基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題84 解説
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解説
方針・初手
辺の長さ $AB=k$ は、ベクトルでは $|\vec b-\vec a|=k$ と表せる。まずこれを展開して $\vec a\cdot\vec b$ を求める。
角の二等分線については、二等分線定理により、交点が辺を分ける比に直す。内心は、2本の角の二等分線の交点として求める。
解法1
**(1)**
$AB=k$ より、
$$ |\vec b-\vec a|=k
$$
である。両辺を2乗すると、
$$ |\vec b-\vec a|^2=k^2
$$
となる。ここで $|\vec a|=OA=4,\ |\vec b|=OB=5$ であるから、
$$ \begin{aligned} |\vec b-\vec a|^2 &=|\vec b|^2+|\vec a|^2-2\vec a\cdot\vec b\\ &=25+16-2\vec a\cdot\vec b\\ &=41-2\vec a\cdot\vec b \end{aligned}
$$
よって、
$$ k^2=41-2\vec a\cdot\vec b
$$
であるから、
$$ \vec a\cdot\vec b=\frac{41-k^2}{2}
$$
となる。
**(2)**
点 $P$ は $\angle AOB$ の二等分線と辺 $AB$ の交点である。二等分線定理より、
$$ AP:PB=OA:OB=4:5
$$
である。
したがって、$P$ は $A$ と $B$ を $4:5$ に内分する点であるから、
$$ \overrightarrow{OP} =\frac{5\vec a+4\vec b}{9}
$$
となる。
次に、点 $Q$ は $\angle OAB$ の二等分線と辺 $OB$ の交点である。二等分線定理より、
$$ OQ:QB=AO:AB=4:k
$$
である。
点 $Q$ は辺 $OB$ 上にあるので、
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{OQ}{OB}\vec b
$$
と表せる。また、
$$ \frac{OQ}{OB}=\frac{4}{4+k}
$$
であるから、
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{4}{k+4}\vec b
$$
となる。
**(3)**
内心 $I$ は2本の内角の二等分線の交点である。したがって、$I$ は直線 $OP$ 上にあるので、ある実数 $t$ を用いて
$$ \overrightarrow{OI} =t\overrightarrow{OP} =t\frac{5\vec a+4\vec b}{9}
$$
とおける。
また、$I$ は直線 $AQ$ 上にもある。よって、ある実数 $u$ を用いて
$$ \overrightarrow{OI} =\vec a+u(\overrightarrow{OQ}-\vec a)
$$
と表せる。
(2)より $\overrightarrow{OQ}=\dfrac{4}{k+4}\vec b$ であるから、
$$ \overrightarrow{OI} =(1-u)\vec a+\frac{4u}{k+4}\vec b
$$
である。
一方、
$$ t\frac{5\vec a+4\vec b}{9} =\frac{5t}{9}\vec a+\frac{4t}{9}\vec b
$$
である。係数を比較すると、
$$ \frac{5t}{9}=1-u,\qquad \frac{4t}{9}=\frac{4u}{k+4}
$$
である。後式より、
$$ u=\frac{(k+4)t}{9}
$$
である。これを前式に代入すると、
$$ \frac{5t}{9}=1-\frac{(k+4)t}{9}
$$
すなわち、
$$ \frac{(k+9)t}{9}=1
$$
となる。したがって、
$$ t=\frac{9}{k+9}
$$
である。
よって、
$$ \overrightarrow{OI} =\frac{9}{k+9}\cdot\frac{5\vec a+4\vec b}{9} =\frac{5\vec a+4\vec b}{k+9}
$$
となる。
**(4)**
点 $H$ は直線 $OA$ 上にあるので、ある実数 $x$ を用いて
$$ \overrightarrow{OH}=x\vec a
$$
とおける。
また、$IH\perp OA$ より、
$$ \overrightarrow{IH}\cdot\vec a=0
$$
である。ここで、
$$ \overrightarrow{IH} =\overrightarrow{OH}-\overrightarrow{OI} =x\vec a-\frac{5\vec a+4\vec b}{k+9}
$$
であるから、
$$ \left(x\vec a-\frac{5\vec a+4\vec b}{k+9}\right)\cdot\vec a=0
$$
となる。
これを展開すると、
$$ x|\vec a|^2-\frac{5|\vec a|^2+4\vec a\cdot\vec b}{k+9}=0
$$
である。$|\vec a|=4$ と (1) の結果より、
$$ 16x-\frac{80+4\cdot\dfrac{41-k^2}{2}}{k+9}=0
$$
である。したがって、
$$ 16x-\frac{162-2k^2}{k+9}=0
$$
となる。
ここで、
$$ 162-2k^2=2(81-k^2)=2(9-k)(9+k)
$$
であるから、
$$ 16x=2(9-k)
$$
よって、
$$ x=\frac{9-k}{8}
$$
である。
したがって、
$$ \overrightarrow{IH} =\frac{9-k}{8}\vec a-\frac{5\vec a+4\vec b}{k+9}
$$
である。整理すると、
$$ \overrightarrow{IH} =\left(\frac{9-k}{8}-\frac{5}{k+9}\right)\vec a-\frac{4}{k+9}\vec b
$$
であり、
$$ \frac{9-k}{8}-\frac{5}{k+9} =\frac{(9-k)(k+9)-40}{8(k+9)} =\frac{41-k^2}{8(k+9)}
$$
となる。よって、
$$ \overrightarrow{IH} =\frac{41-k^2}{8(k+9)}\vec a-\frac{4}{k+9}\vec b
$$
である。
解説
この問題では、長さ $AB=k$ を $|\vec b-\vec a|=k$ と見ることが最初の要点である。これにより、内積 $\vec a\cdot\vec b$ が $k$ で表せる。
角の二等分線が出てきたら、まず二等分線定理で辺を分ける比に直す。点 $P,Q$ の位置ベクトルは、内分公式と辺上の比から求められる。
内心 $I$ は3本の角の二等分線の交点であるが、2本の二等分線の交点で十分に決まる。ここでは、(2)で求めた $P,Q$ を用いて、$I$ が直線 $OP$ と直線 $AQ$ の交点であることから求めている。
最後の $\overrightarrow{IH}$ は、$H$ を直線 $OA$ 上の点として $\overrightarrow{OH}=x\vec a$ とおき、垂直条件を内積 $0$ に変換するのが自然である。
答え
**(1)**
$$ \vec a\cdot\vec b=\frac{41-k^2}{2}
$$
**(2)**
$$ \overrightarrow{OP}=\frac{5\vec a+4\vec b}{9}
$$
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{4}{k+4}\vec b
$$
**(3)**
$$ \overrightarrow{OI}=\frac{5\vec a+4\vec b}{k+9}
$$
**(4)**
$$ \overrightarrow{IH} =\frac{41-k^2}{8(k+9)}\vec a-\frac{4}{k+9}\vec b
$$