基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題19 解説
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解説
方針・初手
中点を扱う問題なので、各点の位置ベクトルを文字で置く。 四面体の形に依存しない性質であるため、ベクトル計算で平面上にあることを示すのが最も自然である。
解法1
点 $A,B,C,D$ の位置ベクトルをそれぞれ
$$ \vec{a},\vec{b},\vec{c},\vec{d}
$$
とする。
$O,P,Q,R$ はそれぞれ辺 $AB,BC,CD,DA$ の中点であるから、
$$ \vec{o}=\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2},\quad \vec{p}=\frac{\vec{b}+\vec{c}}{2},\quad \vec{q}=\frac{\vec{c}+\vec{d}}{2},\quad \vec{r}=\frac{\vec{d}+\vec{a}}{2}
$$
である。
まず、
$$ \overrightarrow{OP} =\vec{p}-\vec{o} =\frac{\vec{b}+\vec{c}}{2}-\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} =\frac{\vec{c}-\vec{a}}{2}
$$
また、
$$ \overrightarrow{OR} =\vec{r}-\vec{o} =\frac{\vec{d}+\vec{a}}{2}-\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} =\frac{\vec{d}-\vec{b}}{2}
$$
である。
一方、
$$ \overrightarrow{OQ} =\vec{q}-\vec{o} =\frac{\vec{c}+\vec{d}}{2}-\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} =\frac{\vec{c}-\vec{a}}{2}+\frac{\vec{d}-\vec{b}}{2}
$$
したがって、
$$ \overrightarrow{OQ} =\overrightarrow{OP}+\overrightarrow{OR}
$$
である。
これにより、$Q$ は点 $O$ から $\overrightarrow{OP}$ と $\overrightarrow{OR}$ を足した位置にあるので、四点 $O,P,Q,R$ は同一平面上にあり、$OPQR$ は平行四辺形である。
次に、点 $E$ を辺 $AC$ 上、点 $F$ を辺 $BD$ 上に任意にとる。 $E$ は $AC$ 上にあるから、ある実数 $s$ を用いて
$$ \vec{e}=(1-s)\vec{a}+s\vec{c}
$$
と表せる。辺上の点であるから $0\leq s\leq 1$ である。
同様に、$F$ は $BD$ 上にあるから、ある実数 $t$ を用いて
$$ \vec{f}=(1-t)\vec{b}+t\vec{d}
$$
と表せる。ただし $0\leq t\leq 1$ である。
線分 $EF$ の中点を $M$ とすると、
$$ \vec{m} =\frac{\vec{e}+\vec{f}}{2} =\frac{(1-s)\vec{a}+s\vec{c}+(1-t)\vec{b}+t\vec{d}}{2}
$$
である。ここで、$O$ から $M$ へのベクトルを計算すると、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OM} &=\vec{m}-\vec{o} \\ &=\frac{(1-s)\vec{a}+s\vec{c}+(1-t)\vec{b}+t\vec{d}}{2} -\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2} \\ &=\frac{s(\vec{c}-\vec{a})+t(\vec{d}-\vec{b})}{2} \\ &=s\frac{\vec{c}-\vec{a}}{2}+t\frac{\vec{d}-\vec{b}}{2} \\ &=s\overrightarrow{OP}+t\overrightarrow{OR} \end{aligned}
$$
となる。
つまり、$\overrightarrow{OM}$ は $\overrightarrow{OP}$ と $\overrightarrow{OR}$ の一次結合で表される。したがって、$M$ は点 $O$ を通り、方向ベクトル $\overrightarrow{OP},\overrightarrow{OR}$ で張られる平面上にある。
この平面は、すでに示したように四点 $O,P,Q,R$ を含む平面である。よって、線分 $EF$ の中点は、四点 $O,P,Q,R$ を含む平面上にある。
解説
この問題の中心は、中点の位置ベクトルを正確に置くことである。
(1) では
$$ \overrightarrow{OQ} =\overrightarrow{OP}+\overrightarrow{OR}
$$
が成り立つため、$OPQR$ が平行四辺形であることも同時に分かる。
(2) では、$E$ を $AC$ 上の点として
$$ \vec{e}=(1-s)\vec{a}+s\vec{c}
$$
と置き、$F$ を $BD$ 上の点として
$$ \vec{f}=(1-t)\vec{b}+t\vec{d}
$$
と置くのが定石である。中点 $M$ について $\overrightarrow{OM}$ を計算すると、$\overrightarrow{OP},\overrightarrow{OR}$ の一次結合で表されるため、平面 $OPR$ 上にあることが示される。
答え
**(1)**
$$ \overrightarrow{OQ} =\overrightarrow{OP}+\overrightarrow{OR}
$$
**(2)**
線分 $EF$ の中点を $M$ とすると、
$$ \overrightarrow{OM} =s\overrightarrow{OP}+t\overrightarrow{OR}
$$
と表される。したがって、$M$ は四点 $O,P,Q,R$ を含む平面上にある。