基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間のメネラウスの定理」の問題3 解説
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解説
方針・初手
四面体 $OABC$ では、$\vec a,\vec b,\vec c$ は一次独立である。したがって、点を $\vec a,\vec b,\vec c$ の係数で表し、線分 $PQ$ 上の点と線分 $RS$ 上の点が一致する条件を係数比較で求めればよい。
解法1
点 $P,Q,R,S$ の位置ベクトルを求める。
$P$ は $OA$ の中点であるから、
$$ \overrightarrow{OP}=\frac{1}{2}\vec a
$$
である。
$Q$ は $BC$ を $2:1$ に内分する点であるから、$BQ:QC=2:1$ より、
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{1\cdot \vec b+2\cdot \vec c}{3} =\frac{1}{3}\vec b+\frac{2}{3}\vec c
$$
である。よって、
$$ \overrightarrow{PQ} =\overrightarrow{OQ}-\overrightarrow{OP} =-\frac{1}{2}\vec a+\frac{1}{3}\vec b+\frac{2}{3}\vec c
$$
である。
次に、$R$ は $OC$ を $1:3$ に内分する点であるから、$OR:RC=1:3$ より、
$$ \overrightarrow{OR}=\frac{1}{4}\vec c
$$
である。
また、$S$ は $AB$ を $s:(1-s)$ に内分する点であるから、$AS:SB=s:(1-s)$ より、
$$ \overrightarrow{OS} =(1-s)\vec a+s\vec b
$$
である。したがって、
$$ \overrightarrow{RS} =\overrightarrow{OS}-\overrightarrow{OR} =(1-s)\vec a+s\vec b-\frac{1}{4}\vec c
$$
となる。
線分 $PQ$ と線分 $RS$ が交わるとする。線分 $PQ$ 上の点は、ある $t$ を用いて
$$ \overrightarrow{OP}+t\overrightarrow{PQ} \qquad (0\leqq t\leqq 1)
$$
と表せる。また、線分 $RS$ 上の点は、ある $u$ を用いて
$$ \overrightarrow{OR}+u\overrightarrow{RS} \qquad (0\leqq u\leqq 1)
$$
と表せる。
まず、線分 $PQ$ 上の点は
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OP}+t\overrightarrow{PQ} &=\frac{1}{2}\vec a +t\left(-\frac{1}{2}\vec a+\frac{1}{3}\vec b+\frac{2}{3}\vec c\right)\\ &=\frac{1-t}{2}\vec a+\frac{t}{3}\vec b+\frac{2t}{3}\vec c \end{aligned}
$$
である。
一方、線分 $RS$ 上の点は
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OR}+u\overrightarrow{RS} &=\frac{1}{4}\vec c +u\left((1-s)\vec a+s\vec b-\frac{1}{4}\vec c\right)\\ &=u(1-s)\vec a+us\vec b+\frac{1-u}{4}\vec c \end{aligned}
$$
である。
この2点が一致するためには、$\vec a,\vec b,\vec c$ の一次独立性より、各係数が等しいことが必要十分である。よって、
$$ \begin{cases} \dfrac{1-t}{2}=u(1-s)\\ \dfrac{t}{3}=us\\ \dfrac{2t}{3}=\dfrac{1-u}{4} \end{cases}
$$
を解けばよい。
第3式より、
$$ \frac{2t}{3}=\frac{1-u}{4}
$$
であるから、
$$ 8t=3(1-u)
$$
すなわち
$$ u=1-\frac{8}{3}t
$$
である。
また、第1式と第2式を加えると、
$$ \frac{1-t}{2}+\frac{t}{3}=u(1-s)+us=u
$$
である。したがって、
$$ u=\frac{1-t}{2}+\frac{t}{3} =\frac{3-t}{6}
$$
である。
これと $u=1-\dfrac{8}{3}t$ を等置して、
$$ \frac{3-t}{6}=1-\frac{8}{3}t
$$
となる。両辺に $6$ をかけると、
$$ 3-t=6-16t
$$
より、
$$ 15t=3
$$
したがって、
$$ t=\frac{1}{5}
$$
である。このとき、
$$ u=\frac{3-\frac{1}{5}}{6} =\frac{\frac{14}{5}}{6} =\frac{7}{15}
$$
である。
第2式
$$ \frac{t}{3}=us
$$
に $t=\dfrac{1}{5},u=\dfrac{7}{15}$ を代入すると、
$$ \frac{1}{15}=\frac{7}{15}s
$$
より、
$$ s=\frac{1}{7}
$$
である。
このとき $0<s<1$ を満たし、また $0\leqq t\leqq 1,\ 0\leqq u\leqq 1$ も満たすので、確かに線分 $PQ$ と線分 $RS$ は交わる。
解説
内分点の位置ベクトルを正しく置くことが第一のポイントである。特に、$BQ:QC=2:1$ のとき
$$ \overrightarrow{OQ}=\frac{1}{3}\vec b+\frac{2}{3}\vec c
$$
となり、比の係数が反対側の端点にかかる点に注意する。
線分どうしの交点条件では、線分 $PQ$ 上の点を $\overrightarrow{OP}+t\overrightarrow{PQ}$、線分 $RS$ 上の点を $\overrightarrow{OR}+u\overrightarrow{RS}$ と置く。四面体の3辺方向 $\vec a,\vec b,\vec c$ は一次独立なので、ベクトルの一致は係数比較に帰着できる。
答え
**(1)**
$$ \overrightarrow{PQ} =-\frac{1}{2}\vec a+\frac{1}{3}\vec b+\frac{2}{3}\vec c
$$
**(2)**
$$ \overrightarrow{RS} =(1-s)\vec a+s\vec b-\frac{1}{4}\vec c
$$
**(3)**
$$ s=\frac{1}{7}
$$