基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面(図形問題)」の問題11 解説
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解説
方針・初手
(1) の左辺を因数分解し、その結果を (2), (3) に利用する。特に (2), (3) は絶対値を1つの実数として置けば、(1) と同じ不等式に帰着できる。
解法1
まず
$$ x^4-2x^3-x+2
$$
を因数分解する。
$$ \begin{aligned} x^4-2x^3-x+2 &=x^3(x-2)-1(x-2)\\ &=(x-2)(x^3-1)\\ &=(x-2)(x-1)(x^2+x+1) \end{aligned}
$$
ここで
$$ x^2+x+1=\left(x+\frac12\right)^2+\frac34>0
$$
であるから、不等式
$$ x^4-2x^3-x+2\leqq 0
$$
は
$$ (x-2)(x-1)\leqq 0
$$
と同値である。
したがって
$$ 1\leqq x\leqq 2
$$
である。
次に (2) を考える。$r=|z|$ とおくと、$r\geqq 0$ であり、不等式は
$$ r^4-2r^3-r+2\leqq 0
$$
となる。
これは (1) と同じ形なので、
$$ 1\leqq r\leqq 2
$$
である。よって
$$ 1\leqq |z|\leqq 2
$$
となる。
したがって、求める範囲は複素数平面上で原点を中心とする半径 $1$ 以上 $2$ 以下の円環である。境界の円 $|z|=1,\ |z|=2$ も含む。
最後に (3) を考える。
$$ w=z-iz-1-i
$$
とおくと、不等式は
$$ |w|^4-2|w|^3-|w|+2\leqq 0
$$
となる。
(1) と同じ結果より、
$$ 1\leqq |w|\leqq 2
$$
である。ここで
$$ \begin{aligned} w &=z-iz-1-i\\ &=(1-i)z-(1+i) \end{aligned}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} |w| &=|(1-i)z-(1+i)|\\ &=|(1-i)(z-i)|\\ &=|1-i||z-i|\\ &=\sqrt2|z-i| \end{aligned}
$$
となる。
よって
$$ 1\leqq \sqrt2|z-i|\leqq 2
$$
であり、各辺を $\sqrt2$ で割ると
$$ \frac{1}{\sqrt2}\leqq |z-i|\leqq \sqrt2
$$
を得る。
したがって、求める範囲は複素数平面上で点 $i$、すなわち座標 $(0,1)$ を中心とする半径 $\frac{1}{\sqrt2}$ 以上 $\sqrt2$ 以下の円環である。境界の円も含む。
解説
この問題の中心は、まず4次式
$$ x^4-2x^3-x+2
$$
を因数分解することである。
因数分解によって
$$ x^4-2x^3-x+2=(x-2)(x-1)(x^2+x+1)
$$
となり、$x^2+x+1$ が常に正であることから、実質的には $(x-2)(x-1)$ の符号だけを調べればよい。
(2) では $|z|$ を実数 $r$ と見ればよい。(3) では $|z-iz-1-i|$ を1つの実数として見たあと、複素数の絶対値の形を整理して、中心と半径を読み取る。
特に (3) では
$$ z-iz-1-i=(1-i)(z-i)
$$
と変形できる点が重要である。これにより、中心が原点ではなく $i$ に移動した円環であることが分かる。
答え
**(1)**
$$ 1\leqq x\leqq 2
$$
**(2)**
$$ 1\leqq |z|\leqq 2
$$
すなわち、原点中心、半径 $1$ 以上 $2$ 以下の円環。境界を含む。
**(3)**
$$ \frac{1}{\sqrt2}\leqq |z-i|\leqq \sqrt2
$$
すなわち、点 $i$ を中心とする半径 $\frac{1}{\sqrt2}$ 以上 $\sqrt2$ 以下の円環。境界を含む。