基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面(図形問題)」の問題7 解説
数学Cの複素数平面「複素数平面(図形問題)」にある問題7の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
偏角 $\arg \dfrac{z_2}{z_1}$ は商を直接計算すればよい。
また、原点を通る直線に関する対称移動は、直線の偏角を $\theta$ とすると、複素数 $z$ が
$$ z \mapsto e^{2i\theta}\overline{z}
$$
に移ることを用いる。
解法1
まず、
$$ z_1=1+2i,\qquad z_2=-1+3i
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} \frac{z_2}{z_1} &= \frac{-1+3i}{1+2i}\\ &= \frac{(-1+3i)(1-2i)}{(1+2i)(1-2i)} \end{aligned} $$
である。分母は
$$ (1+2i)(1-2i)=1+4=5
$$
であり、分子は
$$ (-1+3i)(1-2i) = -1+2i+3i-6i^2
5+5i
$$
である。よって
$$ \frac{z_2}{z_1}=1+i
$$
となる。
$1+i$ は第1象限にあり、実部と虚部が等しいので、
$$ \arg \frac{z_2}{z_1} = \frac{\pi}{4}
$$
である。
次に、点 $P$ を直線 $OQ$ に関して対称移動した点を $R$ とする。直線 $OQ$ は複素数 $z_2=-1+3i$ の表す方向をもつ。
直線 $OQ$ の偏角を $\theta$ とすると、
$$ e^{i\theta}=\frac{z_2}{|z_2|}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} e^{2i\theta} &= \frac{z_2^2}{|z_2|^2}\\ &= \frac{z_2}{\overline{z_2}} \end{aligned} $$
となる。したがって、対称移動後の複素数は
$$ \frac{z_2}{\overline{z_2}}\overline{z_1}
$$
である。
ここで、
$$ \begin{aligned} \frac{z_2}{\overline{z_2}} &= \frac{-1+3i}{-1-3i}\\ &= \frac{(-1+3i)^2}{|-1+3i|^2} \end{aligned} $$
であり、
$$ (-1+3i)^2 = 1-6i-9
-8-6i
$$
また、
$$ |-1+3i|^2=1+9=10
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} \frac{z_2}{\overline{z_2}} &= \frac{-8-6i}{10}\\ &= \frac{-4-3i}{5} \end{aligned} $$
となる。
さらに、
$$ \overline{z_1}=1-2i
$$
なので、
$$ \frac{z_2}{\overline{z_2}}\overline{z_1} = \frac{-4-3i}{5}(1-2i)
$$
である。これを計算すると、
$$ (-4-3i)(1-2i) = -4+8i-3i+6i^2
-10+5i
$$
より、
$$ \frac{-10+5i}{5} = -2+i
$$
である。
したがって、点 $R$ を表す複素数は
$$ -2+i
$$
である。
解法2
点 $P,Q$ を座標で考える。
$$ P(1,2),\qquad Q(-1,3)
$$
である。直線 $OQ$ は原点を通り、方向ベクトル
$$ \vec{u}=(-1,3)
$$
をもつ。
点 $P$ の位置ベクトルを
$$ \vec{p}=(1,2)
$$
とする。$\vec{p}$ の直線 $OQ$ への正射影を $\vec{h}$ とすると、
$$ \vec{h} = \frac{\vec{p}\cdot \vec{u}}{\vec{u}\cdot \vec{u}}\vec{u}
$$
である。
ここで、
$$ \begin{aligned} \vec{p}\cdot \vec{u} &= 1\cdot(-1)+2\cdot3\\ &= 5 \end{aligned} $$
また、
$$ \begin{aligned} \vec{u}\cdot \vec{u} &= (-1)^2+3^2\\ &= 10 \end{aligned} $$
であるから、
$$ \vec{h} = \frac{5}{10}(-1,3)
\left(-\frac{1}{2},\frac{3}{2}\right)
$$
となる。
$R$ は $P$ を直線 $OQ$ に関して対称移動した点であるから、射影点を $H$ とすると $H$ は $PR$ の中点である。よって
$$ \vec{r}=2\vec{h}-\vec{p}
$$
である。したがって、
$$ \begin{aligned} \vec{r} &= 2\left(-\frac{1}{2},\frac{3}{2}\right)-(1,2)\\ &= (-1,3)-(1,2)\\ &= (-2,1) \end{aligned} $$
となる。
ゆえに、点 $R$ を表す複素数は
$$ -2+i
$$
である。
解説
$\arg \dfrac{z_2}{z_1}$ は、複素数平面上で「$z_1$ から $z_2$ への偏角の差」を表すが、この問題では商を計算するのが最も速い。
対称移動については、複素数の公式
$$ z \mapsto e^{2i\theta}\overline{z}
$$
を使うと簡潔に処理できる。ただし、この公式を覚えていない場合でも、座標平面で正射影を使えば確実に求められる。
答え
$$ \boxed{\arg\frac{z_2}{z_1}=\frac{\pi}{4}}
$$
$$ \boxed{R=-2+i}
$$