基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題8 解説
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解説
方針・初手
直円錐の軸は $z$ 軸である。高さ $z$ のところでの断面円の半径が、相似により $z$ に比例することを使う。
点 $P(1,1,1)$ からの最短距離は、回転対称性を利用して、$P$ と $z$ 軸を含む平面内で考えればよい。
解法1
底面の中心は $(0,0,\sqrt{3})$、底面の半径は $1$ である。頂点は原点であるから、$0 \leqq z \leqq \sqrt{3}$ において、高さ $z$ の断面円の半径 $r$ は相似より
$$ r=\frac{z}{\sqrt{3}}
$$
である。
よって、側面 $S$ 上の点 $(x,y,z)$ は
$$ x^2+y^2=r^2=\frac{z^2}{3}
$$
を満たす。したがって、側面 $S$ は
$$ S:\ x^2+y^2=\frac{z^2}{3},\quad 0 \leqq z \leqq \sqrt{3}
$$
で表される。
次に、点 $P(1,1,1)$ から $S$ までの距離を求める。
$S$ 上の点の高さを $z$ と固定する。このとき、その断面は $xy$ 平面に平行な平面上の円であり、その半径は
$$ r=\frac{z}{\sqrt{3}}
$$
である。
点 $P$ の $xy$ 平面への射影は $(1,1)$ で、その原点からの距離は $\sqrt{2}$ である。したがって、高さ $z$ における断面円上で $P$ に最も近い点は、$(1,1)$ と同じ方向にある点である。
よって、その点は
$$ \left(\frac{r}{\sqrt{2}},\frac{r}{\sqrt{2}},z\right) = \left(\frac{z}{\sqrt{6}},\frac{z}{\sqrt{6}},z\right)
$$
と書ける。
したがって、点 $P$ からその点までの距離の2乗を $f(z)$ とすると、
$$ \begin{aligned} f(z) &= \left(1-\frac{z}{\sqrt{6}}\right)^2 + \left(1-\frac{z}{\sqrt{6}}\right)^2 + (1-z)^2 \\ &= 2\left(1-\frac{z}{\sqrt{6}}\right)^2+(1-z)^2 \\ &= \left(\sqrt{2}-\frac{z}{\sqrt{3}}\right)^2+(1-z)^2. \end{aligned}
$$
これを整理すると、
$$ \begin{aligned} f(z) &= \left(\frac{z}{\sqrt{3}}-\sqrt{2}\right)^2+(z-1)^2 \\ &= \frac{z^2}{3}-2z\sqrt{\frac{2}{3}}+2+z^2-2z+1 \\ &= \frac{4}{3}z^2-2\left(1+\sqrt{\frac{2}{3}}\right)z+3. \end{aligned}
$$
ここで $0 \leqq z \leqq \sqrt{3}$ である。$f(z)$ は下に凸の2次関数であり、最小となる $z$ は
$$ \begin{aligned} f'(z) &= \frac{8}{3}z-2\left(1+\sqrt{\frac{2}{3}}\right)=0 \end{aligned}
$$
より、
$$ z=\frac{3}{4}\left(1+\sqrt{\frac{2}{3}}\right) = \frac{3+\sqrt{6}}{4}
$$
である。
これは
$$ 0 \leqq \frac{3+\sqrt{6}}{4} \leqq \sqrt{3}
$$
を満たすので、区間内で最小値を与える。
このとき、
$$ \begin{aligned} f_{\min} &= 3-\frac{3}{4}\left(1+\sqrt{\frac{2}{3}}\right)^2 \\ &= 3-\frac{3}{4}\left(\frac{5+2\sqrt{6}}{3}\right) \\ &= 3-\frac{5+2\sqrt{6}}{4} \\ &= \frac{7-2\sqrt{6}}{4}. \end{aligned}
$$
したがって、求める最短距離は
$$ \sqrt{f_{\min}} = \frac{\sqrt{7-2\sqrt{6}}}{2}
$$
である。
解説
この問題の要点は、直円錐の側面を「高さ $z$ の断面円の半径」で表すことである。底面の半径が $1$、高さが $\sqrt{3}$ なので、半径は $r=z/\sqrt{3}$ となる。
また、最短距離の計算では、いきなり3変数で最小化しようとすると処理が重くなる。直円錐は $z$ 軸まわりに回転対称であり、点 $P(1,1,1)$ の $xy$ 成分は $(1,1)$ であるから、最短点は $(1,1)$ と同じ方向の母線上にある。この対称性を使うと、1変数 $z$ の2次関数の最小化に帰着できる。
答え
**(1)**
$$ S:\ x^2+y^2=\frac{z^2}{3},\quad 0 \leqq z \leqq \sqrt{3}
$$
**(2)**
$$ \frac{\sqrt{7-2\sqrt{6}}}{2}
$$