基礎問題集
数学C 式と曲線「楕円」の問題2 解説
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解説
方針・初手
楕円の式を立て、直線 $AP$ を媒介変数で表す。点 $Q$ は直線 $AP$ と楕円の交点なので、媒介変数を求めれば $AQ$ の長さが計算できる。
横軸を時間 $t$、縦軸を $AQ$ として、得られた関数の増減を調べればよい。
解法1
楕円は、図より中心が $(0,\frac12)$、長半径が $\frac a2$、短半径が $\frac12$ である。したがって楕円の方程式は
$$ \frac{x^2}{(a/2)^2}+\frac{(y-1/2)^2}{(1/2)^2}=1
$$
すなわち
$$ \frac{4x^2}{a^2}+(2y-1)^2=1
$$
である。
時刻 $t$ における点 $P$ の座標を
$$ P=(vt,0)
$$
とする。ただし $t\geqq 0$ である。
直線 $AP$ 上の点を、$A=(0,1)$ から $P=(vt,0)$ へ向かう媒介変数 $\lambda$ を用いて
$$ (x,y)=(\lambda vt,1-\lambda)
$$
と表す。ここで $\lambda=0$ が点 $A$、$\lambda=1$ が点 $P$ を表す。
これを楕円の方程式に代入すると
$$ \frac{4\lambda^2 v^2t^2}{a^2}+{2(1-\lambda)-1}^2=1
$$
である。整理すると
$$ \frac{4\lambda^2 v^2t^2}{a^2}+(1-2\lambda)^2=1
$$
より
$$ 4\lambda\left\{\lambda\left(1+\frac{v^2t^2}{a^2}\right)-1\right\}=0
$$
を得る。
$\lambda=0$ は点 $A$ に対応するので、もう一つの交点 $Q$ に対応する値は
$$ \lambda=\frac{1}{1+\frac{v^2t^2}{a^2}} =\frac{a^2}{a^2+v^2t^2}
$$
である。
また、
$$ AP=\sqrt{(vt)^2+1}
$$
だから、
$$ AQ=\lambda AP =\frac{a^2\sqrt{1+v^2t^2}}{a^2+v^2t^2}
$$
となる。
ここで
$$ L(t)=AQ=\frac{a^2\sqrt{1+v^2t^2}}{a^2+v^2t^2}
$$
とおく。増減を調べるために対数微分する。
$$ \log L(t)=\log a^2+\frac12\log(1+v^2t^2)-\log(a^2+v^2t^2)
$$
より
$$ \begin{aligned} \frac{L'(t)}{L(t)} = \frac{v^2t}{1+v^2t^2} - \frac{2v^2t}{a^2+v^2t^2} \end{aligned} $$
である。したがって
$$ \frac{L'(t)}{L(t)} = \frac{v^2t(a^2-2-v^2t^2)}{(1+v^2t^2)(a^2+v^2t^2)}
$$
となる。
$L(t)>0$ であり、分母も正であるから、$L'(t)$ の符号は
$$ t(a^2-2-v^2t^2)
$$
の符号で決まる。
**(i)**
$1<a\leqq \sqrt2$ のとき
このとき $a^2-2\leqq 0$ であるから、$t>0$ において
$$ a^2-2-v^2t^2<0
$$
である。よって $L(t)$ は $t=0$ から単調に減少する。
また、
$$ L(0)=1
$$
であり、
$$ \lim_{t\to\infty}L(t)=0
$$
である。
したがって、グラフは $t=0$ で $1$ から始まり、単調に減少して $0$ に近づく曲線である。
**(ii)**
$a>\sqrt2$ のとき
このとき $a^2-2>0$ であるから、
$$ a^2-2-v^2t^2=0
$$
となる時刻は
$$ t=\frac{\sqrt{a^2-2}}{v}
$$
である。
したがって $L(t)$ は
$$ 0<t<\frac{\sqrt{a^2-2}}{v}
$$
で増加し、
$$ t>\frac{\sqrt{a^2-2}}{v}
$$
で減少する。
最大値は、$v^2t^2=a^2-2$ を代入して
$$ L_{\max} = \frac{a^2\sqrt{1+a^2-2}}{a^2+a^2-2} = \frac{a^2\sqrt{a^2-1}}{2(a^2-1)} = \frac{a^2}{2\sqrt{a^2-1}}
$$
である。
また、
$$ L(0)=1,\qquad \lim_{t\to\infty}L(t)=0
$$
である。
したがって、グラフは $t=0$ で $1$ から始まり、いったん増加して
$$ t=\frac{\sqrt{a^2-2}}{v}
$$
で最大値
$$ \frac{a^2}{2\sqrt{a^2-1}}
$$
をとり、その後単調に減少して $0$ に近づく曲線である。
解説
この問題では、楕円上の点 $Q$ を直接座標で求めようとすると計算が重くなる。点 $Q$ が直線 $AP$ 上にあることを利用し、$A$ から $P$ へ向かう媒介変数 $\lambda$ で表すのが自然である。
特に、$AQ$ は $AP$ の $\lambda$ 倍であるから、交点の座標を完全に求めなくても長さが出せる。あとは
$$ AQ=\frac{a^2\sqrt{1+v^2t^2}}{a^2+v^2t^2}
$$
の増減を調べれば、グラフの形が決まる。
変化の仕方は $a=\sqrt2$ を境に変わる。これは、$AQ$ の増減を決める因子が
$$ a^2-2-v^2t^2
$$
になるためである。
答え
時刻 $t$ における線分 $AQ$ の長さは
$$ AQ=\frac{a^2\sqrt{1+v^2t^2}}{a^2+v^2t^2}
$$
である。
**(i)**
$1<a\leqq\sqrt2$ のとき
$AQ$ は
$$ AQ(0)=1
$$
から単調に減少し、
$$ \lim_{t\to\infty}AQ=0
$$
となる。したがって、グラフは $1$ から始まり、単調減少して $0$ に漸近する。
**(ii)**
$a>\sqrt2$ のとき
$AQ$ は
$$ t=\frac{\sqrt{a^2-2}}{v}
$$
で最大値
$$ \frac{a^2}{2\sqrt{a^2-1}}
$$
をとる。
したがって、グラフは $t=0$ で $1$ から始まり、上の時刻まで増加し、その後単調に減少して $0$ に漸近する。