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数学C 複素数平面「ド・モアブルの定理」の問題25 解説

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数学C複素数平面ド・モアブルの定理問題25
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数学C 複素数平面 ド・モアブルの定理 問題25の問題画像
問題画像のプレビュー

解説

方針・初手

漸化式

$$ z_{n+1}=(1+\sqrt{3}i)z_n+1

$$

は定数項を含む一次漸化式である。固定点を引いて、等比数列に直すのが自然である。

解法1

まず、定数 $\alpha$ を

$$ \alpha=(1+\sqrt{3}i)\alpha+1

$$

を満たすように取る。これを解くと

$$ \alpha{1-(1+\sqrt{3}i)}=1

$$

より

$$ -\sqrt{3}i\alpha=1

$$

したがって

$$ \alpha=\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

である。

ここで

$$ w_n=z_n-\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

とおくと、

$$ \begin{aligned} w_{n+1} &=z_{n+1}-\frac{i}{\sqrt{3}} \\ &=(1+\sqrt{3}i)z_n+1-\frac{i}{\sqrt{3}}. \end{aligned}

$$

また

$$ z_n=w_n+\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

を代入すると、

$$ \begin{aligned} w_{n+1} &=(1+\sqrt{3}i)\left(w_n+\frac{i}{\sqrt{3}}\right)+1-\frac{i}{\sqrt{3}} \\ &=(1+\sqrt{3}i)w_n+\frac{i}{\sqrt{3}}-1+1-\frac{i}{\sqrt{3}} \\ &=(1+\sqrt{3}i)w_n. \end{aligned}

$$

よって $w_n$ は公比 $1+\sqrt{3}i$ の等比数列である。

初項は

$$ w_1=z_1-\frac{i}{\sqrt{3}} =1+\frac{\sqrt{3}}{3}i-\frac{i}{\sqrt{3}} =1

$$

であるから、

$$ w_n=(1+\sqrt{3}i)^{n-1}

$$

となる。したがって

$$ z_n=(1+\sqrt{3}i)^{n-1}+\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

である。

ここで

$$ 1+\sqrt{3}i=2\left(\cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}\right)

$$

だから、ド・モアブルの定理より

$$ (1+\sqrt{3}i)^{n-1} = 2^{n-1}\left\{ \cos\frac{(n-1)\pi}{3} +i\sin\frac{(n-1)\pi}{3} \right\}.

$$

よって

$$ z_n= 2^{n-1}\left\{ \cos\frac{(n-1)\pi}{3} +i\sin\frac{(n-1)\pi}{3} \right\} +\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

である。

次に、$z_n$ の実部を考える。上の式から

$$ \operatorname{Re}(z_n) = 2^{n-1}\cos\frac{(n-1)\pi}{3}

$$

である。

$m=n-1$ とおくと、求める条件は

$$ 2^m\cos\frac{m\pi}{3}\ge 1000

$$

である。

$m\le 9$ のときは、たとえ $\cos \frac{m\pi}{3}=1$ であっても

$$ 2^m\cos\frac{m\pi}{3}\le 2^m\le 2^9=512<1000

$$

である。

また $m=10$ のとき、

$$ \cos\frac{10\pi}{3} = \cos\frac{4\pi}{3}

-\frac{1}{2}

$$

だから、

$$ 2^{10}\cos\frac{10\pi}{3} = -512

$$

であり、条件を満たさない。

$m=11$ のとき、

$$ \begin{aligned} \cos\frac{11\pi}{3} &= \cos\frac{5\pi}{3}\\ &= \frac{1}{2} \end{aligned} $$

だから、

$$ \begin{aligned} 2^{11}\cos\frac{11\pi}{3} &= 2^{10}\\ &= 1024 \end{aligned} $$

となり、条件を満たす。

したがって、最小の $m$ は $11$ である。よって

$$ n=m+1=12

$$

である。

解説

この問題の中心は、定数項つきの複素数漸化式を等比数列に直す処理である。

固定点

$$ \frac{i}{\sqrt{3}}

$$

を引くことで、漸化式は

$$ w_{n+1}=(1+\sqrt{3}i)w_n

$$

という単純な形になる。ここまで来れば、あとは極形式に直して実部を取り出せばよい。

$1+\sqrt{3}i$ は絶対値が $2$、偏角が $\frac{\pi}{3}$ の複素数であるため、累乗すると大きさは $2^{n-1}$、偏角は $\frac{(n-1)\pi}{3}$ となる。実部の符号は $\cos\frac{(n-1)\pi}{3}$ によって周期的に変化するので、単に $2^{n-1}\ge 1000$ を解くだけでは不十分である。

答え

**(1)**

$$ z_n= 2^{n-1}\left\{ \cos\frac{(n-1)\pi}{3} +i\sin\frac{(n-1)\pi}{3} \right\} +\frac{i}{\sqrt{3}}

$$

**(2)**

$$ 12

$$

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