基礎問題集
数学C 複素数平面「ド・モアブルの定理」の問題2 解説
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解説
方針・初手
$\alpha$ は $1$ でない $5$ 乗根であるから、$\alpha^5=1$ を利用する。漸化式 $z_n=z_{n-1}^3$ により、$z_n$ は $\alpha$ の累乗として表せるので、指数を $5$ で割った余りに注目すればよい。
解法1
まず、$\alpha$ は
$$ \alpha=\cos\frac{360^\circ}{5}+i\sin\frac{360^\circ}{5}
$$
であるから、ド・モアブルの定理より
$$ \alpha^5=\cos 360^\circ+i\sin 360^\circ=1
$$
である。また、$\alpha\ne 1$ である。
漸化式 $z_n=z_{n-1}^3$ より、順に
$$ z_1=\alpha
$$
$$ z_2=\alpha^3
$$
$$ z_3=(\alpha^3)^3=\alpha^9
$$
$$ z_4=(\alpha^9)^3=\alpha^{27}
$$
となる。一般に
$$ z_n=\alpha^{3^{n-1}}
$$
である。
ここで $\alpha^5=1$ なので、指数は $5$ で割った余りだけを見ればよい。$3^k$ を $5$ で割った余りは
$$ 3^0\equiv 1,\quad 3^1\equiv 3,\quad 3^2\equiv 4,\quad 3^3\equiv 2,\quad 3^4\equiv 1 \pmod 5
$$
となり、周期 $4$ で繰り返す。
したがって、$z_n$ は
$$ \alpha,\ \alpha^3,\ \alpha^4,\ \alpha^2
$$
を周期 $4$ で繰り返す。
よって
$$ z_5=\alpha
$$
である。
次に、$z_n=\alpha$ となるのは、指数 $3^{n-1}$ が $5$ で割って $1$ に合同なときである。上の周期より、これは
$$ n-1\equiv 0 \pmod 4
$$
すなわち
$$ n\equiv 1 \pmod 4
$$
のときである。
$1\leqq n\leqq 100$ において、これを満たす $n$ は
$$ 1,5,9,\ldots,97
$$
であり、その個数は
$$ \frac{97-1}{4}+1=25
$$
である。
最後に、$z_n$ は $4$ 項周期で
$$ \alpha,\ \alpha^3,\ \alpha^4,\ \alpha^2
$$
を繰り返す。$100=4\cdot 25$ であるから、
$$ \sum_{n=1}^{100}z_n = 25(\alpha+\alpha^3+\alpha^4+\alpha^2)
$$
である。
また、$\alpha$ は $1$ でない $5$ 乗根だから
$$ 1+\alpha+\alpha^2+\alpha^3+\alpha^4=0
$$
が成り立つ。したがって
$$ \alpha+\alpha^2+\alpha^3+\alpha^4=-1
$$
である。ゆえに
$$ \sum_{n=1}^{100}z_n=25\cdot(-1)=-25
$$
となる。
解説
この問題では、複素数を直接計算するのではなく、$\alpha^5=1$ によって指数を $5$ で割った余りに置き換えることが重要である。
漸化式 $z_n=z_{n-1}^3$ から $z_n=\alpha^{3^{n-1}}$ と見抜ければ、あとは $3^{n-1}$ の $5$ における周期を調べるだけでよい。$3^k$ の余りは $1,3,4,2$ の周期 $4$ で繰り返すため、$z_n$ も $4$ 項周期になる。
また、和を求める場面では、$100$ が周期 $4$ の倍数であることを利用し、$1+\alpha+\alpha^2+\alpha^3+\alpha^4=0$ に帰着させるのが自然である。
答え
**(1)**
$$ z_5=\alpha
$$
**(2)**
$$ 25
$$
個である。
**(3)**
$$ \sum_{n=1}^{100}z_n=-25
$$