基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面」の問題19 解説
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解説
方針・初手
実係数方程式なので、実数でない根は互いに共役である。したがって、他の2根を
$$ \alpha=x+yi,\quad \beta=x-yi \quad (y>0)
$$
とおく。
また、正六角形の面積から辺の長さを求め、正六角形の頂点間距離が $2,\ 2\sqrt{3},\ 4$ のいずれかであることを利用する。
解法1
正六角形の1辺の長さを $s$ とすると、その面積は
$$ \frac{3\sqrt{3}}{2}s^2
$$
である。これが $6\sqrt{3}$ に等しいから、
$$ \frac{3\sqrt{3}}{2}s^2=6\sqrt{3}
$$
より
$$ s^2=4
$$
である。したがって、正六角形の1辺の長さは
$$ s=2
$$
である。
正六角形の異なる2頂点間の距離は、隣り合う頂点なら $2$、1つ頂点を飛ばした頂点なら $2\sqrt{3}$、向かい合う頂点なら $4$ である。
実係数方程式
$$ x^3+ax^2+bx+c=0
$$
の1つの根が $1$ であり、他の2根が $\alpha,\beta$ である。$\alpha,\beta$ は実数でないので、実係数方程式の虚数解の性質より
$$ \beta=\overline{\alpha}
$$
である。よって
$$ \alpha=x+yi,\quad \beta=x-yi \quad (y>0)
$$
とおける。
このとき
$$ |\alpha-\beta|=2y
$$
である。また、$1$ は実数なので
$$ |1-\alpha|=|1-\beta|
$$
が成り立つ。
したがって、正六角形の3頂点 $1,\alpha,\beta$ は、点 $1$ から $\alpha,\beta$ までの距離が等しいように選ばれている。正六角形の頂点の組でこの条件を満たす場合は、距離の組が
$$ (2,2,2\sqrt{3})
$$
または
$$ (2\sqrt{3},2\sqrt{3},2\sqrt{3})
$$
となる場合である。
**(i)**
$|1-\alpha|=|1-\beta|=2$ の場合
このとき、$\alpha,\beta$ は点 $1$ に隣り合う2頂点であり、
$$ |\alpha-\beta|=2\sqrt{3}
$$
である。よって
$$ 2y=2\sqrt{3}
$$
より
$$ y=\sqrt{3}
$$
である。
また、
$$ |1-\alpha|^2=(x-1)^2+y^2
$$
であるから、
$$ (x-1)^2+(\sqrt{3})^2=2^2
$$
となる。したがって
$$ (x-1)^2+3=4
$$
より
$$ (x-1)^2=1
$$
である。よって
$$ x=0,\ 2
$$
である。
したがって、
$$ {\alpha,\beta}={i\sqrt{3},-i\sqrt{3}}
$$
または
$$ {\alpha,\beta}={2+i\sqrt{3},2-i\sqrt{3}}
$$
である。
まず
$$ {\alpha,\beta}={i\sqrt{3},-i\sqrt{3}}
$$
のとき、
$$ (x-1)(x-i\sqrt{3})(x+i\sqrt{3}) =(x-1)(x^2+3)
$$
である。したがって
$$ (x-1)(x^2+3)=x^3-x^2+3x-3
$$
より
$$ (a,b,c)=(-1,3,-3)
$$
である。
次に
$$ {\alpha,\beta}={2+i\sqrt{3},2-i\sqrt{3}}
$$
のとき、
$$ (x-\alpha)(x-\beta) =(x-2)^2+3 =x^2-4x+7
$$
である。したがって
$$ (x-1)(x^2-4x+7)=x^3-5x^2+11x-7
$$
より
$$ (a,b,c)=(-5,11,-7)
$$
である。
**(ii)**
$|1-\alpha|=|1-\beta|=2\sqrt{3}$ の場合
このとき、$1,\alpha,\beta$ は正六角形の1つおきの3頂点であり、
$$ |\alpha-\beta|=2\sqrt{3}
$$
である。よって
$$ 2y=2\sqrt{3}
$$
より
$$ y=\sqrt{3}
$$
である。
また、
$$ |1-\alpha|^2=(x-1)^2+y^2
$$
であるから、
$$ (x-1)^2+(\sqrt{3})^2=(2\sqrt{3})^2
$$
となる。したがって
$$ (x-1)^2+3=12
$$
より
$$ (x-1)^2=9
$$
である。よって
$$ x=-2,\ 4
$$
である。
したがって、
$$ {\alpha,\beta}={-2+i\sqrt{3},-2-i\sqrt{3}}
$$
または
$$ {\alpha,\beta}={4+i\sqrt{3},4-i\sqrt{3}}
$$
である。
まず
$$ {\alpha,\beta}={-2+i\sqrt{3},-2-i\sqrt{3}}
$$
のとき、
$$ (x-\alpha)(x-\beta) =(x+2)^2+3 =x^2+4x+7
$$
である。したがって
$$ (x-1)(x^2+4x+7)=x^3+3x^2+3x-7
$$
より
$$ (a,b,c)=(3,3,-7)
$$
である。
次に
$$ {\alpha,\beta}={4+i\sqrt{3},4-i\sqrt{3}}
$$
のとき、
$$ (x-\alpha)(x-\beta) =(x-4)^2+3 =x^2-8x+19
$$
である。したがって
$$ (x-1)(x^2-8x+19)=x^3-9x^2+27x-19
$$
より
$$ (a,b,c)=(-9,27,-19)
$$
である。
解説
この問題では、実係数方程式の虚数解が共役な組になることから、$\alpha,\beta$ を $x\pm yi$ とおくのが出発点である。
正六角形の面積から辺の長さが $2$ と分かるので、頂点間距離は $2,\ 2\sqrt{3},\ 4$ に限られる。さらに、$1$ が実軸上にあり、$\alpha,\beta$ が共役であるため、$|1-\alpha|=|1-\beta|$ が成り立つ。この等距離条件によって、考えるべき配置は
$$ |1-\alpha|=2
$$
または
$$ |1-\alpha|=2\sqrt{3}
$$
の場合に絞られる。
最後は、3つの根が $1,\alpha,\beta$ であることから
$$ (x-1)(x-\alpha)(x-\beta)
$$
を展開すれば、$a,b,c$ が求まる。
答え
$$ (a,b,c)=(-1,3,-3),\ (-5,11,-7),\ (3,3,-7),\ (-9,27,-19)
$$