基礎問題集
数学C 平面ベクトル「平面ベクトル」の問題119 解説
数学Cの平面ベクトル「平面ベクトル」にある問題119の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$\overrightarrow{AB}$ と $\overrightarrow{AC}$ を基底として、内心・外心の位置ベクトルを表す。
内心については、三角形の内心の重心座標が辺の長さを用いて $a:b:c$ になることを使う。外心については、$OA=OB=OC$ から内積の方程式を立てる。
解法1
まず、$A$ を原点とみなし、点の位置を $\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC}$ の一次結合で表す。
(1) 内心の位置
内心 $I$ から三辺までの距離はすべて等しい。これを $\rho$ とすると、三角形 $IBC, ICA, IAB$ の面積比は
$$ [IBC]:[ICA]:[IAB] = \frac{1}{2}a\rho:\frac{1}{2}b\rho:\frac{1}{2}c\rho =a:b:c
$$
である。
したがって、内心 $I$ の重心座標は
$$ I=\frac{aA+bB+cC}{a+b+c}
$$
である。いま $A$ を基準にすると、$A$ の係数の部分は消えるので、
$$ \overrightarrow{AI} = \frac{b}{a+b+c}\overrightarrow{AB} + \frac{c}{a+b+c}\overrightarrow{AC}
$$
となる。
よって、
$$ r=\frac{b}{a+b+c},\qquad s=\frac{c}{a+b+c}
$$
である。
(2) 外心の位置
$\angle A=\dfrac{\pi}{3}$ より、
$$ \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC} = bc\cos\frac{\pi}{3} =\frac{bc}{2}
$$
である。
外心 $O$ について
$$ \overrightarrow{AO} = t\overrightarrow{AB}+u\overrightarrow{AC}
$$
とおく。
外心は $A,B,C$ から等距離にあるので、
$$ OA=OB,\qquad OA=OC
$$
が成り立つ。
まず $OA=OB$ より、
$$ \left|\overrightarrow{AO}\right|^2 = \left|\overrightarrow{AO}-\overrightarrow{AB}\right|^2
$$
である。これを展開すると、
$$ 2\overrightarrow{AO}\cdot\overrightarrow{AB} = |\overrightarrow{AB}|^2 =c^2
$$
となる。したがって、
$$ 2\left(t|\overrightarrow{AB}|^2+u\overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{AB}\right)=c^2
$$
より、
$$ 2tc^2+ubc=c^2
$$
を得る。
同様に、$OA=OC$ より、
$$ 2\overrightarrow{AO}\cdot\overrightarrow{AC} = |\overrightarrow{AC}|^2 =b^2
$$
であるから、
$$ tbc+2ub^2=b^2
$$
を得る。
よって $t,u$ は連立方程式
$$ \begin{cases} 2tc^2+ubc=c^2,\\ tbc+2ub^2=b^2 \end{cases}
$$
を満たす。
第1式を $c$ で、第2式を $b$ で割ると、
$$ \begin{cases} 2ct+bu=c,\\ ct+2bu=b \end{cases}
$$
となる。
第1式を $2$ 倍したものから第2式を引くと、
$$ 3ct=2c-b
$$
より、
$$ t=\frac{2c-b}{3c}
$$
である。
また、第2式を $2$ 倍したものから第1式を引くと、
$$ 3bu=2b-c
$$
より、
$$ u=\frac{2b-c}{3b}
$$
である。
解説
内心は「三辺への距離が等しい」点なので、面積比を使うと自然に重心座標が出る。ここで、辺 $BC,CA,AB$ の長さがそれぞれ $a,b,c$ であるため、内心の重心座標は $a:b:c$ になる。
外心は「三頂点から等距離にある」点である。したがって、$OA=OB$ と $OA=OC$ をベクトルの内積で表すのが基本である。特に今回は $\angle A=\dfrac{\pi}{3}$ なので、$\overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC}=\dfrac{bc}{2}$ と簡単に処理できる。
答え
**(1)**
$$ r=\frac{b}{a+b+c},\qquad s=\frac{c}{a+b+c}
$$
**(2)**
$$ t=\frac{2c-b}{3c},\qquad u=\frac{2b-c}{3b}
$$