1}\\ &=x_n+n+2\cos\left(\frac{2\pi x_n}{3}\right)-y_{n+1}\\ &=x_n+n+(y_{n+1}-y_n)-y_{n+1}\\ &=x_n-y_n+n\\ &=z_n+n \end{aligned}

$$

である。帰納法の仮定を用いると、

$$ z_{n+1} =\frac{n(n-1)}{2}+n =\frac{n(n+1)}{2}

$$

となる。これは

$$ \frac{(n+1)n}{2}

$$

に等しいので、$n+1$ でも成り立つ。

以上より、すべての正の整数 $n$ について

$$ x_n-y_n=\frac{n(n-1)}{2}

$$

である。

解法2

まず $x_n$ の $3$ で割った余りを調べる。

$x_1=0$ であるから $x_1\equiv 0 \pmod{3}$ である。$x_n\equiv 0 \pmod{3}$ のとき

$$ 2\cos\left(\frac{2\pi x_n}{3}\right)=2

$$

であり、$x_n\equiv 1 \pmod{3}$ のとき

$$ 2\cos\left(\frac{2\pi x_n}{3}\right)=-1

$$

である。

実際に、$m\geqq 0$ に対して

$$ x_{3m+1}\equiv 0,\quad x_{3m+2}\equiv 0,\quad x_{3m+3}\equiv 1 \pmod{3}

$$

が成り立つことを帰納的に示せる。

$x_{3m+1}\equiv 0 \pmod{3}$ とすると、

$$ x_{3m+2}=x_{3m+1}+(3m+1)+2

$$

より

$$ x_{3m+2}\equiv 0+1+2\equiv 0 \pmod{3}

$$

である。次に

$$ x_{3m+3}=x_{3m+2}+(3m+2)+2

$$

より

$$ x_{3m+3}\equiv 0+2+2\equiv 1 \pmod{3}

$$

である。さらに

$$ x_{3m+4}=x_{3m+3}+(3m+3)-1

$$

より

$$ x_{3m+4}\equiv 1+0-1\equiv 0 \pmod{3}

$$

である。よって余りの規則が続く。

したがって、

$$ \begin{aligned} x_{3m+2}&=x_{3m+1}+3m+3,\\ x_{3m+3}&=x_{3m+2}+3m+4,\\ x_{3m+4}&=x_{3m+3}+3m+2 \end{aligned}

$$

である。

特に $a_m=x_{3m+1}$ とおくと、

$$ a_{m+1}=a_m+9m+9

$$

である。$a_0=x_1=0$ だから、

$$ a_m=\sum_{k=0}^{m-1}(9k+9) =\frac{9m(m+1)}{2}

$$

である。よって

$$ x_{3m+1}=\frac{9m(m+1)}{2}

$$

である。

これを用いると、

$$ \begin{aligned} x_{3m+2} &=x_{3m+1}+3m+3\\ &=\frac{9m(m+1)}{2}+3m+3\\ &=\frac{9m^2+15m+6}{2} \end{aligned}

$$

また、

$$ \begin{aligned} x_{3m+3} &=x_{3m+2}+3m+4\\ &=\frac{9m^2+15m+6}{2}+3m+4\\ &=\frac{9m^2+21m+14}{2} \end{aligned}

$$

である。

ここから $y_n$ を引く。

**(i)**

$n=3m+1$ のとき

$$ \begin{aligned} x_{3m+1}-y_{3m+1} &=\frac{9m(m+1)}{2}-3m\\ &=\frac{3m(3m+1)}{2}\\ &=\frac{(3m+1)3m}{2} \end{aligned}

$$

である。

**(ii)**

$n=3m+2$ のとき

$$ \begin{aligned} x_{3m+2}-y_{3m+2} &=\frac{9m^2+15m+6}{2}-(3m+2)\\ &=\frac{9m^2+9m+2}{2}\\ &=\frac{(3m+2)(3m+1)}{2} \end{aligned}

$$

である。

**(iii)**

$n=3m+3$ のとき

$$ \begin{aligned} x_{3m+3}-y_{3m+3} &=\frac{9m^2+21m+14}{2}-(3m+4)\\ &=\frac{9m^2+15m+6}{2}\\ &=\frac{(3m+3)(3m+2)}{2} \end{aligned}

$$

である。

いずれの場合も

$$ x_n-y_n=\frac{n(n-1)}{2}

$$

となる。

解説

この問題の核心は、$x_n$ そのものではなく、余弦項の値が $3$ を周期として $2,2,-1$ と現れることに気づく点である。

数列 $y_n$ は、その増分が

$$ 2,\ 2,\ -1,\ 2,\ 2,\ -1,\ \cdots

$$

となるように作られている。つまり、$y_n$ は余弦項を打ち消すために用意された補助数列である。

そのため、$x_n-y_n$ を考えると、複雑な余弦項が消えて

$$ (x_{n+1}-y_{n+1})-(x_n-y_n)=n

$$

という単純な階差になる。この見抜き方が最短である。

答え

$$ x_n-y_n=\frac{n(n-1)}{2}

$$

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