基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題68 解説
数学Cの平面ベクトル「平面ベクトル」にある問題68の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
画像の1行目では絶対値記号の有無に不確実性がある。以下は
$$ \begin{aligned} |\overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OC}| &= |\overrightarrow{AO}+\overrightarrow{AC}|\\ &= |\overrightarrow{CO}+\overrightarrow{CA}| \end{aligned} $$
として解釈した場合の解説である。なお、ベクトルそのものの等式として解釈すると非退化な平行四辺形では成立しない。
方針・初手
平行四辺形なので、$\vec{a}=\overrightarrow{OA}$、$\vec{c}=\overrightarrow{OC}$ とおくと、各ベクトルは $\vec{a},\vec{c}$ で表せる。
条件はベクトルの大きさの等式であるから、両辺を2乗して内積で処理する。これにより $|\vec{a}|,|\vec{c}|,\vec{a}\cdot\vec{c}$ の関係が得られる。
解法1
平行四辺形 $OABC$ において
$$ \overrightarrow{AC}=\vec{c}-\vec{a},\qquad \overrightarrow{AO}=-\vec{a},\qquad \overrightarrow{CO}=-\vec{c},\qquad \overrightarrow{CA}=\vec{a}-\vec{c}
$$
である。
したがって、与えられた3つのベクトル和は
$$ \overrightarrow{OA}+\overrightarrow{OC} =\vec{a}+\vec{c},
$$
$$ \overrightarrow{AO}+\overrightarrow{AC} =-\vec{a}+(\vec{c}-\vec{a}) =\vec{c}-2\vec{a},
$$
$$ \overrightarrow{CO}+\overrightarrow{CA} =-\vec{c}+(\vec{a}-\vec{c}) =\vec{a}-2\vec{c}
$$
となる。
よって条件は
$$ \begin{aligned} |\vec{a}+\vec{c}| &= |\vec{c}-2\vec{a}|\\ &= |\vec{a}-2\vec{c}| \end{aligned} $$
である。
まず
$$ |\vec{a}+\vec{c}|^2=|\vec{c}-2\vec{a}|^2
$$
より、
$$ |\vec{a}|^2+|\vec{c}|^2+2\vec{a}\cdot\vec{c} = |\vec{c}|^2+4|\vec{a}|^2-4\vec{a}\cdot\vec{c}
$$
である。これを整理すると
$$ 6\vec{a}\cdot\vec{c}=3|\vec{a}|^2
$$
より、
$$ \vec{a}\cdot\vec{c}=\frac{1}{2}|\vec{a}|^2
$$
を得る。
次に
$$ |\vec{a}+\vec{c}|^2=|\vec{a}-2\vec{c}|^2
$$
より、
$$ |\vec{a}|^2+|\vec{c}|^2+2\vec{a}\cdot\vec{c} = |\vec{a}|^2+4|\vec{c}|^2-4\vec{a}\cdot\vec{c}
$$
である。これを整理すると
$$ 6\vec{a}\cdot\vec{c}=3|\vec{c}|^2
$$
より、
$$ \vec{a}\cdot\vec{c}=\frac{1}{2}|\vec{c}|^2
$$
を得る。
したがって
$$ \frac{1}{2}|\vec{a}|^2=\frac{1}{2}|\vec{c}|^2
$$
より、
$$ |\vec{c}|=|\vec{a}|
$$
である。
また、
$$ \vec{a}\cdot\vec{c} = |\vec{a}||\vec{c}|\cos\angle AOC
$$
であり、$|\vec{c}|=|\vec{a}|$ と $\vec{a}\cdot\vec{c}=\dfrac{1}{2}|\vec{a}|^2$ から
$$ |\vec{a}|^2\cos\angle AOC = \frac{1}{2}|\vec{a}|^2
$$
となる。$|\vec{a}|\ne 0$ より、
$$ \cos\angle AOC=\frac{1}{2}
$$
である。よって
$$ \angle AOC=60^\circ
$$
である。
次に、点 $D,E$ の位置ベクトルを求める。
$D$ は辺 $AB$ を $m:(1-m)$ に内分するから、$AD:DB=m:(1-m)$ である。$B$ の位置ベクトルは $\vec{a}+\vec{c}$ なので、
$$ \overrightarrow{OD} =(1-m)\vec{a}+m(\vec{a}+\vec{c}) =\vec{a}+m\vec{c}
$$
である。
また、$E$ は辺 $CB$ を $m:(1-m)$ に内分するから、$CE:EB=m:(1-m)$ である。したがって
$$ \overrightarrow{OE} =(1-m)\vec{c}+m(\vec{a}+\vec{c}) =m\vec{a}+\vec{c}
$$
である。
よって
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{CD} &= \overrightarrow{OD}-\overrightarrow{OC}\\ &= \vec{a}+m\vec{c}-\vec{c}\\ &= \vec{a}-(1-m)\vec{c} \end{aligned} $$
である。
線分 $CD$ と線分 $OE$ が垂直であるための条件は
$$ \overrightarrow{CD}\cdot\overrightarrow{OE}=0
$$
であるから、
$$ {\vec{a}-(1-m)\vec{c}}\cdot(m\vec{a}+\vec{c})=0
$$
を解けばよい。
ここで、(1)より
$$ |\vec{a}|=|\vec{c}|,\qquad \vec{a}\cdot\vec{c}=\frac{1}{2}|\vec{a}|^2
$$
である。$|\vec{a}|^2=s$ とおくと、
$$ |\vec{c}|^2=s,\qquad \vec{a}\cdot\vec{c}=\frac{s}{2}
$$
である。
したがって
$$ \begin{aligned} 0 &={\vec{a}-(1-m)\vec{c}}\cdot(m\vec{a}+\vec{c})\\ &=m|\vec{a}|^2+\vec{a}\cdot\vec{c} -(1-m){m\vec{a}\cdot\vec{c}+|\vec{c}|^2}\\ &=ms+\frac{s}{2}-(1-m)\left(\frac{ms}{2}+s\right). \end{aligned}
$$
$s\ne 0$ で割ると、
$$ m+\frac{1}{2}-(1-m)\left(\frac{m}{2}+1\right)=0
$$
である。これを整理する。
$$ \begin{aligned} m+\frac{1}{2}-(1-m)\left(\frac{m}{2}+1\right) &=m+\frac{1}{2}-\left(1-\frac{m}{2}-\frac{m^2}{2}\right)\\ &=\frac{m^2}{2}+\frac{3m}{2}-\frac{1}{2}. \end{aligned}
$$
よって
$$ \frac{m^2}{2}+\frac{3m}{2}-\frac{1}{2}=0
$$
すなわち
$$ m^2+3m-1=0
$$
である。
これを解くと
$$ m=\frac{-3\pm\sqrt{13}}{2}
$$
である。条件 $0<m<1$ を満たすのは
$$ m=\frac{\sqrt{13}-3}{2}
$$
である。
解説
この問題の中心は、ベクトルの等式ではなく「ベクトルの大きさの等式」を2乗して内積に直すことである。
特に
$$ |\vec{a}+\vec{c}|=|\vec{c}-2\vec{a}|=|\vec{a}-2\vec{c}|
$$
から、$|\vec{a}|,|\vec{c}|,\vec{a}\cdot\vec{c}$ の関係を取り出すと、平行四辺形の形がほぼ決まる。結果として $|\vec{a}|=|\vec{c}|$、$\angle AOC=60^\circ$ となるので、三角形 $AOC$ は正三角形である。
後半は、内分点の位置ベクトルを正しく置けるかが重要である。$AD:DB=m:(1-m)$ なら
$$ \overrightarrow{OD}=\vec{a}+m\vec{c}
$$
であり、$CE:EB=m:(1-m)$ なら
$$ \overrightarrow{OE}=m\vec{a}+\vec{c}
$$
となる。あとは垂直条件を内積 $0$ に翻訳すればよい。
答え
**(1)**
$$ |\vec{c}|=|\vec{a}|
$$
$$ \angle AOC=60^\circ
$$
**(2)**
$$ m=\frac{\sqrt{13}-3}{2}
$$