基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題102 解説
数学Cの空間ベクトル「空間ベクトル」にある問題102の基礎問題と解説ページです。問題と保存済み解説を公開し、ログイン後はAI質問と学習履歴も利用できます。
MathGrAIl の基礎問題集にある公開問題ページです。ログイン前でも問題と保存済み解説を確認でき、ログイン後はAI質問と学習履歴の保存を利用できます。
- 基礎問題の問題画像と保存済み解説を公開
- ログイン後にAI質問で復習
- ログイン後に学習履歴を保存
解説
方針・初手
$P,Q$ はともに直線 $\ell$ 上にあるので,正三角形 $\triangle PQR$ の底辺を $PQ$ と見る。
このとき,$PQ$ の中点を $M$ とすると,正三角形の性質より $RM \perp \ell$ である。したがって,面積を最小にするには,$R$ を直線 $m$ 上で動かしたときの直線 $\ell$ からの距離を最小にすればよい。
解法1
直線 $\ell$ の方向ベクトルは
$$ \boldsymbol{u}=(0,-1,1)
$$
である。また,直線 $m$ は $B(0,2,1)$ から $C(-2,2,-3)$ へ向かうので,方向ベクトルとして
$$ \boldsymbol{v}=(1,0,2)
$$
をとることができる。
したがって,直線 $\ell$ 上の点 $M$,直線 $m$ 上の点 $R$ をそれぞれ
$$ M=(0,-t,t),\qquad R=(r,2,1+2r)
$$
とおく。
面積を最小にするには,$R$ から $\ell$ へ下ろした垂線の足が $M$ となればよい。さらに,$R$ が $m$ 上で最短距離を与える点であるためには,ベクトル $\overrightarrow{MR}$ が $\ell$ と $m$ の両方に垂直である。
ここで
$$ \overrightarrow{MR}=R-M=(r,2+t,1+2r-t)
$$
である。
まず $\overrightarrow{MR}\perp \boldsymbol{u}$ より,
$$ (r,2+t,1+2r-t)\cdot(0,-1,1)=0
$$
すなわち
$$ -(2+t)+(1+2r-t)=0
$$
であるから,
$$ 2r-2t-1=0
$$
となる。よって
$$ t=r-\frac{1}{2}
$$
を得る。
次に $\overrightarrow{MR}\perp \boldsymbol{v}$ より,
$$ (r,2+t,1+2r-t)\cdot(1,0,2)=0
$$
すなわち
$$ r+2(1+2r-t)=0
$$
であるから,
$$ 5r+2-2t=0
$$
となる。
ここに $t=r-\frac{1}{2}$ を代入すると,
$$ 5r+2-2\left(r-\frac{1}{2}\right)=0
$$
より
$$ 3r+3=0
$$
である。したがって
$$ r=-1,\qquad t=-\frac{3}{2}
$$
を得る。
よって,最小距離を与える点は
$$ R=(-1,2,-1)
$$
であり,そのときの垂線の足は
$$ M=\left(0,\frac{3}{2},-\frac{3}{2}\right)
$$
である。
次に,この $M$ を中点として,$\ell$ 上に $P,Q$ をとる。正三角形において,底辺 $PQ$ に対する高さを $h=RM$ とすると,
$$ RM=\frac{\sqrt{3}}{2}PQ
$$
である。
まず
$$ \overrightarrow{MR}=(-1,\frac{1}{2},\frac{1}{2})
$$
だから,
$$ RM^2=1+\frac{1}{4}+\frac{1}{4}=\frac{3}{2}
$$
である。
したがって,$PQ$ の半分の長さは
$$ \frac{PQ}{2}=\frac{RM}{\sqrt{3}}
$$
であり,
$$ \left(\frac{PQ}{2}\right)^2=\frac{RM^2}{3}=\frac{1}{2}
$$
となる。
直線 $\ell$ の方向ベクトル $\boldsymbol{u}=(0,-1,1)$ の長さは $\sqrt{2}$ なので,$\ell$ 上で長さ $\frac{1}{\sqrt{2}}$ だけ進むベクトルは
$$ \frac{1}{\sqrt{2}}\cdot \frac{(0,-1,1)}{\sqrt{2}} =\left(0,-\frac{1}{2},\frac{1}{2}\right)
$$
である。
よって,$M$ を中点として
$$ P=M+\left(0,-\frac{1}{2},\frac{1}{2}\right),\qquad Q=M-\left(0,-\frac{1}{2},\frac{1}{2}\right)
$$
とすればよい。
したがって
$$ P=(0,1,-1),\qquad Q=(0,2,-2)
$$
である。
実際,
$$ PQ=\sqrt{2},\qquad PR=\sqrt{2},\qquad QR=\sqrt{2}
$$
となるので,$\triangle PQR$ は正三角形である。
解説
この問題の要点は,$P,Q$ が同一直線 $\ell$ 上にあるため,正三角形の底辺を $PQ$ と見られることである。
正三角形では,頂点 $R$ から底辺 $PQ$ へ下ろした垂線の足は $PQ$ の中点になる。したがって,面積最小の問題は,直線 $m$ 上の点 $R$ と直線 $\ell$ との距離を最小にする問題に帰着する。
空間内の2直線間の最短距離は,両方の直線の方向ベクトルに垂直な線分で与えられる。この条件を内積で立式するのが最も安定した解法である。
答え
$$ P=(0,1,-1),\qquad Q=(0,2,-2),\qquad R=(-1,2,-1)
$$
ただし,$P,Q$ は入れ替えてもよい。