基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面」の問題3 解説
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解説
方針・初手
右辺を極形式に直し、複素数の $3$ 乗根を偏角で求める。$3$ つの解は偏角が $120^\circ$ ずつ異なるので、複素数平面上では原点中心の円周上に等間隔に並ぶ。この性質から正三角形であることを示す。
解法1
方程式は
$$ z^3=4\sqrt{2}(-1+i)
$$
である。まず右辺を極形式に直す。
$-1+i$ の絶対値は
$$ |-1+i|=\sqrt{(-1)^2+1^2}=\sqrt{2}
$$
であり、偏角は第 $2$ 象限なので
$$ \arg(-1+i)=\frac{3\pi}{4}
$$
である。したがって
$$ 4\sqrt{2}(-1+i) =4\sqrt{2}\cdot \sqrt{2}\left(\cos\frac{3\pi}{4}+i\sin\frac{3\pi}{4}\right) =8\left(\cos\frac{3\pi}{4}+i\sin\frac{3\pi}{4}\right)
$$
となる。
ここで $z=r(\cos\theta+i\sin\theta)$ とおくと、ド・モアブルの定理より
$$ z^3=r^3(\cos3\theta+i\sin3\theta)
$$
である。よって
$$ r^3=8
$$
より
$$ r=2
$$
であり、また偏角について
$$ 3\theta=\frac{3\pi}{4}+2k\pi \quad (k=0,1,2)
$$
となる。したがって
$$ \theta=\frac{\pi}{4}+\frac{2k\pi}{3} \quad (k=0,1,2)
$$
である。
$a\geq 0,\ b\geq 0$ を満たす解は第 $1$ 象限の解であり、$k=0$ のとき
$$ z_1=2\left(\cos\frac{\pi}{4}+i\sin\frac{\pi}{4}\right)
$$
である。したがって
$$ z_1=2\left(\frac{\sqrt{2}}{2}+i\frac{\sqrt{2}}{2}\right) =\sqrt{2}+\sqrt{2}i
$$
となる。
よって
$$ a=\sqrt{2},\quad b=\sqrt{2}
$$
である。
次に、$1$ の $3$ 乗根を用いる。$1$ の虚数の $3$ 乗根を
$$ \omega=\cos\frac{2\pi}{3}+i\sin\frac{2\pi}{3} =\frac{-1+\sqrt{3}i}{2}
$$
とおくと、$\omega^3=1$ である。
$z_1^3=4\sqrt{2}(-1+i)$ であるから、
$$ (z_1\omega)^3=z_1^3\omega^3=z_1^3
$$
であり、同様に
$$ (z_1\omega^2)^3=z_1^3
$$
である。よって他の $2$ つの解は
$$ z_1\omega,\quad z_1\omega^2
$$
である。
すなわち
$$ \frac{-1+\sqrt{3}i}{2}z_1,\quad \frac{-1-\sqrt{3}i}{2}z_1
$$
である。
最後に、これら $3$ 点が正三角形を作ることを示す。
$3$ つの解を
$$ z_1,\quad z_1\omega,\quad z_1\omega^2
$$
とする。これらの絶対値はすべて
$$ |z_1|=|z_1\omega|=|z_1\omega^2|=2
$$
である。
また、$\omega$ は偏角を $\frac{2\pi}{3}$ だけ回転させる複素数であるから、$3$ つの点は原点を中心とする半径 $2$ の円周上に、偏角が $\frac{2\pi}{3}$ ずつ異なる位置にある。
辺の長さを直接計算してもよい。たとえば
$$ |z_1-z_1\omega| =|z_1||1-\omega|
$$
である。ここで
$$ |1-\omega| =\left|1-\frac{-1+\sqrt{3}i}{2}\right| =\left|\frac{3-\sqrt{3}i}{2}\right| =\sqrt{\frac{9+3}{4}} =\sqrt{3}
$$
だから、
$$ |z_1-z_1\omega|=2\sqrt{3}
$$
である。
同様に
$$ |z_1\omega-z_1\omega^2| =|z_1||\omega-\omega^2|
$$
であり、
$$ |\omega-\omega^2| =|\omega(1-\omega)| =|\omega||1-\omega| =\sqrt{3}
$$
なので
$$ |z_1\omega-z_1\omega^2|=2\sqrt{3}
$$
である。
さらに
$$ |z_1\omega^2-z_1| =|z_1||\omega^2-1|
$$
であり、$\omega^2$ も $\omega$ と同様に $1$ との距離が $\sqrt{3}$ であるから
$$ |z_1\omega^2-z_1|=2\sqrt{3}
$$
である。
したがって、$3$ 辺の長さはすべて等しい。よって、$3$ つの解を表す点を頂点とする三角形は正三角形である。
解説
複素数の方程式 $z^3=\alpha$ では、右辺を極形式にすることが最初の処理である。絶対値は $3$ 乗根をとり、偏角は $3$ で割ったうえで $2\pi/3$ ずつずれる。
この問題では右辺の絶対値が $8$ なので、解の絶対値はすべて $2$ である。また、$3$ つの解は $1$ の $3$ 乗根を掛けることで互いに移り合うため、複素数平面上では原点中心に $120^\circ$ ずつ回転した位置にある。この構造を使えば、正三角形であることを自然に示せる。
答え
$$ a=\sqrt{2},\quad b=\sqrt{2}
$$
他の $2$ つの解は
$$ \frac{-1+\sqrt{3}i}{2}z_1,\quad \frac{-1-\sqrt{3}i}{2}z_1
$$
である。
また、$3$ つの解を表す点を頂点とする三角形は正三角形である。