基礎問題集
数学C 複素数平面「複素数平面(軌跡問題)」の問題15 解説
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解説
方針・初手
$w=\dfrac{z^2}{|z|}$ は、$z$ の偏角を $2$ 倍し、絶対値は $|z|$ のままにする変換である。したがって、$P,Q$ はともに原点からの距離が等しく、三角形の面積は偏角の差から求める。
解法1
$z=r(\cos\theta+i\sin\theta)$ とする。ただし、虚部が正であるから
$$ r>0,\qquad 0<\theta<\pi
$$
である。このとき
$$ |z|=r,\qquad z^2=r^2(\cos2\theta+i\sin2\theta)
$$
より、
$$ w=\frac{z^2}{|z|} =r(\cos2\theta+i\sin2\theta)
$$
となる。よって、$w$ の極形式は
$$ w=r(\cos2\theta+i\sin2\theta)
$$
である。
次に、$P$ の位置ベクトルは偏角 $\theta$、長さ $r$ をもち、$Q$ の位置ベクトルは偏角 $2\theta$、長さ $r$ をもつ。したがって、$\overrightarrow{OP}$ と $\overrightarrow{OQ}$ のなす角に対応する正弦は
$$ \sin(2\theta-\theta)=\sin\theta
$$
である。$0<\theta<\pi$ より $\sin\theta>0$ だから、$\triangle OPQ$ の面積 $S$ は
$$ S=\frac12 r\cdot r\sin\theta =\frac12 r^2\sin\theta
$$
である。
次に、$z=x+yi$ とおく。条件
$$ |z-4i|=2|z-i|
$$
を座標で表すと、
$$ \sqrt{x^2+(y-4)^2} = 2\sqrt{x^2+(y-1)^2}
$$
である。両辺を平方して、
$$ x^2+(y-4)^2 = 4{x^2+(y-1)^2}
$$
となる。展開すると、
$$ x^2+y^2-8y+16 = 4x^2+4y^2-8y+4
$$
であり、整理して
$$ 3x^2+3y^2-12=0
$$
すなわち
$$ x^2+y^2=4
$$
を得る。
したがって、$z$ は原点中心、半径 $2$ の円周上を動く。虚部が正であるから、実際にはその上半分であり、極形式では
$$ r=2,\qquad 0<\theta<\pi
$$
である。
よって、面積は
$$ \begin{aligned} S=\frac12 r^2\sin\theta &= \frac12\cdot 2^2\sin\theta\\ &= 2\sin\theta \end{aligned} $$
となる。$0<\theta<\pi$ において $\sin\theta$ の最大値は $1$ であり、これは $\theta=\dfrac{\pi}{2}$ のときに達する。
したがって、$\triangle OPQ$ の面積の最大値は
$$ 2
$$
である。
解説
$w=\dfrac{z^2}{|z|}$ は、絶対値を変えずに偏角だけを $2$ 倍する形になっている。このため、$OP=OQ=r$ となり、面積は長さ $r$ と偏角の差 $\theta$ だけで決まる。
また、条件 $|z-4i|=2|z-i|$ は、点 $z$ から $4i$ までの距離が、点 $z$ から $i$ までの距離の $2$ 倍であることを表す。座標計算により、これは円 $x^2+y^2=4$ となる。ここで虚部が正である条件を忘れず、$0<\theta<\pi$ として扱うことが重要である。
答え
**(1)**
$$ w=r(\cos2\theta+i\sin2\theta)
$$
$$ \triangle OPQ=\frac12 r^2\sin\theta
$$
**(2)**
$$ 2
$$