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数学C 式と曲線「楕円」の問題13 解説

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数学C式と曲線楕円問題13
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数学C 式と曲線 楕円 問題13の問題画像
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解説

方針・初手

2つの楕円はいずれも原点対称で、さらに座標軸について対称である。極座標で境界までの距離を角度ごとに比較すると、共通部分の面積を扇形の面積積分として処理できる。

解法1

極座標

$$ x=r\cos\theta,\qquad y=r\sin\theta

$$

を用いる。

2つの楕円の内部条件は、それぞれ

$$ \frac{x^2}{3}+y^2\leqq 1,\qquad x^2+\frac{y^2}{3}\leqq 1

$$

であるから、

$$ r^2\left(\frac{\cos^2\theta}{3}+\sin^2\theta\right)\leqq 1

$$

および

$$ r^2\left(\cos^2\theta+\frac{\sin^2\theta}{3}\right)\leqq 1

$$

となる。

共通部分は座標軸対称なので、第1象限の面積を求めて4倍すればよい。

第1象限で、さらに $0\leqq \theta\leqq \dfrac{\pi}{4}$ を考える。この範囲では $\cos^2\theta\geqq \sin^2\theta$ であるから、

$$ \cos^2\theta+\frac{\sin^2\theta}{3} \geqq \frac{\cos^2\theta}{3}+\sin^2\theta

$$

である。

したがって、この範囲では

$$ x^2+\frac{y^2}{3}=1

$$

の方が原点から近い境界を与える。よって半径の上限は

$$ r^2=\frac{1}{\cos^2\theta+\dfrac{\sin^2\theta}{3}}

$$

である。

対称性により、第1象限のうち $\dfrac{\pi}{4}\leqq\theta\leqq\dfrac{\pi}{2}$ の部分も同じ面積になる。したがって共通部分全体の面積 $S$ は

$$ S =

8\cdot \frac12 \int_0^{\pi/4} \frac{1}{\cos^2\theta+\dfrac{\sin^2\theta}{3}} ,d\theta

$$

である。すなわち

$$ S= 4\int_0^{\pi/4} \frac{1}{\cos^2\theta+\dfrac{\sin^2\theta}{3}} ,d\theta

$$

となる。

ここで $t=\tan\theta$ とおくと、

$$ d\theta=\frac{dt}{1+t^2}

$$

であり、

$$ \begin{aligned} \cos^2\theta+\frac{\sin^2\theta}{3} &= \frac{1}{1+t^2}+\frac{t^2}{3(1+t^2)}\\ &= \frac{1+\dfrac{t^2}{3}}{1+t^2} \end{aligned} $$

である。よって

$$ \begin{aligned} S &= 4\int_0^1 \frac{1}{1+\dfrac{t^2}{3}} ,dt \\ &= 4\sqrt{3} \left[ \arctan\frac{t}{\sqrt{3}} \right]_0^1 \\ &= 4\sqrt{3}\cdot \frac{\pi}{6} \\ &= \frac{2\sqrt{3}\pi}{3}. \end{aligned}

$$

解法2

第1象限で2つの楕円の上下関係を調べる。

境界の交点は

$$ \frac{x^2}{3}+y^2=1,\qquad x^2+\frac{y^2}{3}=1

$$

を連立して求める。両式を引くと

$$ -\frac{2}{3}x^2+\frac{2}{3}y^2=0

$$

より、

$$ x^2=y^2

$$

である。第1象限では $y=x$ だから、

$$ \frac{x^2}{3}+x^2=1

$$

より

$$ x=y=\frac{\sqrt{3}}{2}

$$

となる。

第1象限において、2つの楕円の上側の境界はそれぞれ

$$ y=\sqrt{1-\frac{x^2}{3}}

$$

および

$$ y=\sqrt{3-3x^2}

$$

である。

$0\leqq x\leqq \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ では

$$ \sqrt{1-\frac{x^2}{3}} \leqq \sqrt{3-3x^2}

$$

であり、$\dfrac{\sqrt{3}}{2}\leqq x\leqq 1$ では逆になる。したがって第1象限の共通部分の面積 $S_1$ は

$$ S_1 = \int_0^{\sqrt{3}/2} \sqrt{1-\frac{x^2}{3}},dx + \int_{\sqrt{3}/2}^{1} \sqrt{3-3x^2},dx

$$

である。

第1項は $x=\sqrt{3}\sin\theta$ とおくと、$x=0$ で $\theta=0$、$x=\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ で $\theta=\dfrac{\pi}{6}$ である。よって

$$ \begin{aligned} \int_0^{\sqrt{3}/2} \sqrt{1-\frac{x^2}{3}},dx &= \sqrt{3}\int_0^{\pi/6}\cos^2\theta,d\theta \\ &= \sqrt{3} \left[ \frac{\theta}{2}+\frac{\sin2\theta}{4} \right]_0^{\pi/6} \\ &= \frac{\sqrt{3}\pi}{12}+\frac{3}{8}. \end{aligned}

$$

第2項は

$$ \int_{\sqrt{3}/2}^{1} \sqrt{3-3x^2},dx = \sqrt{3}\int_{\sqrt{3}/2}^{1} \sqrt{1-x^2},dx

$$

である。$x=\sin\theta$ とおくと、$x=\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ で $\theta=\dfrac{\pi}{3}$、$x=1$ で $\theta=\dfrac{\pi}{2}$ であるから、

$$ \begin{aligned} \int_{\sqrt{3}/2}^{1} \sqrt{3-3x^2},dx &= \sqrt{3}\int_{\pi/3}^{\pi/2}\cos^2\theta,d\theta \\ &= \sqrt{3} \left[ \frac{\theta}{2}+\frac{\sin2\theta}{4} \right]_{\pi/3}^{\pi/2} \\ &= \frac{\sqrt{3}\pi}{12}-\frac{3}{8}. \end{aligned}

$$

したがって

$$ S_1 = \left( \frac{\sqrt{3}\pi}{12}+\frac{3}{8} \right) + \left( \frac{\sqrt{3}\pi}{12}-\frac{3}{8} \right) = \frac{\sqrt{3}\pi}{6}.

$$

全体は第1象限の4倍なので、

$$ S=4S_1=\frac{2\sqrt{3}\pi}{3}.

$$

解説

この問題では、2つの楕円の共通部分を直接図形的に分割してもよいが、極座標で「角度ごとの半径の上限」を比較する方が整理しやすい。

2つの楕円は $x$ と $y$ を入れ替えると互いに対応するため、直線 $y=x$ が境界の切り替わる線になる。これにより、第1象限の半分だけを計算して対称性で全体に戻すことができる。

直交座標で積分する場合は、交点 $x=y=\dfrac{\sqrt{3}}{2}$ を境に、上側境界がどちらの楕円になるかを取り違えないことが重要である。

答え

$$ \frac{2\sqrt{3}\pi}{3}

$$

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