基礎問題集
数学C 式と曲線「二次曲線の軌跡」の問題4 解説
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解説
方針・初手
点 $P$ の座標を $(X,Y)$ とおく。放物線 $y=x^2$ 上の点 $(t,t^2)$ における接線は $y=2tx-t^2$ と表せるので、$P$ から引ける接線の接点を表すパラメータを方程式の2つの解として扱う。
解法1
放物線 $y=x^2$ 上の点 $(t,t^2)$ における接線は
$$ y=2tx-t^2
$$
である。この接線が点 $P(X,Y)$ を通る条件は
$$ Y=2tX-t^2
$$
すなわち
$$ t^2-2Xt+Y=0
$$
である。
点 $P$ から放物線に2本の接線が引けるので、この2次方程式は異なる2つの実数解をもつ。その解を $\alpha,\beta$ とする。このとき、接点は
$$ A=(\alpha,\alpha^2),\qquad B=(\beta,\beta^2)
$$
であり、解と係数の関係より
$$ \alpha+\beta=2X,\qquad \alpha\beta=Y
$$
が成り立つ。
接線 $PA$ の傾きは $2\alpha$、接線 $PB$ の傾きは $2\beta$ である。2直線のなす角を $\theta$ とすると、
$$ \tan\theta=\left|\frac{2\alpha-2\beta}{1+4\alpha\beta}\right|
$$
である。条件より $\theta=\dfrac{\pi}{4}$ だから、$\tan\theta=1$ であり、
$$ \left|\frac{2(\alpha-\beta)}{1+4\alpha\beta}\right|=1
$$
となる。よって
$$ 4(\alpha-\beta)^2=(1+4\alpha\beta)^2
$$
である。
ここで
$$ (\alpha-\beta)^2=(\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta
$$
より、
$$ (\alpha-\beta)^2=(2X)^2-4Y=4(X^2-Y)
$$
である。また $\alpha\beta=Y$ だから、
$$ 4\cdot 4(X^2-Y)=(1+4Y)^2
$$
すなわち
$$ 16(X^2-Y)=(1+4Y)^2
$$
を得る。
これを整理する。
$$ 16X^2-16Y=16Y^2+8Y+1
$$
したがって
$$ 16X^2-16Y^2-24Y-1=0
$$
である。平方完成すると、
$$ 16X^2-16\left(Y+\frac{3}{4}\right)^2+8=0
$$
ゆえに
$$ \left(Y+\frac{3}{4}\right)^2-X^2=\frac{1}{2}
$$
となる。
ただし、ここで得られたのは直線どうしの角の条件だけであるから、実際に $\angle APB=\dfrac{\pi}{4}$ となる枝を判定する必要がある。
ベクトルを計算すると、
$$ \overrightarrow{PA} =(\alpha-X,\ \alpha^2-Y) =(\alpha-\beta)\left(\frac{1}{2},\ \alpha\right)
$$
$$ \overrightarrow{PB} =(\beta-X,\ \beta^2-Y) =-(\alpha-\beta)\left(\frac{1}{2},\ \beta\right)
$$
である。したがって
$$ \overrightarrow{PA}\cdot\overrightarrow{PB} =-(\alpha-\beta)^2\left(\frac{1}{4}+\alpha\beta\right) =-\frac{(\alpha-\beta)^2}{4}(1+4Y)
$$
となる。
$\angle APB=\dfrac{\pi}{4}$ であるためには、この内積が正でなければならない。よって
$$ 1+4Y<0
$$
すなわち
$$ Y<-\frac{1}{4}
$$
である。
よって求める軌跡は
$$ \left(Y+\frac{3}{4}\right)^2-X^2=\frac{1}{2}, \qquad Y<-\frac{1}{4}
$$
である。これは双曲線の下側の枝に当たる。
解説
この問題の中心は、接点を直接座標で追うのではなく、接点の $x$ 座標を接線のパラメータとして扱う点である。
放物線 $y=x^2$ の接線は、接点の $x$ 座標を $t$ とすれば
$$ y=2tx-t^2
$$
と書ける。点 $P(X,Y)$ を通る条件から $t$ の2次方程式が得られ、その2つの解が2つの接点に対応する。
また、接線の傾きがそれぞれ $2\alpha,2\beta$ になるため、角度条件は2直線のなす角の公式にそのまま落とし込める。ただし、それだけでは $\dfrac{\pi}{4}$ だけでなく $\dfrac{3\pi}{4}$ の場合も含むので、最後に内積の符号を見て下側の枝だけを残す必要がある。
答え
点 $P$ の軌跡は
$$ \left(y+\frac{3}{4}\right)^2-x^2=\frac{1}{2}, \qquad y<-\frac{1}{4}
$$
すなわち、双曲線の下側の枝である。