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数学C 式と曲線「楕円」の問題20 解説
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解説
方針・初手
接線条件は、直線を楕円に代入したときに得られる2次方程式が重解をもつ条件として求める。
点から引いた接線については、その点を通る直線を傾き $m$ で表し、接線条件から $m$ の2次方程式を作る。2つの接線が直交することは、傾きの積が $-1$ であることに対応する。
解法1
(1)
直線 $y=mx+n$ を楕円
$$ x^2+\frac{y^2}{4}=1
$$
に代入する。
$$ x^2+\frac{(mx+n)^2}{4}=1
$$
両辺に $4$ をかけて整理すると、
$$ (m^2+4)x^2+2mnx+n^2-4=0
$$
となる。
直線が楕円に接するためには、この $x$ についての2次方程式が重解をもてばよい。したがって判別式を $0$ として、
$$ (2mn)^2-4(m^2+4)(n^2-4)=0
$$
である。
これを整理すると、
$$ \begin{aligned} 4m^2n^2-4(m^2+4)(n^2-4)&=0\\ m^2n^2-(m^2+4)(n^2-4)&=0\\ m^2n^2-m^2n^2+4m^2-4n^2+16&=0\\ m^2-n^2+4&=0 \end{aligned}
$$
よって、接するための必要十分条件は
$$ n^2=m^2+4
$$
である。
(2)
点 $(2,1)$ を通る直線を
$$ y-1=m(x-2)
$$
とおく。すなわち
$$ y=mx+1-2m
$$
である。
これは $y=mx+n$ において
$$ n=1-2m
$$
としたものであるから、(1)の接線条件より
$$ (1-2m)^2=m^2+4
$$
を満たせばよい。
整理すると、
$$ \begin{aligned} 1-4m+4m^2&=m^2+4\\ 3m^2-4m-3&=0 \end{aligned}
$$
となる。
この2次方程式の2つの解を $m_1,m_2$ とすると、解と係数の関係より
$$ m_1m_2=\frac{-3}{3}=-1
$$
である。
また、判別式は
$$ (-4)^2-4\cdot 3\cdot(-3)=52>0
$$
であるから、異なる2つの接線が存在する。
2つの直線の傾きの積が $-1$ であるので、点 $(2,1)$ から楕円に引いた2つの接線は直交する。
(3)
直交する2つの接線の交点を $P(X,Y)$ とする。
まず、接線のどちらも垂直線でない場合を考える。点 $P(X,Y)$ を通る傾き $m$ の直線は
$$ y-Y=m(x-X)
$$
すなわち
$$ y=mx+Y-mX
$$
である。
(1)の接線条件を使うと、
$$ (Y-mX)^2=m^2+4
$$
である。
これを $m$ について整理すると、
$$ (X^2-1)m^2-2XYm+Y^2-4=0
$$
となる。
この2次方程式の2つの解が、点 $P$ から引いた2本の接線の傾きである。これらを $m_1,m_2$ とすると、解と係数の関係より
$$ m_1m_2=\frac{Y^2-4}{X^2-1}
$$
である。
2つの接線が直交するためには
$$ m_1m_2=-1
$$
であればよい。したがって
$$ \frac{Y^2-4}{X^2-1}=-1
$$
より、
$$ Y^2-4=-X^2+1
$$
となる。よって
$$ X^2+Y^2=5
$$
を得る。
次に、垂直な接線を含む場合を確認する。楕円
$$ x^2+\frac{y^2}{4}=1
$$
の垂直な接線は $x=\pm1$、水平な接線は $y=\pm2$ である。垂直線と直交する接線は水平線であるから、その交点は
$$ (\pm1,\pm2)
$$
である。これらはいずれも
$$ x^2+y^2=1+4=5
$$
を満たす。
逆に、円
$$ X^2+Y^2=5
$$
上の点 $P(X,Y)$ を考える。
$X^2\neq 1$ のとき、上で得た2次方程式
$$ (X^2-1)m^2-2XYm+Y^2-4=0
$$
について、解の積は
$$ \frac{Y^2-4}{X^2-1}
$$
である。ここで $X^2+Y^2=5$ より、
$$ Y^2-4=1-X^2=-(X^2-1)
$$
だから、
$$ \frac{Y^2-4}{X^2-1}=-1
$$
である。
また、このとき判別式は
$$ \begin{aligned} \frac{\Delta}{4} &=X^2Y^2-(X^2-1)(Y^2-4)\\ &=4X^2+Y^2-4\\ &=3X^2+1 \end{aligned}
$$
となり、常に正である。したがって異なる2本の接線が存在し、その傾きの積は $-1$ である。
$X^2=1$ のときは、$X^2+Y^2=5$ より $Y^2=4$ であるから、点は $(\pm1,\pm2)$ である。この場合も、垂直な接線 $x=\pm1$ と水平な接線 $y=\pm2$ が直交する。
以上より、直交する2つの接線の交点の軌跡は
$$ x^2+y^2=5
$$
である。
解説
この問題の中心は、楕円と直線の接線条件を判別式で処理することである。
(1)で得た
$$ n^2=m^2+4
$$
は以後の基本式になる。点を通る接線では、直線の切片 $n$ を点の座標と傾き $m$ で表し、それを接線条件へ代入すればよい。
(3)では、交点を $P(X,Y)$ とおき、そこを通る接線の傾きを $m$ として2次方程式を作る。この2次方程式の2つの解が2本の接線の傾きであるため、直交条件は解と係数の関係から処理できる。
垂直な接線は傾きで表せないので、最後に $x=\pm1$ の場合を別に確認する必要がある。この確認を省くと、軌跡上の点 $(\pm1,\pm2)$ を落とす危険がある。
答え
**(1)**
$$ n^2=m^2+4
$$
**(2)**
点 $(2,1)$ から引いた2つの接線の傾きを $m_1,m_2$ とすると、
$$ 3m^2-4m-3=0
$$
の2解であり、
$$ m_1m_2=-1
$$
となる。よって2つの接線は直交する。
**(3)**
$$ x^2+y^2=5
$$