基礎問題集
数学C 空間ベクトル「空間ベクトル」の問題120 解説
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解説
方針・初手
$\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB},\overrightarrow{OC}$ は互いに直交するので,これらを座標軸にとる。
$$ O=(0,0,0),\quad A=(3,0,0),\quad B=(0,t,0),\quad C=(0,0,4)
$$
とおく。このとき
$$ P=(3x,ty,4z)
$$
である。角が等しい条件は,対応する余弦が等しいことに直して処理する。
解法1
**(1)**
$\angle AOP,\angle BOP,\angle COP$ は,それぞれ $OP$ と $x$ 軸,$y$ 軸,$z$ 軸の正方向とのなす角である。
$OP=(3x,ty,4z)$ であり,$x,y,z$ は正であるから,3つの角が等しいためには,3方向への正の成分が等しければよい。すなわち
$$ 3x=ty=4z
$$
である。
よって
$$ y=\frac{3x}{t},\quad z=\frac{3x}{4}
$$
を得る。
**(2)**
今度は点 $A$ を頂点とする角で考える。各ベクトルは
$$ \overrightarrow{AO}=(-3,0,0),\quad \overrightarrow{AB}=(-3,t,0),\quad \overrightarrow{AC}=(-3,0,4)
$$
また
$$ \overrightarrow{AP}=P-A=(3x-3,ty,4z)
$$
である。
まず $\angle OAP$ の余弦は
$$ \begin{aligned} \cos\angle OAP &= \frac{\overrightarrow{AO}\cdot\overrightarrow{AP}}{|\overrightarrow{AO}|,|\overrightarrow{AP}|}\\ &= \frac{9(1-x)}{3|\overrightarrow{AP}|}\\ &= \frac{3(1-x)}{|\overrightarrow{AP}|} \end{aligned} $$
である。
次に
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AB}\cdot\overrightarrow{AP} &= (-3,t,0)\cdot(3x-3,ty,4z)\\ &= 9(1-x)+t^2y \end{aligned} $$
かつ
$$ |\overrightarrow{AB}|=\sqrt{9+t^2}
$$
より
$$ \cos\angle BAP = \frac{9(1-x)+t^2y}{\sqrt{9+t^2},|\overrightarrow{AP}|}
$$
である。
さらに
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{AC}\cdot\overrightarrow{AP} &= (-3,0,4)\cdot(3x-3,ty,4z)\\ &= 9(1-x)+16z \end{aligned} $$
かつ
$$ |\overrightarrow{AC}|=5
$$
より
$$ \cos\angle CAP = \frac{9(1-x)+16z}{5|\overrightarrow{AP}|}
$$
である。
したがって
$$ \angle OAP=\angle BAP=\angle CAP
$$
であることは
$$ \begin{aligned} \frac{3(1-x)}{|\overrightarrow{AP}|} &= \frac{9(1-x)+t^2y}{\sqrt{9+t^2},|\overrightarrow{AP}|}\\ &= \frac{9(1-x)+16z}{5|\overrightarrow{AP}|} \end{aligned} $$
と同値である。
$|\overrightarrow{AP}|>0$ だから,まず
$$ \frac{9(1-x)+t^2y}{\sqrt{9+t^2}} = 3(1-x)
$$
より
$$ 9(1-x)+t^2y = 3(1-x)\sqrt{9+t^2}
$$
したがって
$$ t^2y = 3(1-x)\left(\sqrt{9+t^2}-3\right)
$$
である。ここで
$$ \sqrt{9+t^2}-3 = \frac{t^2}{\sqrt{9+t^2}+3}
$$
だから
$$ y =
\frac{3(1-x)}{\sqrt{9+t^2}+3}
$$
を得る。
また
$$ \frac{9(1-x)+16z}{5} = 3(1-x)
$$
より
$$ 9(1-x)+16z=15(1-x)
$$
したがって
$$ 16z=6(1-x)
$$
であるから
$$ z=\frac{3(1-x)}{8}
$$
を得る。
なお,$y,z$ は正であるから,この場合には $x<1$ が必要である。
**(3)**
**(1)**
と (2) の条件を同時に満たすには
$$ \frac{3x}{t} = \frac{3(1-x)}{\sqrt{9+t^2}+3}, \quad \frac{3x}{4} = \frac{3(1-x)}{8}
$$
が成り立てばよい。
まず第2式から
$$ \frac{x}{4}=\frac{1-x}{8}
$$
である。よって
$$ 2x=1-x
$$
となるから
$$ x=\frac{1}{3}
$$
である。
これを第1式に代入すると
$$ \frac{1}{t} = \frac{2}{\sqrt{9+t^2}+3}
$$
となる。したがって
$$ \sqrt{9+t^2}+3=2t
$$
である。
よって
$$ \sqrt{9+t^2}=2t-3
$$
であるから,右辺が正であることに注意して両辺を2乗すると
$$ 9+t^2=(2t-3)^2
$$
すなわち
$$ 9+t^2=4t^2-12t+9
$$
である。
整理して
$$ 3t^2-12t=0
$$
より
$$ 3t(t-4)=0
$$
である。$t>0$ だから
$$ t=4
$$
を得る。
このとき
$$ x=\frac{1}{3},\quad y=\frac{3x}{t}=\frac{1}{4},\quad z=\frac{3x}{4}=\frac{1}{4}
$$
となり,いずれも正である。したがって条件を満たす $t$ は確かに存在し,その値は $4$ である。
解説
この問題の要点は,$\overrightarrow{OA},\overrightarrow{OB},\overrightarrow{OC}$ が互いに直交しているため,座標軸として扱える点である。
ただし,$P$ の座標は $(x,y,z)$ ではなく
$$ P=(3x,ty,4z)
$$
である。ここを取り違えると (1) の式がずれる。
**(1)**
は点 $O$ を頂点とする角なので,$OP$ の方向余弦をそろえればよい。一方,(2) は点 $A$ を頂点とする角であり,$AO,AB,AC$ の長さがそれぞれ異なる。そのため,内積を使って余弦を直接比較するのが最も安全である。
答え
**(1)**
$$ y=\frac{3x}{t},\quad z=\frac{3x}{4}
$$
**(2)**
$$ y=\frac{3(1-x)}{\sqrt{9+t^2}+3},\quad z=\frac{3(1-x)}{8}
$$
ただし,正の $y,z$ が必要なので $x<1$ である。
**(3)**
$$ t=4
$$