基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題88 解説
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解説
方針・初手
$\vec{a}$ は単位ベクトルであり,$\vec{b},\vec{c}$ の定義は $\vec{p},\vec{q}$ から順に $\vec{a}$ 方向,さらに $\vec{b}$ 方向の成分を取り除く形である。
したがって,まず $\alpha,\beta$ を内積で求め,その後 $\vec{b}$,$\vec{c}$ を定義通りに計算する。体積は,$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ が互いに垂直になることを利用して求める。
解法1
まず
$$ |\vec{a}|^2=\left(\frac{1}{2}\right)^2+\left(\frac{\sqrt{3}}{2}\right)^2=1
$$
である。
$\alpha=\vec{p}\cdot\vec{a}$ より,
$$ \alpha =1\cdot \frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{3}\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}+1\cdot 0 =\frac{1}{2}+\frac{1}{2} =1
$$
である。同様に,
$$ \beta =\vec{q}\cdot\vec{a} =(-1)\cdot \frac{1}{2}+\sqrt{3}\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}+2\cdot 0 =-\frac{1}{2}+\frac{3}{2} =1
$$
である。
**(1)**
まず $\vec{b}$ を求める。
$$ \vec{b} =\vec{p}-\alpha\vec{a} =\vec{p}-\vec{a}
$$
より,
$$ \vec{b} =\left(1,\frac{\sqrt{3}}{3},1\right) -\left(\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2},0\right) =\left(\frac{1}{2},-\frac{\sqrt{3}}{6},1\right)
$$
となる。
次に $\vec{c}$ を求める。まず
$$ |\vec{b}|^2 =\left(\frac{1}{2}\right)^2+\left(-\frac{\sqrt{3}}{6}\right)^2+1^2 =\frac{1}{4}+\frac{1}{12}+1 =\frac{4}{3}
$$
であり,
$$ \vec{q}\cdot\vec{b} =(-1)\cdot\frac{1}{2} +\sqrt{3}\left(-\frac{\sqrt{3}}{6}\right) +2\cdot 1 =-\frac{1}{2}-\frac{1}{2}+2 =1
$$
である。
したがって,
$$ \vec{c} =\vec{q}-\beta\vec{a}-\frac{\vec{q}\cdot\vec{b}}{|\vec{b}|^2}\vec{b} =\vec{q}-\vec{a}-\frac{3}{4}\vec{b}
$$
である。ここで
$$ \vec{q}-\vec{a} = \left(-1,\sqrt{3},2\right) -\left(\frac{1}{2},\frac{\sqrt{3}}{2},0\right) = \left(-\frac{3}{2},\frac{\sqrt{3}}{2},2\right)
$$
だから,
$$ \vec{c} = \left(-\frac{3}{2},\frac{\sqrt{3}}{2},2\right) -\frac{3}{4} \left(\frac{1}{2},-\frac{\sqrt{3}}{6},1\right)
$$
となる。よって
$$ \vec{c} = \left( -\frac{3}{2}-\frac{3}{8}, \frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{\sqrt{3}}{8}, 2-\frac{3}{4} \right) = \left(-\frac{15}{8},\frac{5\sqrt{3}}{8},\frac{5}{4}\right)
$$
である。
**(2)**
$\vec{b}$ は $\vec{p}$ から $\vec{a}$ 方向の成分を取り除いたベクトルなので,
$$ \vec{a}\cdot\vec{b}=0
$$
である。また,$\vec{c}$ は $\vec{q}$ から $\vec{a}$ 方向と $\vec{b}$ 方向の成分を取り除いたベクトルなので,
$$ \vec{a}\cdot\vec{c}=0,\qquad \vec{b}\cdot\vec{c}=0
$$
である。
したがって,$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ は互いに垂直である。
それぞれの長さを求めると,
$$ |\vec{a}|=1
$$
であり,
$$ |\vec{b}|=\sqrt{\frac{4}{3}}=\frac{2}{\sqrt{3}}
$$
である。また,
$$ |\vec{c}|^2 =\left(-\frac{15}{8}\right)^2+\left(\frac{5\sqrt{3}}{8}\right)^2+\left(\frac{5}{4}\right)^2 =\frac{225}{64}+\frac{75}{64}+\frac{25}{16} =\frac{25}{4}
$$
より,
$$ |\vec{c}|=\frac{5}{2}
$$
である。
四面体 $OABC$ の体積は,$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ を3辺とする直方体の体積の $\frac{1}{6}$ であるから,
$$ V =\frac{1}{6}|\vec{a}|,|\vec{b}|,|\vec{c}| =\frac{1}{6}\cdot 1\cdot \frac{2}{\sqrt{3}}\cdot \frac{5}{2} =\frac{5}{6\sqrt{3}} =\frac{5\sqrt{3}}{18}
$$
である。
解説
この問題は,グラム・シュミットの直交化を成分計算で実行する問題である。
$\vec{b}=\vec{p}-\alpha\vec{a}$ は,$\vec{p}$ から $\vec{a}$ 方向の成分を除いたものなので $\vec{a}$ と垂直になる。さらに $\vec{c}$ は,$\vec{q}$ から $\vec{a}$ 方向と $\vec{b}$ 方向の成分を除いたものなので,$\vec{a},\vec{b}$ のどちらとも垂直になる。
体積計算では,直接行列式を計算してもよいが,直交性に気づけば
$$ \frac{1}{6}|\vec{a}|,|\vec{b}|,|\vec{c}|
$$
で求められるため,計算量を大きく減らせる。
答え
**(1)**
$$ \vec{b} = \left(\frac{1}{2},-\frac{\sqrt{3}}{6},1\right), \qquad \vec{c} = \left(-\frac{15}{8},\frac{5\sqrt{3}}{8},\frac{5}{4}\right)
$$
**(2)**
$$ V=\frac{5\sqrt{3}}{18}
$$