基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面」の問題11 解説
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解説
方針・初手
$x^4$ と $x^2$ だけを含むので、まず $t=x^2$ とおく。すると
$$ t^2+bt+c^2=0
$$
という2次方程式になる。この2つの $t$ の値から $x$ の4解を考える。
4個の相異なる虚数解をもつ条件は、$t$ の2解が重ならず、かつ $x$ が実数にならない条件として調べる。
解法1
$t=x^2$ とおくと、
$$ t^2+bt+c^2=0
$$
である。この2次方程式の判別式を
$$ D=b^2-4c^2
$$
とする。また、$c>0$ より、2解 $\alpha,\beta$ について
$$ \alpha\beta=c^2>0
$$
である。
(1)
$D=0$ のとき、$t$ の解が重なるので、$x$ の解も重複し、4個の相異なる解にはならない。よって $D\neq 0$ が必要である。
**(i)**
$D<0$ のとき
$t$ の2解は互いに共役な虚数である。このとき、実数 $x$ に対しては $x^2$ は実数であるから、$x$ が実数解になることはない。
したがって、この場合は4個すべてが虚数解である。条件は
$$ b^2-4c^2<0
$$
すなわち、$c>0$ より
$$ -2c<b<2c
$$
である。
**(ii)**
$D>0$ のとき
$t$ の2解は実数である。$x$ が実数解にならないためには、$t=x^2$ の値が正であってはならない。
また $\alpha\beta=c^2>0$ なので、$\alpha,\beta$ は同符号である。両方とも負であるためには
$$ \alpha+\beta=-b<0
$$
が必要十分であり、これは
$$ b>0
$$
と同値である。
さらに $D>0$ より
$$ b^2>4c^2
$$
である。$c>0$ だから、$b>0$ と合わせると
$$ b>2c
$$
となる。
以上より、4個の相異なる虚数解をもつ条件は
$$ -2c<b<2c \quad \text{または} \quad b>2c
$$
である。
(2)
(1)の条件のもとで、場合に分けて4個の解を表す。
**(i)**
$-2c<b<2c$ のとき
$$ p=\sqrt{2c-b},\qquad q=\sqrt{2c+b}
$$
とおく。このとき $p,q$ は正の実数であり、
$$ \begin{aligned} x^4+bx^2+c^2 &=(x^2+c)^2-p^2x^2 \\ &=(x^2+px+c)(x^2-px+c) \end{aligned}
$$
である。
実際、
$$ 2c-p^2=2c-(2c-b)=b
$$
である。
よって
$$ x^2-px+c=0
$$
から
$$ x=\frac{p\pm iq}{2}
$$
を得る。また、
$$ x^2+px+c=0
$$
から
$$ x=\frac{-p\pm iq}{2}
$$
を得る。
したがって、4個の解は
$$ x=\frac{\pm\sqrt{2c-b}\pm i\sqrt{2c+b}}{2}
$$
である。ただし、2つの $\pm$ は独立にとる。
**(ii)**
$b>2c$ のとき
$$ r=\frac{\sqrt{b+2c}+\sqrt{b-2c}}{2},\qquad s=\frac{\sqrt{b+2c}-\sqrt{b-2c}}{2}
$$
とおく。このとき $r>s>0$ である。
さらに
$$ \begin{aligned} r^2+s^2&=b,\\ rs&=c \end{aligned}
$$
が成り立つ。したがって
$$ (x^2+r^2)(x^2+s^2) =x^4+(r^2+s^2)x^2+r^2s^2 =x^4+bx^2+c^2
$$
である。
よって、4個の解は
$$ x=\pm ir,\quad \pm is
$$
すなわち
$$ x=\pm \frac{i}{2}\left(\sqrt{b+2c}+\sqrt{b-2c}\right), \quad x=\pm \frac{i}{2}\left(\sqrt{b+2c}-\sqrt{b-2c}\right)
$$
である。
(3)
$-2c<b<2c$ のとき、(2)より4個の解は
$$ x=\frac{\pm p\pm iq}{2}
$$
と表される。ただし
$$ p=\sqrt{2c-b},\qquad q=\sqrt{2c+b}
$$
である。
このとき、どの解についても絶対値の2乗は
$$ \left|\frac{\pm p\pm iq}{2}\right|^2 =\frac{p^2+q^2}{4} =\frac{(2c-b)+(2c+b)}{4} =c
$$
である。
したがって、4個の解はすべて
$$ |z|=\sqrt{c}
$$
という同一円周上にある。
一方、$b>2c$ のとき、(2)より4個の解はすべて虚軸上にある。4個の相異なる点が同一直線上にある場合、1つの円周がその直線と交わる点は高々2個であるから、4点すべてが同一円周上にあることはない。
よって、4個の解が同一円周上にある条件は
$$ -2c<b<2c
$$
である。
(4)
4個の解が同一直線上に並ぶためには、(2)より $b>2c$ の場合でなければならない。
このとき、4個の解は
$$ -ir,\ -is,\ is,\ ir
$$
である。ただし
$$ r>s>0,\qquad r^2+s^2=b,\qquad rs=c
$$
である。
虚軸上で等間隔に並ぶためには、隣り合う間隔が等しければよい。並び順は
$$ -ir,\ -is,\ is,\ ir
$$
なので、間隔はそれぞれ
$$ r-s,\quad 2s,\quad r-s
$$
である。したがって等間隔であるための条件は
$$ r-s=2s
$$
すなわち
$$ r=3s
$$
である。
このとき
$$ rs=3s^2=c
$$
より
$$ s^2=\frac{c}{3}
$$
である。したがって
$$ b=r^2+s^2=9s^2+s^2=10s^2=\frac{10c}{3}
$$
を得る。
逆に
$$ b=\frac{10c}{3}
$$
ならば、$b>2c$ であり、
$$ \frac{r^2+s^2}{rs}=\frac{b}{c}=\frac{10}{3}
$$
である。$k=r/s>1$ とおくと、
$$ k+\frac{1}{k}=\frac{10}{3}
$$
であるから
$$ 3k^2-10k+3=0
$$
となる。これを解くと
$$ k=3,\ \frac13
$$
であり、$k>1$ より
$$ k=3
$$
である。したがって $r=3s$ となり、4個の解は等間隔に並ぶ。
よって、条件は
$$ b=\frac{10c}{3}
$$
である。
解説
この問題の中心は、$x^4+bx^2+c^2=0$ を $t=x^2$ によって2次方程式へ落とすことである。
(1)では、$t$ の解が実数か虚数か、さらに $t$ が正か負かを調べる必要がある。$t>0$ なら $x$ は実数解をもつため、虚数解だけにはならない。
(2)では、通常の解の公式をそのまま使うと二重根号が出る。そこで、$-2c<b<2c$ の場合は実数部・虚数部に分ける因数分解を使い、$b>2c$ の場合は純虚数解 $\pm ir,\pm is$ の形で表すと、二重根号を避けられる。
(3)では、$-2c<b<2c$ の場合に4点が長方形の頂点になり、原点中心の円周上に乗る。一方、$b>2c$ の場合は4点が虚軸上に並ぶので、同一円周上には乗らない。
(4)では、$b>2c$ の場合だけを考えればよい。虚軸上の4点 $-ir,-is,is,ir$ が等間隔に並ぶ条件は、中央の間隔 $2s$ と外側の間隔 $r-s$ が等しいこと、すなわち $r=3s$ である。
答え
**(1)**
$$ -2c<b<2c \quad \text{または} \quad b>2c
$$
**(2)**
$-2c<b<2c$ のとき、
$$ x=\frac{\pm\sqrt{2c-b}\pm i\sqrt{2c+b}}{2}
$$
ただし、2つの $\pm$ は独立にとる。
$b>2c$ のとき、
$$ x=\pm \frac{i}{2}\left(\sqrt{b+2c}+\sqrt{b-2c}\right), \quad x=\pm \frac{i}{2}\left(\sqrt{b+2c}-\sqrt{b-2c}\right)
$$
**(3)**
$$ -2c<b<2c
$$
**(4)**
$$ b=\frac{10c}{3}
$$