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数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題84 解説

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数学C空間ベクトル空間ベクトル問題84
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数学C 空間ベクトル 空間ベクトル 問題84の問題画像
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解説

方針・初手

$AC$ と $BD$ の垂直条件は、ベクトルの内積で表すのが最も直接的である。

点 $A$ を基準にして、$\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC},\overrightarrow{AD}$ を置き、与えられた長さの等式を内積で展開する。すると、ちょうど $\overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{BD}=0$ が得られる。

解法1

点 $A$ を原点と考え、次のようにおく。

$$ \overrightarrow{AB}=\mathbf{b},\qquad \overrightarrow{AC}=\mathbf{c},\qquad \overrightarrow{AD}=\mathbf{d}

$$

このとき、

$$ AB^2=|\mathbf{b}|^2,\quad AC^2=|\mathbf{c}|^2,\quad AD^2=|\mathbf{d}|^2

$$

である。また、

$$ \overrightarrow{BC}=\mathbf{c}-\mathbf{b},\qquad \overrightarrow{CD}=\mathbf{d}-\mathbf{c},\qquad \overrightarrow{BD}=\mathbf{d}-\mathbf{b}

$$

である。

まず、条件

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

をベクトルで書き直すと、

$$ |\mathbf{d}|^2+|\mathbf{c}-\mathbf{b}|^2 = |\mathbf{b}|^2+|\mathbf{d}-\mathbf{c}|^2

$$

となる。

ここで両辺を展開する。

$$ |\mathbf{d}|^2+\left(|\mathbf{c}|^2-2\mathbf{b}\cdot\mathbf{c}+|\mathbf{b}|^2\right) = |\mathbf{b}|^2+\left(|\mathbf{d}|^2-2\mathbf{c}\cdot\mathbf{d}+|\mathbf{c}|^2\right)

$$

両辺に共通して現れる $|\mathbf{b}|^2,|\mathbf{c}|^2,|\mathbf{d}|^2$ を消去すると、

$$ -2\mathbf{b}\cdot\mathbf{c} = -2\mathbf{c}\cdot\mathbf{d}

$$

したがって、

$$ \mathbf{b}\cdot\mathbf{c} = \mathbf{c}\cdot\mathbf{d}

$$

である。これを移項すると、

$$ \mathbf{c}\cdot(\mathbf{d}-\mathbf{b})=0

$$

となる。

ここで、

$$ \mathbf{c}=\overrightarrow{AC},\qquad \mathbf{d}-\mathbf{b}=\overrightarrow{BD}

$$

であるから、

$$ \overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{BD}=0

$$

である。よって、

$$ AC\perp BD

$$

が成り立つ。

逆に、$AC\perp BD$ とする。このとき、

$$ \overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{BD}=0

$$

であるから、

$$ \mathbf{c}\cdot(\mathbf{d}-\mathbf{b})=0

$$

となる。したがって、

$$ \mathbf{c}\cdot\mathbf{d}=\mathbf{c}\cdot\mathbf{b}

$$

である。

これを上の展開式に逆に代入すれば、

$$ |\mathbf{d}|^2+|\mathbf{c}-\mathbf{b}|^2 = |\mathbf{b}|^2+|\mathbf{d}-\mathbf{c}|^2

$$

が得られる。すなわち、

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

である。

以上より、$AC$ と $BD$ が垂直であるための必要十分条件は

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

である。

解法2

余弦定理を用いても示せる。

三角形 $ABC$ に余弦定理を用いると、

$$ BC^2=AB^2+AC^2-2AB\cdot AC\cos\angle BAC

$$

である。

また、三角形 $ACD$ に余弦定理を用いると、

$$ CD^2=AD^2+AC^2-2AD\cdot AC\cos\angle CAD

$$

である。

条件

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

にこれらを代入すると、

$$ AD^2+AB^2+AC^2-2AB\cdot AC\cos\angle BAC = AB^2+AD^2+AC^2-2AD\cdot AC\cos\angle CAD

$$

となる。

共通部分を消去すると、

$$ AB\cos\angle BAC = AD\cos\angle CAD

$$

である。

ここで、$AB\cos\angle BAC$ は、$\overrightarrow{AB}$ の $AC$ 方向への射影の長さであり、$AD\cos\angle CAD$ は、$\overrightarrow{AD}$ の $AC$ 方向への射影の長さである。

したがって、この等式は点 $B$ と点 $D$ の $AC$ 方向の成分が等しいことを意味する。よって、ベクトル $\overrightarrow{BD}$ は $AC$ 方向の成分をもたない。

すなわち、

$$ BD\perp AC

$$

である。

逆に、$BD\perp AC$ ならば、点 $B$ と点 $D$ の $AC$ 方向の成分は等しい。したがって、

$$ AB\cos\angle BAC = AD\cos\angle CAD

$$

が成り立つ。

この等式を余弦定理の式に戻すと、

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

が得られる。

よって、$AC\perp BD$ と $AD^2+BC^2=AB^2+CD^2$ は同値である。

解説

この問題の本質は、向かい合う辺 $AC,BD$ の垂直条件を、4本の辺の長さの関係として表すことである。

最も簡潔なのはベクトル解法である。長さの2乗は内積で展開できるため、

$$ |\mathbf{c}-\mathbf{b}|^2,\qquad |\mathbf{d}-\mathbf{c}|^2

$$

を展開すると、不要な項が消えて

$$ \mathbf{c}\cdot(\mathbf{d}-\mathbf{b})=0

$$

だけが残る。

これはそのまま

$$ \overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{BD}=0

$$

を意味するので、必要条件と十分条件を同時に示せる。

答え

四面体 $ABCD$ において、

$$ AC\perp BD

$$

であるための必要十分条件は、

$$ AD^2+BC^2=AB^2+CD^2

$$

である。

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