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数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題6 解説

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数学C空間ベクトル空間ベクトル問題6
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数学C 空間ベクトル 空間ベクトル 問題6の問題画像
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解説

方針・初手

向かい合う辺の長さが等しい条件は、ベクトルで表すと

$$ |\mathbf{x}+\mathbf{y}|=|\mathbf{x}-\mathbf{y}|

$$

という形になり、これは $\mathbf{x}\cdot\mathbf{y}=0$、すなわち直交を意味する。

そこで、四面体の重心を原点に取り、4頂点を対称的な形で表す。すると、与えられた3つの等式から3本の補助ベクトルが互いに直交することが分かる。最後に、三角形 $ABC$ の各角について内積が正であることを示せばよい。

解法1

四面体 $ABCD$ の重心を原点とし、頂点 $A,B,C,D$ の位置ベクトルをそれぞれ $\mathbf{a},\mathbf{b},\mathbf{c},\mathbf{d}$ とする。

重心を原点に取っているので、

$$ \mathbf{a}+\mathbf{b}+\mathbf{c}+\mathbf{d}=\mathbf{0}

$$

である。

ここで、3つのベクトル $\mathbf{p},\mathbf{q},\mathbf{r}$ を用いて

$$ \begin{aligned} \mathbf{a}&=\mathbf{p}+\mathbf{q}+\mathbf{r},\\ \mathbf{b}&=\mathbf{p}-\mathbf{q}-\mathbf{r},\\ \mathbf{c}&=-\mathbf{p}+\mathbf{q}-\mathbf{r},\\ \mathbf{d}&=-\mathbf{p}-\mathbf{q}+\mathbf{r} \end{aligned}

$$

と表すことができる。

実際、これは重心を原点に取った4点に対する標準的な表し方である。

このとき、各辺のベクトルは

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AB}&=\mathbf{b}-\mathbf{a}=-2(\mathbf{q}+\mathbf{r}),\\ \overrightarrow{CD}&=\mathbf{d}-\mathbf{c}=-2(\mathbf{q}-\mathbf{r}) \end{aligned}

$$

である。

条件 $AB=CD$ より、

$$ |\mathbf{q}+\mathbf{r}|=|\mathbf{q}-\mathbf{r}|

$$

となる。両辺を2乗すると、

$$ |\mathbf{q}|^2+2\mathbf{q}\cdot\mathbf{r}+|\mathbf{r}|^2 = |\mathbf{q}|^2-2\mathbf{q}\cdot\mathbf{r}+|\mathbf{r}|^2

$$

であるから、

$$ \mathbf{q}\cdot\mathbf{r}=0

$$

を得る。

同様に、

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AC}&=\mathbf{c}-\mathbf{a}=-2(\mathbf{p}+\mathbf{r}),\\ \overrightarrow{BD}&=\mathbf{d}-\mathbf{b}=-2(\mathbf{p}-\mathbf{r}) \end{aligned}

$$

であり、条件 $AC=BD$ より

$$ \mathbf{p}\cdot\mathbf{r}=0

$$

を得る。

また、

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AD}&=\mathbf{d}-\mathbf{a}=-2(\mathbf{p}+\mathbf{q}),\\ \overrightarrow{BC}&=\mathbf{c}-\mathbf{b}=-2(\mathbf{p}-\mathbf{q}) \end{aligned}

$$

であり、条件 $AD=BC$ より

$$ \mathbf{p}\cdot\mathbf{q}=0

$$

を得る。

したがって、$\mathbf{p},\mathbf{q},\mathbf{r}$ は互いに直交する。

四面体 $ABCD$ は同一平面上にない4点からなるので、$\mathbf{p},\mathbf{q},\mathbf{r}$ はいずれも零ベクトルではない。よって、

$$ |\mathbf{p}|^2>0,\qquad |\mathbf{q}|^2>0,\qquad |\mathbf{r}|^2>0

$$

である。

まず、$\angle BAC$ を調べる。

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AC} &={-2(\mathbf{q}+\mathbf{r})}\cdot{-2(\mathbf{p}+\mathbf{r})}\\ &=4(\mathbf{q}+\mathbf{r})\cdot(\mathbf{p}+\mathbf{r})\\ &=4(\mathbf{q}\cdot\mathbf{p}+\mathbf{q}\cdot\mathbf{r}+\mathbf{r}\cdot\mathbf{p}+|\mathbf{r}|^2)\\ &=4|\mathbf{r}|^2\\ &>0 \end{aligned}

$$

である。よって $\angle BAC$ は鋭角である。

次に、$\angle ABC$ を調べる。

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{BA}\cdot\overrightarrow{BC} &={2(\mathbf{q}+\mathbf{r})}\cdot{2(\mathbf{q}-\mathbf{p})}\\ &=4(\mathbf{q}+\mathbf{r})\cdot(\mathbf{q}-\mathbf{p})\\ &=4(|\mathbf{q}|^2-\mathbf{q}\cdot\mathbf{p}+\mathbf{r}\cdot\mathbf{q}-\mathbf{r}\cdot\mathbf{p})\\ &=4|\mathbf{q}|^2\\ &>0 \end{aligned}

$$

である。よって $\angle ABC$ は鋭角である。

最後に、$\angle ACB$ を調べる。

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{CA}\cdot\overrightarrow{CB} &={2(\mathbf{p}+\mathbf{r})}\cdot{2(\mathbf{p}-\mathbf{q})}\\ &=4(\mathbf{p}+\mathbf{r})\cdot(\mathbf{p}-\mathbf{q})\\ &=4(|\mathbf{p}|^2-\mathbf{p}\cdot\mathbf{q}+\mathbf{r}\cdot\mathbf{p}-\mathbf{r}\cdot\mathbf{q})\\ &=4|\mathbf{p}|^2\\ &>0 \end{aligned}

$$

である。よって $\angle ACB$ は鋭角である。

以上より、三角形 $ABC$ の3つの内角はすべて鋭角である。

解説

この問題の要点は、向かい合う辺の長さが等しいという条件を直接角度に結びつけようとしないことである。

重心を原点にして4頂点を

$$ \mathbf{p}+\mathbf{q}+\mathbf{r},\quad \mathbf{p}-\mathbf{q}-\mathbf{r},\quad -\mathbf{p}+\mathbf{q}-\mathbf{r},\quad -\mathbf{p}-\mathbf{q}+\mathbf{r}

$$

と置くと、向かい合う辺の等しさが

$$ |\mathbf{x}+\mathbf{y}|=|\mathbf{x}-\mathbf{y}|

$$

の形になる。この形は、2乗することでただちに $\mathbf{x}\cdot\mathbf{y}=0$ を与える。

その結果、$\mathbf{p},\mathbf{q},\mathbf{r}$ が互いに直交し、三角形 $ABC$ の各角の内積がそれぞれ正の数になる。内積が正であることは、その角が鋭角であることと同値である。

答え

三角形 $ABC$ の各角について

$$ \angle BAC<90^\circ,\qquad \angle ABC<90^\circ,\qquad \angle ACB<90^\circ

$$

が成り立つ。

したがって、三角形 $ABC$ は鋭角三角形である。

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