基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題32 解説
数学Cの空間ベクトル「空間ベクトル」にある問題32の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
点 $Q$ の $x$ 座標を $t$ とおく。曲線 $y=x^2-1$ 上の点なので
$$ Q=(t,t^2-1,0)
$$
であり、$yz$ 平面に関して対称な点 $R$ は $x$ 座標の符号だけが反転するから
$$ R=(-t,t^2-1,0)
$$
である。
角 $\angle QPR$ は、ベクトル $\overrightarrow{PQ}$ と $\overrightarrow{PR}$ の内積から求める。
解法1
$P=(0,0,\sqrt{6})$ より、
$$ \overrightarrow{PQ}=(t,t^2-1,-\sqrt{6}),\qquad \overrightarrow{PR}=(-t,t^2-1,-\sqrt{6})
$$
である。
したがって、内積は
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{PQ}\cdot\overrightarrow{PR} &=t(-t)+(t^2-1)^2+(-\sqrt{6})^2\\ &=-t^2+(t^2-1)^2+6 \end{aligned}
$$
である。また、対称性より $|\overrightarrow{PQ}|=|\overrightarrow{PR}|$ であり、
$$ |\overrightarrow{PQ}|^2=t^2+(t^2-1)^2+6
$$
である。
よって、
$$ \cos\angle QPR = \frac{-t^2+(t^2-1)^2+6}{t^2+(t^2-1)^2+6}
$$
となる。
ここで $s=t^2$ とおくと $s\geqq 0$ であり、
$$ \cos\angle QPR = \frac{s^2-3s+7}{s^2-s+7}
$$
である。
**(1)**
$t=\sqrt{2}$ のとき、$s=2$ であるから、
$$ \begin{aligned} \cos\angle QPR &= \frac{2^2-3\cdot 2+7}{2^2-2+7}\\ &= \frac{5}{9} \end{aligned} $$
である。したがって、
$$ \angle QPR=\cos^{-1}\frac{5}{9}
$$
である。
**(2)**
$\angle QPR\geqq \dfrac{\pi}{3}$ となる条件を考える。
$0\leqq \angle QPR\leqq \pi$ の範囲では、角が大きいほど余弦の値は小さくなる。したがって、
$$ \angle QPR\geqq \frac{\pi}{3}
$$
は
$$ \cos\angle QPR\leqq \frac12
$$
と同値である。
よって、
$$ \frac{s^2-3s+7}{s^2-s+7}\leqq \frac12
$$
を解けばよい。
分母について、
$$ s^2-s+7=\left(s-\frac12\right)^2+\frac{27}{4}>0
$$
であるから、両辺に分母をかけても不等号の向きは変わらない。
$$ \begin{aligned} \frac{s^2-3s+7}{s^2-s+7}\leqq \frac12 &\Longleftrightarrow 2(s^2-3s+7)\leqq s^2-s+7\\ &\Longleftrightarrow s^2-5s+7\leqq 0 \end{aligned}
$$
しかし、
$$ s^2-5s+7 = \left(s-\frac52\right)^2+\frac34>0
$$
である。
したがって、この不等式を満たす実数 $s$ は存在しない。よって、条件を満たす点 $Q$ は存在しない。
解説
この問題では、$Q$ と $R$ が $yz$ 平面に関して対称であるため、$Q$ の $x$ 座標を $t$ とおくと $R$ の $x$ 座標は $-t$ になる。したがって、角 $\angle QPR$ は $t^2$ だけで決まる。
重要なのは、角の条件を余弦の条件に直すときである。$\angle QPR\geqq \pi/3$ は、$\cos\angle QPR\geqq 1/2$ ではなく、$\cos\angle QPR\leqq 1/2$ である。余弦は $0\leqq \theta\leqq \pi$ で単調減少するため、この向きになる。
計算の結果、$\angle QPR\geqq \pi/3$ を満たす $Q$ は存在しない。したがって、$xy$ 平面上に図示すべき範囲は空集合である。
答え
**(1)**
$$ \angle QPR=\cos^{-1}\frac{5}{9}
$$
**(2)**
条件を満たす点 $Q$ は存在しない。したがって、$xy$ 平面上の動きうる範囲は空集合である。