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数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題2 解説

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数学C平面ベクトル平面ベクトル問題2
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数学C 平面ベクトル 平面ベクトル 問題2の問題画像
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解説

方針・初手

4点の位置ベクトルの和を固定して見る。各段階で「他の3点の重心」を取る操作は、4点全体の重心を中心とする相似変換になっている。この相似変換の中心と比を調べれば、円の中心の移動も同時に分かる。

解法1

はじめに

$$ \boldsymbol{s}=\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d},\qquad \boldsymbol{g}=\frac{\boldsymbol{s}}{4}

$$

とおく。$\boldsymbol{g}$ は4点 $A_0,B_0,C_0,D_0$ の重心の位置ベクトルである。

$A_1$ は $\triangle B_0C_0D_0$ の重心であるから、

$$ \overrightarrow{OA_1} =\frac{\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{3} =\frac{\boldsymbol{s}-\boldsymbol{a}}{3}

$$

である。同様に、$A_0,B_0,C_0,D_0$ のうち任意の点の位置ベクトルを $\boldsymbol{x}$ とすると、それに対応する次の点の位置ベクトル $\boldsymbol{x}'$ は

$$ \boldsymbol{x}'=\frac{\boldsymbol{s}-\boldsymbol{x}}{3}

$$

と表される。

ここで $\boldsymbol{g}=\dfrac{\boldsymbol{s}}{4}$ を用いると、

$$ \begin{aligned} \boldsymbol{x}'-\boldsymbol{g} &=\frac{\boldsymbol{s}-\boldsymbol{x}}{3}-\frac{\boldsymbol{s}}{4} \\ &=\frac{4\boldsymbol{s}-4\boldsymbol{x}-3\boldsymbol{s}}{12} \\ &=\frac{\boldsymbol{s}-4\boldsymbol{x}}{12} \\ &=-\frac{1}{3}\left(\boldsymbol{x}-\frac{\boldsymbol{s}}{4}\right) \\ &=-\frac{1}{3}(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{g}) \end{aligned}

$$

となる。

したがって、この操作は、重心 $G$ を中心とし、相似比 $-\dfrac{1}{3}$ の相似変換である。

**(1)**

$A_0,B_0,C_0,D_0$ は原点 $O$ を中心とする同一円周上にある。上の相似変換により、円は円に移り、その中心も同じ相似変換で移る。

もとの円の中心は $O$ であり、その位置ベクトルは $\boldsymbol{0}$ である。したがって、移った円の中心 $P_1$ の位置ベクトルは

$$ \overrightarrow{OP_1} =\boldsymbol{g}-\frac{1}{3}(\boldsymbol{0}-\boldsymbol{g}) =\frac{4}{3}\boldsymbol{g}

$$

である。よって

$$ \overrightarrow{OP_1} =\frac{4}{3}\cdot \frac{\boldsymbol{s}}{4} =\frac{\boldsymbol{s}}{3} =\frac{\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{3}

$$

となる。

したがって、$A_1,B_1,C_1,D_1$ は同一円周上にあり、その円の中心 $P_1$ は

$$ \overrightarrow{OP_1} =\frac{\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{3}

$$

である。

**(2)**

第 $n$ 段階の4点 $A_n,B_n,C_n,D_n$ の位置ベクトルの和を $\boldsymbol{s}_n$ とする。このとき、次の段階の位置ベクトルの和は

$$ \boldsymbol{s}_{n+1} =\frac{(\boldsymbol{s}_n-\overrightarrow{OA_n})+(\boldsymbol{s}_n-\overrightarrow{OB_n})+(\boldsymbol{s}_n-\overrightarrow{OC_n})+(\boldsymbol{s}_n-\overrightarrow{OD_n})}{3} =\boldsymbol{s}_n

$$

である。したがって、すべての $n$ について

$$ \boldsymbol{s}_n=\boldsymbol{s}

$$

であり、4点の重心 $G$ は常に変わらない。

よって各段階で、次の段階への変換は同じく

$$ \boldsymbol{x}_{n+1}-\boldsymbol{g} =-\frac{1}{3}(\boldsymbol{x}_n-\boldsymbol{g})

$$

である。

第 $n$ 段階の円の中心を $P_n$ とし、その位置ベクトルを $\boldsymbol{p}_n$ とする。ただし $P_0=O$ とおけば $\boldsymbol{p}_0=\boldsymbol{0}$ である。円の中心も同じ相似変換で移るから、

$$ \boldsymbol{p}_{n+1}-\boldsymbol{g} =-\frac{1}{3}(\boldsymbol{p}_n-\boldsymbol{g})

$$

である。これより

$$ \boldsymbol{p}_n-\boldsymbol{g} =\left(-\frac{1}{3}\right)^n(\boldsymbol{p}_0-\boldsymbol{g})

$$

となる。$\boldsymbol{p}_0=\boldsymbol{0}$ なので、

$$ \boldsymbol{p}_n-\boldsymbol{g} =-\left(-\frac{1}{3}\right)^n\boldsymbol{g}

$$

すなわち

$$ \boldsymbol{p}_n =\boldsymbol{g}\left\{1-\left(-\frac{1}{3}\right)^n\right\}

$$

である。

したがって

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{P_nP_{n+1}} &=\boldsymbol{p}_{n+1}-\boldsymbol{p}_n \\ &=\boldsymbol{g}\left\{1-\left(-\frac{1}{3}\right)^{n+1}\right\} -\boldsymbol{g}\left\{1-\left(-\frac{1}{3}\right)^n\right\} \\ &=\boldsymbol{g}\left\{\left(-\frac{1}{3}\right)^n-\left(-\frac{1}{3}\right)^{n+1}\right\} \\ &=\frac{4}{3}\boldsymbol{g}\left(-\frac{1}{3}\right)^n \end{aligned}

$$

である。$\boldsymbol{g}=\dfrac{\boldsymbol{s}}{4}$ より、

$$ \overrightarrow{P_nP_{n+1}} =\frac{1}{3}\left(-\frac{1}{3}\right)^n\boldsymbol{s} =\frac{(-1)^n}{3^{n+1}}(\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d})

$$

となる。

**(3)**

(2)で得た

$$ \boldsymbol{p}_n =\boldsymbol{g}\left\{1-\left(-\frac{1}{3}\right)^n\right\}

$$

において、

$$ \lim_{n\to\infty}\left(-\frac{1}{3}\right)^n=0

$$

であるから、

$$ \lim_{n\to\infty}\boldsymbol{p}_n=\boldsymbol{g}

$$

である。

したがって、$\lim\limits_{n\to\infty}|P_nQ|=0$ を満たす点 $Q$ は、点列 $P_n$ の極限点である。よって

$$ \overrightarrow{OQ}=\boldsymbol{g} =\frac{\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{4}

$$

である。

解説

この問題の本質は、「他の3点の重心を取る」という操作を単なる重心計算で終わらせず、相似変換として見ることである。

4点の位置ベクトルの和を $\boldsymbol{s}$ とすると、各点 $\boldsymbol{x}$ は次の段階で

$$ \boldsymbol{x}'=\frac{\boldsymbol{s}-\boldsymbol{x}}{3}

$$

に移る。これは4点の重心

$$ \boldsymbol{g}=\frac{\boldsymbol{s}}{4}

$$

を中心とする相似比 $-\dfrac{1}{3}$ の相似変換である。

そのため、円周上の4点は再び円周上の4点に移り、円の中心も同じ相似変換で移る。以後は円の中心 $P_n$ の漸化式だけを追えばよい。

答え

**(1)**

$A_1,B_1,C_1,D_1$ は同一円周上にある。その円の中心 $P_1$ は

$$ \overrightarrow{OP_1} =\frac{\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{3}

$$

である。

**(2)**

$n=1,2,\dots$ に対して、

$$ \overrightarrow{P_nP_{n+1}} =\frac{(-1)^n}{3^{n+1}}(\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d})

$$

である。

**(3)**

$$ \overrightarrow{OQ} =\frac{\boldsymbol{a}+\boldsymbol{b}+\boldsymbol{c}+\boldsymbol{d}}{4}

$$

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