基礎問題集
数学C 式と曲線「二次曲線の軌跡」の問題1 解説
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解説
方針・初手
点 $P$ の座標を $P=(a,b)$ とおく。放物線 $y=x^2$ 上の点 $(t,t^2)$ における接線を用いて、点 $P$ から引ける2本の接線の接点をパラメータで表す。
そのうえで、2本の接線のなす角が $45^\circ$ である条件を式に直す。ただし、直線どうしの鋭角が $45^\circ$ でも、実際の $\angle QPR$ が $135^\circ$ になる場合があるので、内積の符号も確認する。
解法1
放物線 $y=x^2$ 上の点 $(t,t^2)$ における接線は
$$ y=2tx-t^2
$$
である。この接線が点 $P=(a,b)$ を通る条件は
$$ b=2ta-t^2
$$
すなわち
$$ t^2-2at+b=0
$$
である。
相異なる2本の接線が引けるので、この2次方程式は相異なる2つの実数解をもつ。その解を $u,v$ とすると、接点は
$$ Q=(u,u^2),\qquad R=(v,v^2)
$$
であり、解と係数の関係から
$$ u+v=2a,\qquad uv=b
$$
である。
点 $Q$ における接線の傾きは $2u$、点 $R$ における接線の傾きは $2v$ である。したがって、2本の接線のなす角について
$$ \left|\frac{2u-2v}{1+4uv}\right|=1
$$
が成り立つ。ただし、これは直線どうしの角が $45^\circ$ または $135^\circ$ であることを表すので、後で $\angle QPR=45^\circ$ になる条件を確認する。
まず式を整理する。
$$ 4(u-v)^2=(1+4uv)^2
$$
ここで
$$ (u-v)^2=(u+v)^2-4uv
$$
より、
$$ (u-v)^2=(2a)^2-4b=4(a^2-b)
$$
である。また $uv=b$ だから、
$$ 4\cdot 4(a^2-b)=(1+4b)^2
$$
すなわち
$$ 16(a^2-b)=(1+4b)^2
$$
を得る。これを整理すると
$$ 16a^2-16b=1+8b+16b^2
$$
より
$$ 16b^2+24b+1-16a^2=0
$$
である。平方完成すると
$$ b^2+\frac{3}{2}b+\frac{1}{16}-a^2=0
$$
なので、
$$ \left(b+\frac{3}{4}\right)^2-a^2=\frac{1}{2}
$$
となる。
次に、実際に $\angle QPR=45^\circ$ となる枝を判定する。
ベクトルを計算すると、
$$ \overrightarrow{PQ} = (u-a,u^2-b)
\left(u-\frac{u+v}{2},u^2-uv\right)
(u-v)\left(\frac{1}{2},u\right)
$$
また、
$$ \begin{aligned} \overrightarrow{PR} &= (v-a,v^2-b)\\ &= (v-u)\left(\frac{1}{2},v\right) \end{aligned} $$
である。したがって内積は
$$ \overrightarrow{PQ}\cdot\overrightarrow{PR} = -(u-v)^2\left(\frac{1}{4}+uv\right)
-\frac{(u-v)^2}{4}(1+4b)
$$
となる。
$\angle QPR=45^\circ$ であるためには、内積が正でなければならない。よって
$$ 1+4b<0
$$
すなわち
$$ b<-\frac{1}{4}
$$
である。
したがって、点 $P=(x,y)$ の軌跡は
$$ \left(y+\frac{3}{4}\right)^2-x^2=\frac{1}{2}
$$
のうち、
$$ y<-\frac{1}{4}
$$
を満たす部分である。
この双曲線は
$$ y=-\frac{3}{4}\pm\sqrt{x^2+\frac{1}{2}}
$$
と表せる。条件 $y<-\frac{1}{4}$ を満たすのは下側の枝
$$ y=-\frac{3}{4}-\sqrt{x^2+\frac{1}{2}}
$$
のみである。
よって、図示すべき軌跡は、中心が $\left(0,-\frac{3}{4}\right)$、漸近線が
$$ y=-\frac{3}{4}\pm x
$$
である双曲線
$$ \left(y+\frac{3}{4}\right)^2-x^2=\frac{1}{2}
$$
の下側の枝である。頂点は
$$ \left(0,-\frac{3}{4}-\frac{1}{\sqrt{2}}\right)
$$
である。
解説
この問題では、接点を直接座標で置くのが自然である。放物線 $y=x^2$ の接線は、接点の $x$ 座標を $t$ とすれば
$$ y=2tx-t^2
$$
と簡単に表せるため、点 $P=(a,b)$ を通る条件から接点のパラメータ $u,v$ を2次方程式の解として扱える。
注意すべき点は、傾きの公式から得られる条件だけでは、直線どうしの角が $45^\circ$ か $135^\circ$ かを区別できないことである。実際、双曲線の上側の枝では $\angle QPR=135^\circ$ になり、問題の条件を満たさない。したがって内積の符号により、下側の枝だけを選ぶ必要がある。
答え
点 $P$ の軌跡は
$$ \left(y+\frac{3}{4}\right)^2-x^2=\frac{1}{2}
$$
の下側の枝、すなわち
$$ y=-\frac{3}{4}-\sqrt{x^2+\frac{1}{2}}
$$
である。
この双曲線の中心は $\left(0,-\frac{3}{4}\right)$、漸近線は
$$ y=-\frac{3}{4}\pm x
$$
であり、頂点は
$$ \left(0,-\frac{3}{4}-\frac{1}{\sqrt{2}}\right)
$$
である。