基礎問題集
数学C 式と曲線「楕円」の問題6 解説
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解説
方針・初手
頂点 $A$ を第 $1$ 象限内の点として
$$ A=(x,y)\quad (x>0,\ y>0)
$$
とおく。辺 $AB$ が $x$ 軸に平行で、長方形の各頂点が楕円上にあるので、長方形の頂点は
$$ (x,y),\ (-x,y),\ (-x,-y),\ (x,-y)
$$
と表せる。
したがって、$A=(x,y)$ は
$$ \frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1
$$
を満たす。ここで
$$ x=a\cos\theta,\quad y=b\sin\theta\quad \left(0<\theta<\frac{\pi}{2}\right)
$$
とおいて処理する。
解法1
楕円
$$ \frac{x^2}{a^2}+\frac{y^2}{b^2}=1
$$
の半長軸は $a$、半短軸は $b$ であるから、楕円の面積は
$$ \pi ab
$$
である。
次に、長方形の横の長さは $2x$、縦の長さは $2y$ である。よって面積 $S$ は
$$ S=4xy
$$
である。$x=a\cos\theta,\ y=b\sin\theta$ とおくと、
$$ S=4ab\cos\theta\sin\theta =2ab\sin 2\theta
$$
となる。
$0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ より、$\sin 2\theta$ の最大値は $1$ であり、そのとき
$$ 2\theta=\frac{\pi}{2}
$$
すなわち
$$ \theta=\frac{\pi}{4}
$$
である。したがって
$$ S_{\max}=2ab
$$
であり、そのとき
$$ x=a\cos\frac{\pi}{4}=\frac{a}{\sqrt{2}},\quad y=b\sin\frac{\pi}{4}=\frac{b}{\sqrt{2}}
$$
である。
次に、長方形の周の長さを $s$ とすると、
$$ s=2(2x+2y)=4(x+y)
$$
である。よって $x+y$ の最大値を求めればよい。
$$ x+y=a\cos\theta+b\sin\theta
$$
であるから、三角関数の合成により
$$ a\cos\theta+b\sin\theta \leq \sqrt{a^2+b^2}
$$
である。等号が成り立つのは
$$ \cos\theta=\frac{a}{\sqrt{a^2+b^2}},\quad \sin\theta=\frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}
$$
のときである。したがって
$$ s_{\max}=4\sqrt{a^2+b^2}
$$
であり、そのとき
$$ x=a\cos\theta=\frac{a^2}{\sqrt{a^2+b^2}},\quad y=b\sin\theta=\frac{b^2}{\sqrt{a^2+b^2}}
$$
である。
最後に、長方形を $y$ 軸のまわりに回転させると、半径 $x$、高さ $2y$ の円柱ができる。したがって体積 $V$ は
$$ V=\pi x^2\cdot 2y=2\pi x^2y
$$
である。
$x=a\cos\theta,\ y=b\sin\theta$ を代入すると、
$$ V=2\pi a^2b\cos^2\theta\sin\theta
$$
となる。
ここで
$$ t=\sin\theta\quad \left(0<t<1\right)
$$
とおくと、$\cos^2\theta=1-\sin^2\theta=1-t^2$ より
$$ \cos^2\theta\sin\theta=(1-t^2)t=t-t^3
$$
である。
よって
$$ V=2\pi a^2b(t-t^3)
$$
となる。$t-t^3$ を微分すると
$$ 1-3t^2
$$
であるから、最大となるのは
$$ 1-3t^2=0
$$
すなわち
$$ t=\frac{1}{\sqrt{3}}
$$
のときである。このとき
$$ \sin\theta=\frac{1}{\sqrt{3}},\quad \cos^2\theta=1-\frac{1}{3}=\frac{2}{3}
$$
であるから、
$$ V_{\max} =2\pi a^2b\cdot \frac{2}{3}\cdot \frac{1}{\sqrt{3}} =\frac{4\pi a^2b}{3\sqrt{3}}
$$
である。
また、このとき
$$ x=a\cos\theta=a\sqrt{\frac{2}{3}},\quad y=b\sin\theta=\frac{b}{\sqrt{3}}
$$
である。
解説
この問題では、長方形の頂点を $A=(x,y)$ とおくことが最初の要点である。楕円が原点対称であり、辺 $AB$ が $x$ 軸に平行であるため、長方形は原点を中心とする形になり、横の長さが $2x$、縦の長さが $2y$ と表せる。
その後は、楕円上の点を
$$ x=a\cos\theta,\quad y=b\sin\theta
$$
と媒介変数表示することで、面積・周長・体積の最大化が三角関数の最大値問題に帰着される。
特に、周長では $a\cos\theta+b\sin\theta$ の最大値を考える点、体積では $\cos^2\theta\sin\theta$ の最大値を考える点が重要である。
答え
**(1)**
$$ \text{[ア]}=\pi ab
$$
**(2)**
$$ \text{[イ]}=2ab
$$
$$ \text{[ウ]}=\frac{a}{\sqrt{2}},\quad \text{[エ]}=\frac{b}{\sqrt{2}}
$$
**(3)**
$$ \text{[オ]}=4\sqrt{a^2+b^2}
$$
$$ \text{[カ]}=\frac{a^2}{\sqrt{a^2+b^2}},\quad \text{[キ]}=\frac{b^2}{\sqrt{a^2+b^2}}
$$
**(4)**
$$ \text{[ク]}=\frac{4\pi a^2b}{3\sqrt{3}}
$$
$$ \text{[ケ]}=a\sqrt{\frac{2}{3}},\quad \text{[コ]}=\frac{b}{\sqrt{3}}
$$