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数学C 複素数平面「ド・モアブルの定理」の問題27 解説

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数学C複素数平面ド・モアブルの定理問題27
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数学C 複素数平面 ド・モアブルの定理 問題27の問題画像
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解説

方針・初手

与えられた方程式は、ある直線に関する対称移動の固定点を表している。

まず $z=x+yi$ とおいて直線 $\ell$ の方程式を求める。次に、原点を通り偏角 $\alpha$ をもつ直線に関する対称移動は

$$ w\mapsto e^{2\alpha i}\overline{w}

$$

で表されることを用いる。

解法1

**(1)**

$z=x+yi$ とおく。このとき $\overline{z}=x-yi$ であり、

$$ \cos\frac{\pi}{3}-i\sin\frac{\pi}{3} = \frac12-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

である。

したがって、条件

$$ z= \left(\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{z}

$$

$$ x+yi= \left(\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i\right)(x-yi)

$$

となる。右辺を展開すると、

$$ \left(\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i\right)(x-yi) = \frac{x-\sqrt3y}{2} -\frac{y+\sqrt3x}{2}i

$$

である。

実部と虚部を比較して、

$$ \begin{cases} x=\dfrac{x-\sqrt3y}{2},\\ y=-\dfrac{y+\sqrt3x}{2} \end{cases}

$$

を得る。どちらも整理すると

$$ x+\sqrt3y=0

$$

である。

よって $\ell$ は

$$ x+\sqrt3y=0

$$

で表される直線である。したがって、$\ell$ は直線である。

**(2)**

(1)より、$\ell$ は原点を通り、実軸の正の向きから偏角 $-\dfrac{\pi}{6}$ の方向をもつ直線である。

一般に、原点を通り偏角 $\alpha$ の方向をもつ直線に関する対称移動は、

$$ w\mapsto e^{2\alpha i}\overline{w}

$$

で表される。

ここで $\alpha=-\dfrac{\pi}{6}$ であるから、求める点を $w'$ とすると、

$$ w' = e^{-\frac{\pi}{3}i}\overline{w}

$$

である。したがって、

$$ w' = \left(\cos\frac{\pi}{3}-i\sin\frac{\pi}{3}\right)\overline{w}

\left(\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{w}

$$

である。

**(3)**

まず、点 $1$ を中心に反時計回りに $\dfrac{2\pi}{3}$ 回転する。回転を表す複素数を

$$ \omega=e^{\frac{2\pi}{3}i} = -\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i

$$

とおく。

点 $1$ を中心に回転するので、

$$ z_1=1+\omega(z-1)

$$

である。

次に、$z_1$ を原点中心に反時計回りに $\dfrac{2\pi}{3}$ 回転するから、

$$ z_2=\omega z_1

$$

である。よって、

$$ \begin{aligned} z_2 &=\omega{1+\omega(z-1)}\\ &=\omega+\omega^2z-\omega^2\\ &=\omega^2z+\omega-\omega^2 \end{aligned}

$$

となる。

ここで

$$ \omega^2 = -\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

であり、

$$ \omega-\omega^2 = \sqrt3 i

$$

であるから、

$$ z_2=\omega^2z+\sqrt3 i

$$

である。

(2)より、直線 $\ell$ に関して $z_2$ と対称な点は

$$ f(z)=e^{-\frac{\pi}{3}i}\overline{z_2}

$$

である。したがって、

$$ \begin{aligned} f(z) &=e^{-\frac{\pi}{3}i}\overline{\omega^2z+\sqrt3 i}\\ &=e^{-\frac{\pi}{3}i}\left(\overline{\omega^2}\overline{z}-\sqrt3 i\right) \end{aligned}

$$

となる。

$\overline{\omega^2}=\omega$ であるから、

$$ \begin{aligned} e^{-\frac{\pi}{3}i}\overline{\omega^2} &= e^{-\frac{\pi}{3}i}\omega\\ &= e^{\frac{\pi}{3}i} \end{aligned} $$

である。また、

$$ -\sqrt3 i e^{-\frac{\pi}{3}i} = -\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

である。

よって、

$$ f(z) = e^{\frac{\pi}{3}i}\overline{z} -\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

すなわち、

$$ f(z) = \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{z} -\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

である。

**(4)**

方程式

$$ f(z)=-z-\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

を解く。

(3)の結果を代入すると、

$$ \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{z} -\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i = -z-\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

である。両辺から共通部分を消して、

$$ \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{z} = -z

$$

となる。

$z=x+yi$ とおくと、$\overline{z}=x-yi$ であるから、

$$ \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)(x-yi) = -z

$$

である。左辺を展開すると、

$$ \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)(x-yi) = \frac{x+\sqrt3y}{2} + \frac{\sqrt3x-y}{2}i

$$

である。一方、

$$ -z=-x-yi

$$

であるから、実部を比較して

$$ \frac{x+\sqrt3y}{2}=-x

$$

を得る。これを整理すると、

$$ 3x+\sqrt3y=0

$$

すなわち、

$$ y=-\sqrt3x

$$

である。

虚部を比較しても同じ条件が得られる。したがって、方程式の表す図形は

$$ y=-\sqrt3x

$$

で表される直線である。

図示すると、原点を通り、実軸の正の向きから時計回りに $\dfrac{\pi}{3}$ 傾いた直線である。

解説

この問題の中心は、直線に関する対称移動を複素数でどう表すかである。

原点を通り偏角 $\alpha$ の方向をもつ直線に関する対称移動は、いったん $-\alpha$ 回転して実軸に重ね、複素共役をとり、再び $\alpha$ 回転することで

$$ w\mapsto e^{2\alpha i}\overline{w}

$$

と表せる。

今回の直線 $\ell$ は偏角 $-\dfrac{\pi}{6}$ の直線なので、対称移動は

$$ w\mapsto e^{-\frac{\pi}{3}i}\overline{w}

$$

である。この形を使うと、(2)以降は回転と共役の合成として機械的に処理できる。

答え

**(1)**

$$ \ell:\ x+\sqrt3y=0

$$

であり、$\ell$ は直線である。

**(2)**

直線 $\ell$ に関して $w$ と対称な点は

$$ \left(\frac12-\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{w}

$$

である。

**(3)**

$$ f(z) = \left(\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i\right)\overline{z} -\frac32-\frac{\sqrt3}{2}i

$$

である。

**(4)**

方程式の表す図形は

$$ y=-\sqrt3x

$$

で表される直線である。

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