基礎問題集

数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題91 解説

数学Cの空間ベクトル「空間ベクトル」にある問題91の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。

MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。

数学C空間ベクトル空間ベクトル問題91
  • 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
  • ログイン後にAI質問で復習
  • ログイン後に学習履歴を保存
数学C 空間ベクトル 空間ベクトル 問題91の問題画像
問題画像のプレビュー

解説

方針・初手

正十二面体の各面は正五角形であり、各頂点では3つの正五角形が集まる。したがって、点 $O$ から出る3本の辺 $\vec a,\vec b,\vec c$ の任意の2本は、同じ正五角形の隣り合う2辺である。

まず正五角形の対角線の長さを求め、それを用いて内積を決める。その後、正五角形の連続する辺のベクトル関係を使って、$\overrightarrow{CD}$ や $\overrightarrow{OF}$ を順に表す。

解法1

正五角形の1辺を $1$、対角線の長さを $\varphi$ とする。正五角形内の相似関係より

$$ \varphi^2=\varphi+1

$$

であるから、

$$ \varphi=\frac{1+\sqrt5}{2}

$$

である。

点 $A,O,B$ は同じ正五角形の連続する3頂点なので、$AB$ はその正五角形の対角線である。したがって

$$ |\vec b-\vec a|=\varphi

$$

である。よって

$$ |\vec b-\vec a|^2=|\vec a|^2+|\vec b|^2-2\vec a\cdot \vec b

$$

より、

$$ \varphi^2=2-2\vec a\cdot \vec b

$$

となる。したがって

$$ \vec a\cdot \vec b =\frac{2-\varphi^2}{2} =\frac{1-\sqrt5}{4}

$$

である。

同様に、$\vec a,\vec b,\vec c$ の任意の2つは、正五角形の隣り合う2辺をなすので、以後

$$ \vec a\cdot \vec b=\vec b\cdot \vec c=\vec c\cdot \vec a =\frac{1-\sqrt5}{4}

$$

を用いる。

ここで

$$ q=\varphi-1=\frac{\sqrt5-1}{2}

$$

とおく。

まず $\overrightarrow{CD}$ を求める。点 $A,O,C,D$ は同じ正五角形上にこの順で並んでいるので、$\overrightarrow{CD}$ は $\vec a,\vec c$ の一次結合で表せる。そこで

$$ \overrightarrow{CD}=x\vec a+y\vec c

$$

とおく。

また、点 $C$ における2辺 $\overrightarrow{CO}=-\vec c$ と $\overrightarrow{CD}$ のなす角は正五角形の内角であるから、

$$ (-\vec c)\cdot \overrightarrow{CD} =\frac{1-\sqrt5}{4}

$$

すなわち

$$ \vec c\cdot \overrightarrow{CD} =\frac{\sqrt5-1}{4}

$$

である。$\overrightarrow{CD}=x\vec a+y\vec c$ を代入すると

$$ x\frac{1-\sqrt5}{4}+y=\frac{\sqrt5-1}{4}

$$

である。また $CD=1$ より

$$ x^2+y^2+2xy\frac{1-\sqrt5}{4}=1

$$

である。これを解き、正五角形の並び $A,O,C,D$ に合う解を選ぶと

$$ x=1,\qquad y=\frac{\sqrt5-1}{2}=q

$$

となる。よって

$$ \overrightarrow{CD}=\vec a+q\vec c

$$

である。

次に $\overrightarrow{OF}$ を求める。$G$ を、点 $B,O,C$ を含む正五角形において $C$ に隣接し、$O$ でない頂点とする。同じ考え方により

$$ \overrightarrow{CG}=\vec b+q\vec c

$$

である。

ここで

$$ \vec u=\overrightarrow{CD}=\vec a+q\vec c,\qquad \vec v=\overrightarrow{CG}=\vec b+q\vec c

$$

とおく。

辺 $CD$ を共有するもう一方の正五角形では、頂点は $D,C,G,\ldots,F$ の順に並ぶ。したがって、その正五角形の連続する辺ベクトルを

$$ \vec e_1=\overrightarrow{DC}=-\vec u,\qquad \vec e_2=\overrightarrow{CG}=\vec v

$$

とおくことができる。

正五角形の連続する3辺のベクトルについて、前と同じ関係から

$$ \vec e_{i+2}=-\vec e_i+q\vec e_{i+1}

$$

が成り立つ。よって

$$ \begin{aligned} \vec e_3&=-\vec e_1+q\vec e_2 =\vec u+q\vec v,\\ \vec e_4&=-\vec e_2+q\vec e_3 =q\vec u-q\vec v,\\ \vec e_5&=-\vec e_3+q\vec e_4 =-q\vec u-\vec v. \end{aligned}

$$

この $\vec e_5$ は $\overrightarrow{FD}$ であるから、

$$ \overrightarrow{DF}=q\vec u+\vec v

$$

である。したがって

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{DF} &=q(\vec a+q\vec c)+(\vec b+q\vec c)\\ &=q\vec a+\vec b+(q^2+q)\vec c. \end{aligned}

$$

ここで $q^2+q=1$ なので、

$$ \overrightarrow{DF}=q\vec a+\vec b+\vec c

$$

である。

したがって

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OF} &=\overrightarrow{OC}+\overrightarrow{CD}+\overrightarrow{DF}\\ &=\vec c+(\vec a+q\vec c)+(q\vec a+\vec b+\vec c)\\ &=(1+q)\vec a+\vec b+(2+q)\vec c. \end{aligned}

$$

$1+q=\varphi$、$2+q=\varphi^2$ より、

$$ \overrightarrow{OF}=\varphi\vec a+\vec b+\varphi^2\vec c

$$

である。

次に、$O$ から平面 $ABD$ に下ろした垂線の足を $H$ とする。

先ほど求めた

$$ \overrightarrow{CD}=\vec a+q\vec c

$$

より、

$$ \overrightarrow{OD} =\overrightarrow{OC}+\overrightarrow{CD} =\vec c+\vec a+q\vec c =\vec a+\varphi\vec c

$$

である。したがって

$$ \overrightarrow{AD}=\varphi\vec c,\qquad \overrightarrow{AB}=\vec b-\vec a

$$

である。

$\overrightarrow{OH}$ を

$$ \overrightarrow{OH}=x\vec a+y\vec b+z\vec c

$$

とおく。点 $H$ は平面 $ABD$ 上にあるので、

$$ x+y=1

$$

が成り立つ。

また、$OH$ は平面 $ABD$ に垂直だから、

$$ \overrightarrow{OH}\cdot(\vec b-\vec a)=0,\qquad \overrightarrow{OH}\cdot \vec c=0

$$

である。

まず

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{OH}\cdot(\vec b-\vec a) &=(x\vec a+y\vec b+z\vec c)\cdot(\vec b-\vec a)\\ &=(1-\vec a\cdot\vec b)(y-x) \end{aligned}

$$

であるから、

$$ x=y

$$

である。これと $x+y=1$ より

$$ x=y=\frac12

$$

である。

さらに

$$ \overrightarrow{OH}\cdot\vec c=0

$$

より、

$$ \frac12\vec a\cdot\vec c+\frac12\vec b\cdot\vec c+z=0

$$

である。したがって

$$ z=-\frac{1-\sqrt5}{4} =\frac{\sqrt5-1}{4}

$$

となる。

よって

$$ \overrightarrow{OH} =\frac12\vec a+\frac12\vec b+\frac{\sqrt5-1}{4}\vec c

$$

である。

最後に長さを求める。$q=\dfrac{\sqrt5-1}{2}$ とすると、

$$ \overrightarrow{OH} =\frac12(\vec a+\vec b)+\frac q2\vec c

$$

である。また

$$ \vec a\cdot\vec b=\vec b\cdot\vec c=\vec c\cdot\vec a=-\frac q2

$$

であるから、

$$ \begin{aligned} |\overrightarrow{OH}|^2 &=\left|\frac12(\vec a+\vec b)+\frac q2\vec c\right|^2\\ &=\frac14|\vec a+\vec b|^2+\frac q2(\vec a+\vec b)\cdot\vec c+\frac{q^2}{4}\\ &=\frac14(2-q)+\frac q2(-q)+\frac{q^2}{4}\\ &=\frac12-\frac q4-\frac{q^2}{4}\\ &=\frac12-\frac{q+q^2}{4}. \end{aligned}

$$

$q^2+q=1$ より、

$$ |\overrightarrow{OH}|^2=\frac14

$$

である。したがって

$$ |\overrightarrow{OH}|=\frac12

$$

である。

解説

この問題の中心は、正十二面体そのものを座標で直接扱うのではなく、各面が正五角形であることを利用して、辺ベクトルを順に伝播させる点にある。

正五角形の対角線の長さは黄金比 $\varphi=\dfrac{1+\sqrt5}{2}$ であり、これにより点 $O$ から出る3本の辺ベクトルの内積が決まる。そこから先は、隣り合う正五角形に対して同じベクトル関係を繰り返すだけで、$\overrightarrow{CD}$ や $\overrightarrow{OF}$ が求まる。

垂線の足 $H$ については、平面 $ABD$ 上にある条件と、平面内の2方向 $\overrightarrow{AB}$、$\overrightarrow{AD}$ に垂直である条件を連立するのが最も整理しやすい。

答え

**(1)**

正五角形の対角線の長さは

$$ \frac{1+\sqrt5}{2}

$$

であり、

$$ \vec a\cdot\vec b=\frac{1-\sqrt5}{4}

$$

である。

**(2)**

$$ \overrightarrow{CD} = \vec a+\frac{\sqrt5-1}{2}\vec c

$$

であり、

$$ \overrightarrow{OF} = \frac{1+\sqrt5}{2}\vec a +\vec b +\frac{3+\sqrt5}{2}\vec c

$$

である。

**(3)**

$$ \overrightarrow{OH} = \frac12\vec a+\frac12\vec b+\frac{\sqrt5-1}{4}\vec c

$$

であり、その長さは

$$ \frac12

$$

である。

認証状態を確認しています...
MathGrAIl
使い方 マイページ

大学入試数学を、1問ずつ深く解く。

大学別演習と分野別基礎問題演習に対応。解説閲覧とAI質問で効率よく学べます。

今日の一問
基礎問題集から毎日1問を出題します
-
読み込み中...
今日の一問を準備しています...

読み込み中...

科目を選択してください

トピックを選ぶと問題一覧を表示します。

読み込み中...

演習条件を選択してください

大学・文理を選ぶと、年度ごとの問題一覧を表示します。

年度・問題を読み込み中...
- - - -
年度一覧から解きたい問題を選択してください。
答案画像を提出すると、AIが採点して改善点を返します。最大3枚まで追加できます。
クリックまたはドラッグ&ドロップで答案画像を選択(最大3枚)
この問題について質問してください。