基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題54 解説
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解説
方針・初手
直交条件は内積が $0$ であることを用いて式に直す。まず点 $C,D$ の位置ベクトルを $\vec{a},\vec{b}$ で表し、$AD \perp OB$ と $BC \perp OA$ から $\vec{a}\cdot\vec{b}$ に関する条件を取り出す。
解法1
点 $C$ は辺 $OA$ を $1:2$ に内分するから、
$$ \overrightarrow{OC}=\frac{1}{3}\vec{a}
$$
である。また、点 $D$ は
$$ \overrightarrow{OD}=t\vec{b}
$$
を満たす。
まず $AD \perp OB$ より、
$$ \overrightarrow{AD}\cdot\overrightarrow{OB}=0
$$
である。ここで
$$ \overrightarrow{AD}=t\vec{b}-\vec{a},\qquad \overrightarrow{OB}=\vec{b}
$$
だから、
$$ (t\vec{b}-\vec{a})\cdot\vec{b}=0
$$
となる。よって
$$ t|\vec{b}|^2-\vec{a}\cdot\vec{b}=0
$$
であるから、
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=t|\vec{b}|^2
$$
を得る。
ここで
$$ t=\frac{|\vec{a}|}{2|\vec{b}|}
$$
なので、
$$ \vec{a}\cdot\vec{b} =\frac{|\vec{a}|}{2|\vec{b}|}|\vec{b}|^2 =\frac{|\vec{a}||\vec{b}|}{2}
$$
となる。したがって、$\angle AOB=\theta$ とおくと、
$$ \cos\theta =\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|} =\frac{1}{2}
$$
である。三角形の内角であるから、
$$ \theta=60^\circ
$$
である。
次に $BC \perp OA$ より、
$$ \overrightarrow{BC}\cdot\overrightarrow{OA}=0
$$
である。ここで
$$ \overrightarrow{BC}=\frac{1}{3}\vec{a}-\vec{b},\qquad \overrightarrow{OA}=\vec{a}
$$
だから、
$$ \left(\frac{1}{3}\vec{a}-\vec{b}\right)\cdot\vec{a}=0
$$
となる。よって
$$ \frac{1}{3}|\vec{a}|^2-\vec{a}\cdot\vec{b}=0
$$
であるから、
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{1}{3}|\vec{a}|^2
$$
を得る。
一方、先ほど
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\frac{|\vec{a}||\vec{b}|}{2}
$$
であったので、
$$ \frac{|\vec{a}||\vec{b}|}{2}=\frac{|\vec{a}|^2}{3}
$$
となる。$|\vec{a}|\neq 0$ より、
$$ |\vec{b}|=\frac{2}{3}|\vec{a}|
$$
である。したがって、
$$ t=\frac{|\vec{a}|}{2|\vec{b}|} =\frac{|\vec{a}|}{2\cdot \frac{2}{3}|\vec{a}|} =\frac{3}{4}
$$
である。
最後に、$AD$ と $BC$ の交点を $P$ とする。直線 $AD$ 上にあることから、実数 $s$ を用いて
$$ \overrightarrow{OP} =\vec{a}+s(\overrightarrow{OD}-\vec{a}) =\vec{a}+s\left(\frac{3}{4}\vec{b}-\vec{a}\right)
$$
と表せる。よって
$$ \overrightarrow{OP} =(1-s)\vec{a}+\frac{3s}{4}\vec{b}
$$
である。
また、$P$ は直線 $BC$ 上にもあるので、実数 $u$ を用いて
$$ \overrightarrow{OP} =\vec{b}+u\left(\frac{1}{3}\vec{a}-\vec{b}\right) =\frac{u}{3}\vec{a}+(1-u)\vec{b}
$$
と表せる。
$\vec{a},\vec{b}$ は一次独立であるから、係数を比較して
$$ 1-s=\frac{u}{3},\qquad \frac{3s}{4}=1-u
$$
を得る。第一式より
$$ u=3(1-s)
$$
であり、これを第二式に代入すると、
$$ \frac{3s}{4}=1-3(1-s)
$$
である。整理して、
$$ \frac{3s}{4}=-2+3s
$$
より、
$$ 2=\frac{9s}{4}
$$
だから、
$$ s=\frac{8}{9}
$$
となる。したがって、
$$ \overrightarrow{OP} =(1-\frac{8}{9})\vec{a}+\frac{3}{4}\cdot\frac{8}{9}\vec{b} =\frac{1}{9}\vec{a}+\frac{2}{3}\vec{b}
$$
である。
解説
この問題では、直交条件を図形的に処理するよりも、内積で式に直す方が安定する。特に $AD \perp OB$ から $\vec{a}\cdot\vec{b}$ を $|\vec{a}|,|\vec{b}|$ で表し、$BC \perp OA$ からも別の形で $\vec{a}\cdot\vec{b}$ を表すことが核心である。
交点 $P$ は、直線 $AD$ 上の表し方と直線 $BC$ 上の表し方を用意し、$\vec{a},\vec{b}$ の係数比較で求める。三角形 $OAB$ では $\vec{a},\vec{b}$ が一次独立であるため、係数比較が可能である。
答え
**(1)**
$$ \angle AOB=60^\circ
$$
**(2)**
$$ t=\frac{3}{4}
$$
**(3)**
$$ \overrightarrow{OP}=\frac{1}{9}\vec{a}+\frac{2}{3}\vec{b}
$$