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数学C 複素数平面「ド・モアブルの定理」の問題17 解説

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数学C複素数平面ド・モアブルの定理問題17
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数学C 複素数平面 ド・モアブルの定理 問題17の問題画像
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解説

方針・初手

$\dfrac{\beta}{\alpha}$ を一つの複素数としておくと、条件がすべてこの複素数の絶対値の条件に変換できる。特に $|\alpha|=1$ であるから、$\alpha$ で割って考えるのが自然である。

解法1

$$ z=\frac{\beta}{\alpha}

$$

とおく。$|\alpha|=1$ より

$$ |z|=\left|\frac{\beta}{\alpha}\right|=|\beta|=\sqrt{2}

$$

である。また、

$$ |\alpha-\beta|=|\alpha|\left|1-\frac{\beta}{\alpha}\right|=|1-z|

$$

より、条件 $|\alpha-\beta|=1$ は

$$ |1-z|=1

$$

と書ける。

$z=x+yi$ とおくと、$|z|=\sqrt{2}$ より

$$ x^2+y^2=2

$$

であり、$|1-z|=1$ より

$$ (1-x)^2+y^2=1

$$

である。これらを比較すると、

$$ (1-x)^2+y^2-(x^2+y^2)=1-2

$$

より

$$ 1-2x=-1

$$

したがって

$$ x=1

$$

である。これを $x^2+y^2=2$ に代入すると

$$ 1+y^2=2

$$

より

$$ y^2=1

$$

となる。

ここで $\dfrac{\beta}{\alpha}$ の虚部は正であるから、$y=1$ である。よって

$$ \frac{\beta}{\alpha}=1+i

$$

である。

したがって

$$ \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^8=(1+i)^8

$$

を求めればよい。$1+i=\sqrt{2}\left(\cos\frac{\pi}{4}+i\sin\frac{\pi}{4}\right)$ であるから、

$$ (1+i)^8=(\sqrt{2})^8\left(\cos 2\pi+i\sin 2\pi\right)=16

$$

である。

次に、

$$ |\alpha+\beta|=|\alpha|\left|1+\frac{\beta}{\alpha}\right|

$$

である。$|\alpha|=1$ かつ $\dfrac{\beta}{\alpha}=1+i$ より、

$$ |\alpha+\beta|=|1+(1+i)|=|2+i|

$$

である。したがって

$$ |\alpha+\beta|=\sqrt{2^2+1^2}=\sqrt{5}

$$

である。

最後に、$n$ が $8$ で割ると $1$ 余る整数であるから、

$$ n=8k+1

$$

と表せる。このとき

$$ \alpha^n+\beta^n=\alpha^n\left(1+\left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n\right)

$$

である。$|\alpha|=1$ より $|\alpha^n|=1$ だから、

$$ |\alpha^n+\beta^n|=\left|1+\left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n\right|

$$

である。

ここで

$$ \frac{\beta}{\alpha}=1+i=\sqrt{2}\left(\cos\frac{\pi}{4}+i\sin\frac{\pi}{4}\right)

$$

より、

$$ \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n =(\sqrt{2})^n\left(\cos\frac{n\pi}{4}+i\sin\frac{n\pi}{4}\right)

$$

である。$n=8k+1$ なので、

$$ \frac{n\pi}{4}=2k\pi+\frac{\pi}{4}

$$

となり、

$$ \cos\frac{n\pi}{4}+i\sin\frac{n\pi}{4} =\cos\frac{\pi}{4}+i\sin\frac{\pi}{4} =\frac{1+i}{\sqrt{2}}

$$

である。したがって

$$ \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n =(\sqrt{2})^n\cdot\frac{1+i}{\sqrt{2}} =(\sqrt{2})^{n-1}(1+i)

$$

である。

ここで

$$ (\sqrt{2})^{n-1}=2^{\frac{n-1}{2}}

$$

であるから、

$$ \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^n =2^{\frac{n-1}{2}}(1+i)

$$

となる。よって

$$ |\alpha^n+\beta^n| = \left|1+2^{\frac{n-1}{2}}(1+i)\right|

$$

である。

$a=2^{\frac{n-1}{2}}$ とおくと、

$$ 1+a(1+i)=(1+a)+ai

$$

であるから、

$$ \left|1+a(1+i)\right| = \sqrt{(1+a)^2+a^2}

$$

である。したがって

$$ |\alpha^n+\beta^n| = \sqrt{\left(1+2^{\frac{n-1}{2}}\right)^2+\left(2^{\frac{n-1}{2}}\right)^2}

$$

である。整理すると、

$$ |\alpha^n+\beta^n| = \sqrt{1+2\cdot 2^{\frac{n-1}{2}}+2\cdot 2^{n-1}}

$$

より

$$ |\alpha^n+\beta^n| = \sqrt{2^n+2^{\frac{n+1}{2}}+1}

$$

である。

解説

この問題の中心は、$\alpha$ と $\beta$ をそれぞれ直接求めようとしない点である。条件は $\beta/\alpha$ だけで決まるので、まず $z=\beta/\alpha$ とおくのが最短である。

$|z|=\sqrt{2}$ と $|1-z|=1$ は、複素平面上で「原点からの距離が $\sqrt{2}$、点 $1$ からの距離が $1$」という条件であり、この交点のうち虚部が正のものを選ぶことで $z=1+i$ が得られる。

(3) では、$\alpha^n+\beta^n$ を $\alpha^n$ でくくることで、絶対値が $|\alpha^n|=1$ により消える。あとは $(1+i)^n$ の偏角を、$n\equiv 1 \pmod 8$ から処理すればよい。

答え

**(1)**

$$ \frac{\beta}{\alpha}=1+i,\qquad \left(\frac{\beta}{\alpha}\right)^8=16

$$

**(2)**

$$ |\alpha+\beta|=\sqrt{5}

$$

**(3)**

$$ |\alpha^n+\beta^n| = \sqrt{2^n+2^{\frac{n+1}{2}}+1}

$$

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