基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題40 解説
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解説
方針・初手
$M,N$ はそれぞれ $AC,BD$ の中点であるため、位置ベクトルで表すと $N-M$ には $OA,OC$ の長さが消え、$AB=s,CD=t$ だけが残る。したがって、まず $OX,OY$ 方向の単位ベクトルを置いて中点の位置ベクトルを計算する。
解法1
$OX$ 方向の単位ベクトルを $\mathbf{e}_1$、$OY$ 方向の単位ベクトルを $\mathbf{e}_2$ とする。$\angle XOY=60^\circ$ より、
$$ \mathbf{e}_1\cdot \mathbf{e}_2=\cos 60^\circ=\frac{1}{2}
$$
である。
$OA=a,\ OC=c$ とおくと、$AB=s,\ CD=t$ だから、
$$ \overrightarrow{OA}=a\mathbf{e}_1,\quad \overrightarrow{OB}=(a+s)\mathbf{e}_1
$$
また、
$$ \overrightarrow{OC}=c\mathbf{e}_2,\quad \overrightarrow{OD}=(c+t)\mathbf{e}_2
$$
である。
$M$ は $AC$ の中点、$N$ は $BD$ の中点なので、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OM} &= \frac{\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OC}}{2}\\ &= \frac{a\mathbf{e}_1+c\mathbf{e}_2}{2} \end{aligned} $$
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{ON} &= \frac{\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{OD}}{2}\\ &= \frac{(a+s)\mathbf{e}_1+(c+t)\mathbf{e}_2}{2} \end{aligned} $$
したがって、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{MN} &= \overrightarrow{ON}-\overrightarrow{OM}\\ &= \frac{s\mathbf{e}_1+t\mathbf{e}_2}{2} \end{aligned} $$
となる。よって、
$$ MN^2 = \left|\frac{s\mathbf{e}_1+t\mathbf{e}_2}{2}\right|^2
\frac{1}{4}\left(s^2|\mathbf{e}_1|^2+t^2|\mathbf{e}_2|^2+2st\mathbf{e}_1\cdot\mathbf{e}_2\right)
$$
ここで $|\mathbf{e}_1|=|\mathbf{e}_2|=1$、$\mathbf{e}_1\cdot\mathbf{e}_2=\frac{1}{2}$ より、
$$ MN^2 = \frac{1}{4}\left(s^2+t^2+st\right)
$$
したがって、
$$ MN=\frac{1}{2}\sqrt{s^2+st+t^2}
$$
である。
次に、$s^2+t^2=1$ のもとで $MN$ の最大値を求める。
上の結果より、
$$ \begin{aligned} MN &= \frac{1}{2}\sqrt{s^2+t^2+st}\\ &= \frac{1}{2}\sqrt{1+st} \end{aligned} $$
である。したがって、$MN$ を最大にするには $st$ を最大にすればよい。
相加平均・相乗平均の関係、または
$$ (s-t)^2\geqq 0
$$
より、
$$ s^2+t^2\geqq 2st
$$
である。$s^2+t^2=1$ だから、
$$ st\leqq \frac{1}{2}
$$
等号は $s=t$ のとき、すなわち
$$ s=t=\frac{1}{\sqrt{2}}
$$
のときに成り立つ。
よって、
$$ MN\leqq \begin{aligned} \frac{1}{2}\sqrt{1+\frac{1}{2}} &= \frac{1}{2}\sqrt{\frac{3}{2}}\\ &= \frac{\sqrt{6}}{4} \end{aligned} $$
したがって、線分 $MN$ の長さの最大値は
$$ \frac{\sqrt{6}}{4}
$$
である。
解説
この問題の要点は、点 $A,B,C,D$ の原点 $O$ からの距離そのものではなく、$AB=s,\ CD=t$ という差だけが $MN$ に影響することに気づく点である。
中点を位置ベクトルで表すと、$OA$ や $OC$ にあたる部分が引き算で消える。そのため、$MN$ は
$$ \frac{1}{2}
$$
倍された「長さ $s,t$ の2つのベクトルの和」として処理できる。
また、$\angle XOY=60^\circ$ なので内積に $\cos60^\circ=\frac{1}{2}$ が現れ、
$$ s^2+t^2+st
$$
という形になる。最大値問題では、条件 $s^2+t^2=1$ のもとで $st$ を最大化するだけに帰着する。
答え
**(1)**
$$ MN=\frac{1}{2}\sqrt{s^2+st+t^2}
$$
**(2)**
$$ \frac{\sqrt{6}}{4}
$$