基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題93 解説
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解説
方針・初手
中点の位置ベクトルをすべて $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ で表し、各線分の中点を見る。四面体の向かい合う辺の中点を結ぶ線分は、共通の中点をもつことが核心である。
また、$\vec{p},\vec{q},\vec{r}$ はそれぞれ $LP,MQ,NR$ の方向ベクトルであるから、まずこれらを $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ で表し、その連立関係を解く。
解法1
点 $O$ を原点として考える。各中点の位置ベクトルは
$$ \vec{OL}=\frac{\vec{a}}{2},\quad \vec{OM}=\frac{\vec{b}}{2},\quad \vec{ON}=\frac{\vec{c}}{2}
$$
$$ \vec{OP}=\frac{\vec{b}+\vec{c}}{2},\quad \vec{OQ}=\frac{\vec{c}+\vec{a}}{2},\quad \vec{OR}=\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}
$$
である。
まず、線分 $LP$ の中点の位置ベクトルは
$$ \frac{1}{2}\left(\frac{\vec{a}}{2}+\frac{\vec{b}+\vec{c}}{2}\right) = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{4}
$$
である。同様に、線分 $MQ$ の中点の位置ベクトルは
$$ \frac{1}{2}\left(\frac{\vec{b}}{2}+\frac{\vec{c}+\vec{a}}{2}\right) = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{4}
$$
であり、線分 $NR$ の中点の位置ベクトルも
$$ \frac{1}{2}\left(\frac{\vec{c}}{2}+\frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}\right) = \frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{4}
$$
である。
したがって、線分 $LP,MQ,NR$ はいずれも同じ点
$$ G\colon \vec{OG}=\frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{4}
$$
を通る。よって、$LP,MQ,NR$ は $1$ 点で交わる。
次に、$\vec{p},\vec{q},\vec{r}$ を $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ で表す。
$$ \begin{aligned} \vec{p}=\vec{LP} &= \frac{\vec{b}+\vec{c}}{2}-\frac{\vec{a}}{2}\\ &= \frac{-\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{2} \end{aligned} $$
$$ \begin{aligned} \vec{q}=\vec{MQ} &= \frac{\vec{c}+\vec{a}}{2}-\frac{\vec{b}}{2}\\ &= \frac{\vec{a}-\vec{b}+\vec{c}}{2} \end{aligned} $$
$$ \begin{aligned} \vec{r}=\vec{NR} &= \frac{\vec{a}+\vec{b}}{2}-\frac{\vec{c}}{2}\\ &= \frac{\vec{a}+\vec{b}-\vec{c}}{2} \end{aligned} $$
このとき、
$$ \vec{q}+\vec{r} = \frac{\vec{a}-\vec{b}+\vec{c}}{2} + \frac{\vec{a}+\vec{b}-\vec{c}}{2} = \vec{a}
$$
である。同様に、
$$ \vec{r}+\vec{p}=\vec{b},\qquad \vec{p}+\vec{q}=\vec{c}
$$
である。したがって
$$ \vec{a}=\vec{q}+\vec{r},\quad \vec{b}=\vec{r}+\vec{p},\quad \vec{c}=\vec{p}+\vec{q}
$$
である。
最後に、$LP,MQ,NR$ が互いに直交するとする。このとき、それぞれの方向ベクトルである $\vec{p},\vec{q},\vec{r}$ は互いに直交する。
点 $X$ は
$$ \vec{AX}=\vec{LP}=\vec{p}
$$
を満たすから、
$$ \vec{OX}=\vec{OA}+\vec{AX} = \vec{a}+\vec{p}
$$
である。ここで $\vec{a}=\vec{q}+\vec{r}$ より
$$ \vec{OX}=\vec{p}+\vec{q}+\vec{r}
$$
となる。
また、
$$ \vec{OA}=\vec{q}+\vec{r},\quad \vec{OB}=\vec{r}+\vec{p},\quad \vec{OC}=\vec{p}+\vec{q}
$$
であるから、
$$ \begin{aligned} \vec{XA} &= \vec{OA}-\vec{OX}\\ &= (\vec{q}+\vec{r})-(\vec{p}+\vec{q}+\vec{r}) \end{aligned} -\vec{p}
$$
$$ \begin{aligned} \vec{XB} &= \vec{OB}-\vec{OX}\\ &= (\vec{r}+\vec{p})-(\vec{p}+\vec{q}+\vec{r}) \end{aligned} -\vec{q}
$$
$$ \begin{aligned} \vec{XC} &= \vec{OC}-\vec{OX}\\ &= (\vec{p}+\vec{q})-(\vec{p}+\vec{q}+\vec{r}) \end{aligned} -\vec{r}
$$
となる。
したがって、四面体 $XABC$ の体積は、互いに直交する $3$ つのベクトル $\vec{XA},\vec{XB},\vec{XC}$ がつくる直方体の体積の $\frac{1}{6}$ である。
よって、
$$ V_{XABC} = \frac{1}{6}|\vec{p}|,|\vec{q}|,|\vec{r}|
$$
である。
解説
この問題の中心は、四面体の向かい合う辺の中点を結ぶ $3$ 本の線分が共通の中点をもつという事実である。これは空間図形の性質として覚えるよりも、位置ベクトルで直接確認する方が安全である。
また、$\vec{p},\vec{q},\vec{r}$ の式
$$ \vec{p}=\frac{-\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{2},\quad \vec{q}=\frac{\vec{a}-\vec{b}+\vec{c}}{2},\quad \vec{r}=\frac{\vec{a}+\vec{b}-\vec{c}}{2}
$$
から、足し合わせるだけで $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ が簡潔に求まる。連立方程式を機械的に解くより、対称性を見るのが速い。
体積の部分では、$X$ を導入した結果、
$$ \vec{XA}=-\vec{p},\quad \vec{XB}=-\vec{q},\quad \vec{XC}=-\vec{r}
$$
となる点が重要である。直交条件により、体積は単純に $3$ 辺の長さの積の $\frac{1}{6}$ になる。
答え
**(1)**
$LP,MQ,NR$ は、いずれも
$$ \vec{OG}=\frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}}{4}
$$
を満たす点 $G$ を通る。よって、$LP,MQ,NR$ は $1$ 点で交わる。
**(2)**
$$ \vec{a}=\vec{q}+\vec{r},\quad \vec{b}=\vec{r}+\vec{p},\quad \vec{c}=\vec{p}+\vec{q}
$$
**(3)**
$$ \boxed{\frac{1}{6}|\vec{p}|,|\vec{q}|,|\vec{r}|}
$$