基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題44 解説
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解説
方針・初手
点 $A$ を基準にして、$\overrightarrow{AB}=\vec{p},\ \overrightarrow{AC}=\vec{q}$ とおく。まず内分点 $D,E$ の位置ベクトルを表し、直線 $AE$ と直線 $CD$ の交点条件から $\overrightarrow{AO}$ を求める。
その後、$O$ が外接円の中心であることから
$$ OA=OB=OC
$$
を内積で表し、$\vec{p}\cdot\vec{p},\ \vec{q}\cdot\vec{q},\ \vec{p}\cdot\vec{q}$ の関係を求める。
解法1
点 $A$ を原点とみなすと、点 $B,C$ の位置ベクトルはそれぞれ
$$ \vec{p},\quad \vec{q}
$$
である。
$D$ は辺 $AB$ を $4:3$ に内分するから、
$$ \overrightarrow{AD}=\frac{4}{7}\vec{p}
$$
である。
また、$E$ は辺 $BC$ を $1:2$ に内分するから、
$$ \overrightarrow{AE} = \frac{2\vec{p}+\vec{q}}{3}
$$
である。
点 $O$ は線分 $AE$ 上にあるので、実数 $s$ を用いて
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AO} &= s\overrightarrow{AE}\\ &= s\left(\frac{2}{3}\vec{p}+\frac{1}{3}\vec{q}\right) \end{aligned} $$
と表せる。
一方、点 $O$ は線分 $CD$ 上にもあるので、実数 $t$ を用いて
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AO} &= \vec{q}+t\left(\frac{4}{7}\vec{p}-\vec{q}\right)\\ &= \frac{4t}{7}\vec{p}+(1-t)\vec{q} \end{aligned} $$
と表せる。
係数を比較すると、
$$ \frac{2s}{3}=\frac{4t}{7},\qquad \frac{s}{3}=1-t
$$
である。第2式より $s=3(1-t)$ だから、これを第1式に代入して
$$ 2(1-t)=\frac{4t}{7}
$$
となる。したがって、
$$ 14(1-t)=4t
$$
より
$$ t=\frac{7}{9}
$$
であり、
$$ s=3\left(1-\frac{7}{9}\right)=\frac{2}{3}
$$
である。
よって、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AO} &= \frac{2}{3}\left(\frac{2}{3}\vec{p}+\frac{1}{3}\vec{q}\right)\\ &= \frac{4}{9}\vec{p}+\frac{2}{9}\vec{q} \end{aligned} $$
である。
次に、$O$ が $\triangle ABC$ の外接円の中心であるとする。ここで
$$ \vec{r}=\overrightarrow{AO} = \frac{4}{9}\vec{p}+\frac{2}{9}\vec{q}
$$
とおく。
外心であるから、
$$ OA=OB,\qquad OA=OC
$$
が成り立つ。すなわち、
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{p}|^2
$$
および
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{q}|^2
$$
である。
まず
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{p}|^2
$$
から、
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}|^2-2\vec{r}\cdot\vec{p}+|\vec{p}|^2
$$
となるので、
$$ 2\vec{r}\cdot\vec{p}=|\vec{p}|^2
$$
である。$\vec{r}=\frac{4}{9}\vec{p}+\frac{2}{9}\vec{q}$ を代入すると、
$$ 2\left(\frac{4}{9}|\vec{p}|^2+\frac{2}{9}\vec{p}\cdot\vec{q}\right) = |\vec{p}|^2
$$
である。したがって、
$$ 8|\vec{p}|^2+4\vec{p}\cdot\vec{q}=9|\vec{p}|^2
$$
より、
$$ 4\vec{p}\cdot\vec{q}=|\vec{p}|^2
$$
である。
次に
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{q}|^2
$$
から、同様に
$$ 2\vec{r}\cdot\vec{q}=|\vec{q}|^2
$$
である。よって、
$$ 2\left(\frac{4}{9}\vec{p}\cdot\vec{q}+\frac{2}{9}|\vec{q}|^2\right) = |\vec{q}|^2
$$
となる。整理して、
$$ 8\vec{p}\cdot\vec{q}+4|\vec{q}|^2=9|\vec{q}|^2
$$
より、
$$ 8\vec{p}\cdot\vec{q}=5|\vec{q}|^2
$$
である。
先ほど求めた
$$ \vec{p}\cdot\vec{q}=\frac{1}{4}|\vec{p}|^2
$$
を代入すると、
$$ 8\cdot \frac{1}{4}|\vec{p}|^2=5|\vec{q}|^2
$$
であるから、
$$ |\vec{q}|^2=\frac{2}{5}|\vec{p}|^2
$$
である。
ここで、
$$ AB^2=|\vec{p}|^2,\qquad CA^2=|\vec{q}|^2
$$
である。また、
$$ BC^2=|\vec{q}-\vec{p}|^2
$$
だから、
$$ \begin{aligned} BC^2 &=|\vec{q}|^2+|\vec{p}|^2-2\vec{p}\cdot\vec{q} \\ &=\frac{2}{5}|\vec{p}|^2+|\vec{p}|^2-2\cdot\frac{1}{4}|\vec{p}|^2 \\ &=\left(\frac{2}{5}+1-\frac{1}{2}\right)|\vec{p}|^2 \\ &=\frac{9}{10}|\vec{p}|^2 \end{aligned}
$$
となる。
したがって、
$$ \begin{aligned} AB^2:BC^2:CA^2 &= |\vec{p}|^2:\frac{9}{10}|\vec{p}|^2:\frac{2}{5}|\vec{p}|^2\\ &= 10:9:4 \end{aligned} $$
である。
解説
交点 $O$ の位置を求める部分では、線分 $AE$ 上と線分 $CD$ 上という2通りの表し方をして、$\vec{p},\vec{q}$ の係数を比較するのが基本である。内分点の位置ベクトルを正確に出せれば、ここは連立一次方程式に帰着する。
外心条件では、$OA=OB=OC$ をそのまま長さで扱うより、
$$ |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{p}|^2,\qquad |\vec{r}|^2=|\vec{r}-\vec{q}|^2
$$
と2乗で処理する方がよい。これにより平方根を使わず、内積の関係だけで辺の長さの2乗の比を求められる。
答え
**(1)**
$$ \overrightarrow{AO} = \frac{4}{9}\vec{p}+\frac{2}{9}\vec{q}
$$
**(2)**
$$ AB^2:BC^2:CA^2=10:9:4
$$